一生、あの気持ちを知らずに過ごすひともいるだろうが、

   私は知ってよかったと思ってるよ。




〝ろまんす〟について曾根田のばあちゃんが言ったことだけれど、
これって恋愛にかぎらず、
人生で起きるあらゆることがらに当てはまるのではないかという気がする。
どんな経験も、しないよりはしたほうがいい――
美しいものであれ、悲しいものであれ。
「失ったものが完全に戻ってくることはなく、
得たと思った瞬間には記憶になってしまうのだとしても」、
そういった記憶が積み重なることによってこそ
「幸福は再生する」可能性を少しずつふくらませていくのだろうから。
だから、何十年か後におばあちゃんになってから振り返ったとき、
一つでも多くの出来事について同じことを言えるような人生を送りたいと思う。
それにしても、こんな台詞をさらりと言ってのける
曾根田のばあちゃんはかっこいい。
そして、そんなことをさらりと言わせる三浦さんも、かっこいい。

                                  解説『池田真紀子』




「じゃあ、赤ん坊は次のうち、どれが原因でできるでしょう。

一、コウノトリの托卵。

二、キャベツの乱獲。

三、避妊の失敗」

と、神妙な顔つきで子供に聞く、愛すべき変人ギョーテン(行天)も

懲りずに登場してます





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