消費増税、本音の議論を | 日小田良二オフィシャルブログ Powered by Ameba

消費増税、本音の議論を

社会保障と税一体改革が叫ばれていますが、いま導入しょうとしている消費増税の本当の意味を国民に訴えなければ増税シナリオは頓挫してしまうのではないでしょうか。


与党とか野党とか言っている場合ではないと思いますが・・・。 少し前、管さんが首相の時、なぜ参院選の前、急に消費増税を言い出したか思い出してほしいと思います。


当時、PIIGS(ポルトガル・アイルランド・イタリア・ギリシャ・スペイン)問題、ギリシャに端を発したヨーロッパの財政危機問題が管首相の背中を強く押したと考えられます。


その後、財務大臣だった野田さんが首相に就任となれば当然、官・民挙げての消費増税大合唱となることは火を見るより明らかだったと考えます。


今度は、野田さんに対して財務省主導での消費増税とマーケットからの圧力で増税へと大きく舵を切って行ったと考えられます。その証拠に、今般の一連の消費税をめぐる問題で、「景気弾力条項」が盛り込まれたことや「追加増税条項」が削除されたことで、一斉に市場が反応しました。


法案が未成立となった場合、1%前後で推移している長期金利が、2%近くまで急上昇し、国内銀行に約12兆8千億円の損失が発生、金融不安と景気悪化が連鎖する欧州の債務危機は対岸の火事ではなくなるといわれています。


そうなると今度は日本が、国債売却圧力にさらされ、長期金利の上昇による最悪のシナリオが待っています。日本の国債市場は飽和状態にあるといっても過言ではなく、一旦金融機関が売りに転じれば、それを合図に長期金利は一気に上昇、国債の投げ売りがはじまるかもしれません。


国と地方を合わせた借金が1000兆円になろうとしている今、与党対与党・与党対野党でない、党利党略でもない本質的な議論を国民の前で行っていかねば、ますます政党政治にたいする不満と不安がつのるばかりです。


何度も言わせてもらいますが、「日本経済再生のグランドデザイン」と「安心できる社会保障制度の確立」を本気で国会議員全員で議論し国民に訴えていくことが、「希望の政治」、「夢が描ける日本」につながって行くと固く信じています。