かつては南海線・高野線の両線区で活躍し、現在は全編成が南海線で活躍する1000系ですが急行から普通車まで幅広く充当され、車端部にクロスシートが有るので他の一般車より格上に感じられます。このクロスシートは2000系の後期車にも有りますが1000系は窓割りと座席の位置が合っているため特別感があり、急行や空港急行で始発駅から終着駅まで通し乗車する時はクロスシートを選んで旅気分を味わうのも良いです。


(2018.8.25 諏訪ノ森〜浜寺公園間にて撮影)

 南海本線を回送で走る1000系1005Fです。車体幅の広い2次車ですが私は幅の狭い1次車よりもこちらの方が気に入っており、堂々とした印象を受けます。種別・行先表示は元々は字幕でしたがインバウンド対応工事によりフルカラーLEDになり、回送表示は白地に赤文字から赤地に白文字に変わって見やすくなったと感じます。


(2018.8.25 諏訪ノ森〜浜寺公園間にて撮影)

 1000系は一番最後に造られた6次車の1051Fを除いて塗装仕上げですが車体は1次車からオールステンレス製であり、南海電鉄は勿論全国的にも珍しい全塗装のオールステンレス車になっています。今は京急にも全塗装のオールステンレス車はいますがsustina(サスティナ)が存在しなかった頃はより貴重に感じられ、製造を担当した東急車輛(→総合車両製作所)の技術力の高さが伺えます。