これは、息子の借金騒動が起こる前の話


私が国家試験を終えた頃、息子は大学をこのまま続けるのかどうかで、何度も気持ちが揺れていました


最初は「仮面浪人したい」と言っていました


でも、いろいろと情報を集めていくうちに、仮面浪人が思っていた以上に難しいことを実感したようで‥

今度は「それなら大学を辞めて、専門学校に行きたい」と言うようになりました


ただ、それでは以前から親子で話していた大学を卒業するという約束を放棄することになります


そこで息子が出した答えは

「家を出て働いてお金を貯めて専門学校に行きたい」

というものでした


私は

「家を出てどうやって生活するの?」

と聞きました


すると

「彼女と一緒に暮らす」


彼女は息子より年上の社会人で

「一緒に暮らそう。◯◯が好きなように生きたほうがいい」

と言ってくれているのだそうです


……頭がクラクラしました


正直、親としては簡単に「そうしたら?」とは言えません


でも、その時点では息子の気持ちを頭ごなしに否定するのではなく、とにかく一度ちゃんと話し合おうと思いました


主人、息子、私


3人で話し合いました


もちろん、穏やかに終わるはずもなく


主人からは、通信制高校へ転入したときにも予定外のお金がかかったこと


大学も本命には合格できず、それでも進学すると決めたこと


そして何より、大学を卒業するという約束を、まだ果たしていないこと


これまでのことが一気に出てきました


息子は、ちょうどこの頃、通信制高校へ転入したことを後悔し始めていました


だからこそ、自分が一番気にしていたことを面と向かって言われて、どんどんヒートアップしていきました


それに比例するように、主人の感情も激しくなっていきました


私も、さすがに間に入ってフォローできなくなり‥


3人ともそれぞれ言いたいことがあって、それぞれ譲れないものがあって


話し合いというより、いつの間にかぶつかり合いになっていました


そして最後に息子は

「やっぱりお父さんにはわかってもらえない、もう話さない話しかけないで」と言いました


その言葉を聞いたとき、私は何とも言えない気持ちになりました


息子が自分の人生をどうしたいのか


親として、どこまで口を出していいのか


本人の意思を尊重することと、好きなようにさせることは同じなのか




この時の私は、やりたいことや思いついたことをすぐに口に出し、そのたびに自分で勝手に決めてしまう息子に、正直うんざりしていました