阪神電気鉄道の車両の中で一番両数が多く、唯一100両を越えている8000系ですが造られた期間が長いためバリエーションも豊富で、全編成のリニューアルが完了した現在はより面白くなったと感じています。1995年1月17日の阪神・淡路大震災で一部の車両が廃車になり、代替新造と編成組み換えにより製造時期が異なる車両同士で固定編成を組んでいる例も見られますがこれがハッキリとわかるのは旧8201Fと旧8223Fの残存車両を組み合わせた8523Fで、梅田方の8523は代替新造車、姫路方の3両は2段窓の初期車であるため異系列同士で固定編成を組んでいるようであり、近鉄名古屋線系統の急行で活躍する1200系凹凸編成(FC92・FC93。1200系と2430系の混成)を思い出します。


(2019.3.9 姫島にて撮影)

 8523Fは梅田方・姫路方各3両ずつで形態が異なり、リニューアルと塗装変更が行われた今も8502は阪神顔のままであるため阪神電車一の異端児って感じがしますが直通特急への充当も可能であり、実際に山陽姫路への入線実績もあります。姫路方から3両目の8102は2段窓車で唯一座席が転換クロスシート化されている車両ですがその時点で既に違和感があり、1両だけの存在なので運用に入っているのを確認したら狙うと良いです。


(2019.3.9 姫島にて撮影)

 日中に運行される本線特急は多くが大阪梅田~須磨浦公園間を走り、高速神戸~須磨浦公園間は山陽電鉄の乗務員が担当していますがかつては阪神電鉄の乗務員が全区間を担当しており、乗務員ごと他社線に直通する運行形態を取っていました。現在阪神の乗務員は大阪梅田〜高速神戸(一部新開地)間のみを担当し、他社線内まで乗務するのは山陽の乗務員だけになりましたがそれでも大石までであり、昔に比べると本数も減っていることから変更されることは無さそうです。