(前回の末文)

フラれる事とかを防ぐわけですよ


この背景にはね、以前ちょっとお話しした事もありますけど、2歳前後にね、赤ちゃんはお母さんとね別れていきます


元々、まぁ1歳ぐらいまではね、お母さんと自分ってのは同じ者であって、おっぱいをくれる者ってのは別の人間だと思ってないんだけど、分離してくわけね、人間ってのは


その段階で離れていこう、別の人間だから離れなきゃいけないと、離れようとするんだよね、お母さんから


だけど離れる事が出来なくて、自立しきれなくて「自分でやる!お母さんは手を出さないで!」と言いながらも、お母さんが自分を見ていてくれるかを確認しているんだよね


その分離不安、分離したいんだけど不安が上手くいかなかった場合に見捨てられ不安が起こってくるんじゃないかと言われています


常に愛情を注いでくれる誰かが幸せにしてくれるという他者に自分の運命を委ねてしまっていて、常に愛情飢餓状態なんですよね


で、誰かを見つけると「よし!」って事で一気にね、この人こそ私の理想の人みたいな感じで大好き💕大好き💕大好き😘っていう風に関係を深めるから、男性もおぉこの人情熱的だなという感じで、あっという間に肉体関係まで行くんだけど、やっぱりね、ずーっと貴方素晴らしい😍貴方素晴らしい😍…って相手、疲れるじゃない?

ちょっとごめん、今日は会えないわとか申し訳ないけど仕事忙しくて…っていうと、貴方…私のこと捨てるのね⁉️みたいな感じで一瞬で混乱すると


で、そんな事ねーよ!とか、ワーっと激しいケンカになってしまって、もういい!お前なんかいらない!みたいに言われると、自分なんかいらなくなった、必要ないんだ…という事でリストカットしたり大量服薬をしたり、他の男性とSEXしたり異常な程の浪費をしたり、過食に行く人もいますね


大量に食べてワーンって泣いてって形で、何が何だかわからないくらい感情が爆発してしまうと、とにかくもう相手を罵倒したり、どんな手を使ってでも自分の事を捨てないようにしようとするんですよね


気分の波があるっていうと、双極性障害って病気とね、鑑別つきづらいって事も結構あったりします


昔ボーダーラインって呼ばれてた方々の中には、双極2型双極性障害の方もいるし、双極性障害と診断されてる人の中に、このボーダーラインって人もいますね


なので混ざっている場合もあれば、並立してる場合も当然あるのかなと思うんですけど、なかなかその見分けはつきづらいんだけど、特徴としてはその気分の波•浮き沈みっていうのが本当にもう分単位というか時間単位というか、一日の中で何回も何回も気分の上げ下げがあるっていうのが特徴

双極性障害だと、上がってれば上がってる状態が数日間続くみたいな形で、ひとまとまりのエピソードとして数えられるんですけど、境界性の場合はそうじゃなくて、一日の中にちょっとした気分変動ってのがダーっとあると、時間単位で起こってくるのが特徴です


で、基本的にはね慢性的、常にね何か空虚で悲しくて、何となく生きてたくないな、死にたいなという感情がずっとあるっていうのも特徴ですね


あとね、この境界性の方々の特徴っていうのはスプリッティングって言ってね、理想化こき下ろし

すっごい理想的💓っていう風に、何でこの人こんなにも相手の事を崇拝してるんだろう?って位、理想化したと思ったら、ちょっとでも相手の嫌な所が見えたと思ったらもう大嫌い・サイテー‼️みたいな感じで、もう絶対関わらない、あの人は人間のクズ!みたいな感じでこき下ろすんですよ


例えばリスナーさんの中にも時々いるのよ

カグシュン先生は私の考えと似てるから好きですって言ってたのに、先生の考え方の中で嫌いな部分があったから、もう(ラジオ)聞きませんみたいな事をわざわざ言ってくる人がいるんだよね

それは自分にとって都合が良かったり、自分にとって心地の良い事を言ってくれる間はカグシュン先生素敵❗️好き💓素晴らしい先生みたい事になるんだけど、僕もね、人間だし、考え方それぞれ違うので、何かその人の中で気に入らないって所があると、もうあの人はサイテーだった❗️😤といった感じで、その一面をとって全否定してくるんですよ

こういう方いますよね


この背景にあるのは部分的対象関係って呼ばれてる考え方なんですよ

これ、ボーダーラインの病理の中の凄く重要なもので、これもね、さっきの赤ちゃんとお母さんの話に戻るんですけど、良いお母さんと悪いお母さんが別々の存在だと感じてしまう背景

一番赤ちゃん時って、例えば、お母さんって凄く優しくて、「そうだよね😊◯◯だよね☺️って何でもやってくれて、オッパイもくれる優しいお母さんと、自分の事を叱るお母さんもいるわけじゃないですか

当然良い事をしたら褒められる、悪い事をしたら叱られるし、良い事をしててもお母さんの機嫌によって怒られちゃう事もある


こういう側面

人間っていうのは感情があって、いつも同じじゃないんだよって事が、まぁ徐々にわかっていくんだけど、それが理解出来ない


以前は優しくしてくれたんだから、今怒られてるけど、お母さんは別に自分の事を嫌いなんじゃなくて何か理由があったんだろうな…という風に、一人の人間の中に色んな側面があるんだよって思えるのが全体的対象関係って呼ぶんだけど、そうじゃなくて良い時と悪い時のお母さんはそれぞれ“別の人”のように受け止めちゃう

だからもう良い所のお母さんしか見たくなくて、悪いお母さんが見えた瞬間、こき下ろして攻撃して、こんな人間、クズだ!みたいな形で自分の中でおとしめる事によって納得するという心理

これがね、部分的対象関係です


これが思春期以降になっても継続し、大人になってもそういう事になってしまう、全然関係ない人に対しては何とも思わないんだけど、親しみを感じたり、自分が好き好き好き❣️って思ってる人、愛着を感じてる人に関しては、もの凄くこうなってしまうというのが特徴なんですよね


なので恋人というか、その人に理想化されてる人っていうのは凄い緊張感を強いられるわけ、何なら操作されてしまうわけよ


先生だったらこんな事言いませんよね?とか、先生だったら私にこういう事を言ってくれますよね?みたいな感じで試し行動をしてくるわけ


それは彼氏でもそう、恋人でもそう

試してきてそうじゃないと分かると激しい怒りをぶつけてくる

そういう事してくるわけですよね


なので僕らがやらなきゃいけないのは、枠組み設定と言って、僕は完全な善人でもないし、キミの事、少しでも良くなってほしいと思ってるから、貴方の言う事をそのまま全部、言う通りに動く事は出来ないんだよ、という風に相手の操作的な行動っていうものを抑えていく必要があります


そのためにはルールを作るっていうのが非常に重要になってくるのね


ここが限界ですよ、ここが枠組みの中ですよ


例えば5時以降は絶対電話出られないから、それは約束事ね☝️とか、何週間に一回の何曜日、ここでしか絶対外来は受けないから、これは二人の約束事ね☝️という形でルールをちゃんと作っていく

で、それをコロコロ変えないんだって事


相手がね、死ぬよ❗️とかそういう脅しをしてきたとしても、やっぱり一定の所で申し訳ないけどここはちゃんと約束してるんだから、ちゃんとこの日に会いに来て下さいっていう風にしっかり伝えていく


こういう枠組み設定というのが医療においてもそうだし、プライベートの場合においてもそうなんだけど、あっちに同調しすぎて、嫌われないように…怒らせないように…ってしてるとどんどんエスカレートしてしまうっていう難しさがあります


と、言うわけでここまでです


長かったー魂が抜ける

途中で下書き保存、2回もし忘れて心が折れましたが何とか終わった泣き笑い

ご拝読、お疲れ様でした看板持ち

出来ればVoicy聞いて下さいねー