ガチャッ
「あっ!」
「えっと…軽音部の…梓ちゃん?」
「そ、そうです…あの…」
「だよね!唯なら今職員室だよ?」
「そうですか…じゃあこれ渡してもらってもいいですか?」
「うんわかった」
「……あのぉ?」
「なぁに?」
「どうして唯先輩に用事があるってわかったんですか?」
「え~とぉ…」
~~
「一番仲良さそうだから!って言われました」
「そうなんだぁ?しずかちゃんがそんなこと言ってたとわね」
木ノ下しずか…というらしい
文化祭の劇で見事なコンビネーションを発揮した
そう説明されたけど、どうも劇に出演していたかどうかはっきり覚えてない
それ以前に唯先輩の役柄(木)はコンビネーションを見せつけてくれるようなものであっただろうか
「わたしたちってそんなに仲良く見えるんですか?」
第三者に聞くべき疑問を当の本人に聞いてしまった
「さぁ」
当然の返答
本来なら他の先輩たちに聞くべきなんだろうけど、律先輩とかは…ちゃかしてきそうだし
「なんとなくわかっちゃうんじゃないかな?」
「…」
まぁ…そういうことなんだろう
火の無いところに煙は立たないし、煙が上がれば気になってしまう
間違っててもそうでなくても噂っていうのは光の早さで駆け巡ってしまう
「わたしたち、公認なんだね!」
そんな笑顔で言われたら考える気も失せてしまう
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カチャッ
「……軽音部」
「あ…はい、あの~」
「…唯ならお手洗い」
「そうですか…」
~~~
「いちごちゃんもあずにゃんのこと知ってたんだね」
若王子いちご…名前もそうだけど苗字が半端無い
唯先輩が担任の先生だったら出席を取る際ひたすらに失礼を働いてたであろう
それはともかく…またこのパターン
わたしが教室に来た=唯先輩に会いに来たと認識される(実際そうだったんだけど)
これは3年2組の中では揺るがない真理なのであろうか
「なんでだろう…」
「そういうことなんだよ!あずにゃん」
こんな形で有名人になるなんて思ってもみなかった
わたし=唯先輩かぁ
そう考えると…悪くないかも
けど…
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ガチャッ
「おっ!梓じゃん!唯に会いに来たのか?」
律先輩に言われると腹が立つのはなんでだろう
♪おわり♪