先日、私の祖母が亡くなった。

祖母の家は、私の現住所と遠いこともあり、
なかなか会いに行く機会がなかったのが残念である。

数年前、私が大学に入学した祝いということで
祖母にある蟹料理屋に連れて行ってもらった。
祖母は齢80近いにもかかわらず、食通であり、
美味い物、目新しい食べ物には目がない。
「この蟹は1杯8000円もするんよ、すごいだろ?」
と言って、高価な蟹をご馳走になった。

また、旅行マニアだった祖母は、脚が悪いにもかかわらず
正解各地を津々浦々と巡り、私たち家族が祖母を訪ねるたびに
自慢話を聞かせてくれたものである。

そんな元気な祖母も、死ぬときは一瞬だったらしい。
人間とは何と儚いものだろう。
火葬が終わったあとの
「灰になっちゃえば人間も全て終わりだね」
という母(祖母の娘)の言葉が印象的だった。

おばあちゃん、天国でも美味しいものいっぱい食べてください。