今回は山の境界線のお話です
街に住む私たちにはなかなか想像しにくいですが、
山にもちゃんと人間が決めた境界があって、
どこからどこまでが誰の持ち物かっていうのが分かるようになっています
冬真っ只中の2月上旬、
震えながらも、その境界確認のため入山してきた、
当社の山林担当部長のレポートです
2月1日
地元の山をよく知る方と一緒に入山。
まずは、先代が生前に村から購入した山林の境界の一部を歩いて廻っていきます。
山林の境界というのは、尾根(おね)境か谷(たに)境が一般的ですが、
獣道のような通路が境になるケースもあります。
今回の山はあらかじめ杭が打ち込んでありましたので
比較的分かりやすい確認になりました
とはいっても、午後2時に入山し下山したのは4時過ぎ・・・。
お疲れ様でした。
雑感。
林業が下火になってからは、後継者も減少し、
『自分が相続した山がどこにあるのかも分からない』という所有者が増えているそうです。
法務局で閲覧できる構図が混乱していることもしばしば・・・。
山林の地籍調査の早期実施が望まれます
私の場合は、山林を特定するのに優先順位をつけています。
地元の山事情に詳しい人にお願いして、立合いをお願いします。
(お礼も忘れずに!)
所在地番号を控えて法務局に出向き、公図をコピー。
隣接する山林の登記事項要約書又は、閉鎖謄本を見て隣接関係を調べます。
その上で隣接所有者が特定できたらお話を聞きます
(これはとても手間がかかりますが、あとで貴重な資料となります。)
山林所在地管轄の森林組合で②の資料を元にお話を伺います。
(森林組合によって温度差はあるものの、
地元山林事情に詳しいので貴重な情報が得られることがあります。)
隣接地所有者に連絡を取り、立ち合い又はマーキング(木の胸高に蛍光テープを巻く)をして
境界と思われる箇所を見ておいてもらいます。
異議が無ければ、一件落着です
境界に杭を打つか相談します。
(自身の負担で杭を打つ場合も、隣地所有者にお断わりしておきます。)
とこのようなかんじです。
山づくりは海づくりと、ある人から聞いたことがあります。
山から出た水は川を通り、
やがて海に流れ着きます。
この自然の摂理を多くの人に伝えることにより、
環境負荷を少なくする考え方や知恵が育まれるのではないかと思っています
By Yoshinari Kureyama
私たちヒオキグループでは、企業として森林管理から自然を守っていけるよう尽力しています。