「はい!あずにゃん!あ~ん」
「………」パクッ
最初は嫌がってたこの行為だって今となっては日課
「いい子だね~あずにゃん」
「もう!子供扱いしないでください!」
「へへ~ごめんごめん。はい!あ~ん」
「………」パクッ、モグモグ
それでもやってくれる
なんでこんなに従ってくれるんだろう?
顔赤くしてまで…って別に嫌がってたらやってくれないだろうし
「…ジロジロ見ないでくださいよ」
そんな可愛い顔でそんなこと言われても
プクッって膨らませた頬はこうするに限る
「えい!」ツン
「ん!やめへください!」
だめだ
“やめてください”が“もっとやってください”にしか聞こえない
「あずにゃんツンツン♪」ツンツン
「んん…もう…せんぱい!」
ピタッ
そうか、じゃあツンツンするのはやめにして…
スリスリ
「んふ…ちょっ……なんですか//」
頬に当てた手をそのまま肌にそって撫でてみる
くすぐったくてそれを堪えてるんだろうけど、嫌がらない上に顔を赤らめて
そんななんとも言えない表情を見せられたら止まらなくなってしまう
「あずにゃん?これはどう?」スリスリ
「どうってなんですか?」
「スリスリされるのは嫌?」
「……嫌って言って止めるんですか?」
「やめない!えへへ」
「やっぱり……」
だってプニプニしてる頬は触ってるわたしも気持ちいいし、触られてるこの子の顔も可愛いから見てて飽きないし
悪いけど止める理由が無い
「他の先輩方が来たらどうするんですか?」
「さすがに止めるよ?」
「……せんぱい…後で大変なんですよ」プクッ
「え?」
その時少し不満そうな顔をしていたのは、いつまでも弄られてることに対してだと思ってたけど
すぐにみんながやってきて、わたしたち2人きりの空間はお預けになってしまった
それからはお茶のついでにちょっぴり練習
そしていつも通りの放課後が過ぎて、いつも通りにこの子と一緒の帰り道 を辿る
様子がおかしいと思ったのはこの子の口数がちょっと少ないのに気づいたあたり
けどいつも以上に距離が近くて
この子が身体をわたしの方に寄せていたのがわかった
「…せんぱい」
「ん?」
「……やっぱりなんでもないです」
珍しく歯切れの悪いことを言われる
でもここで頷くようなわたしではないというのはこの子もよく知ってるはずだ
「あっずにゃん!そういうのは無しだよぉ?」
「だって…気持ち悪いって思われそうで」
更に引っ張られる
どんなあずにゃんだってあずにゃんはあずにゃんだし、嫌いにはならない
けどそれは言わない
ただ押し通すしかできないけど、なんとなく…最終的には言ってくれそうな気がした
「教えてよ~、気持ち悪いなんて思わないからぁ」
「…」
「あずにゃん?」
「…さっきのほっぺた撫でられるの気持ちよかったです…それだけです」
「……」
「やっぱり気持ち悪いですよね」
「あ~ずにゃん!」ギュッ
「んっ!」
あぁ…なんだろう
今のこの子の発言のせいでわたしがただの気持ち悪い人になりそう
「そんなこと言われたらあずにゃん持って帰っちゃうよ?ずっとツンツンスリスリしちゃうよ?」
「……先輩だけですからね!そんなこと思うの」
そんなのわかってる
他の人にこの子を触らせるわけにはいかないから
さて、この子の気持ちがわかったからには
「じゃあちょっと寄り道してこ?公園まで」
「え?」
「スリスリしたくなっちゃったもん」
「そのためだけにですか?」
「そうだよ」
「いないですよ!そんな人」
「じゃあわたしたちが第一号だね!」
どんな焦らしも効かない
言い終わる前には手を握って走り始めていたから
♪おわり♪