新型一般車両の導入が発表されてから「名古屋線への導入が実現するといいけど・・・」って度々思っている私ですが同線は5800系DG12を最後に20年以上一般車の新車が投入されておらず、経年車の置き換えも他線区から車齢の若い車両を転用して対応しています。現時点でもB更新未施工の経年車が残っていますが代替車両が来ないため補修しながら使い続けており、酷い状態ではないもののあと何年持つかが気になっています。

(2020.8.21 近鉄蟹江〜富吉間にて撮影)

 津新町行きの普通電車に充当される1010系T16です。同系はかつて920系を名乗り京都・橿原線系統で活躍していましたが8400系と同等の車体であるため幅が広く、裾絞りになっているのが特徴です。ただそれ故に転入車であることが一目でわかってしまいますが・・・

(2020.8.21 近鉄蟹江〜富吉間にて撮影)

 T16はB更新施工済のワンマン対応車であるため名古屋線のほか湯の山線にも入線し、特に後者は大型板による副標が取り付けられるため見所がありますがこの編成のみ両先頭車と中間車でB更新の施工時期が異なるため側窓に違いが見られ、特徴の一つになっています。このような形態になったのはT16が元T12の両先頭車と元T14の中間車を活用して編成を組んでいるためで、過去に元T12のモ1062が鈴鹿線内で2度車両故障を起こしたことが影響していますが元T12は既にB更新施工済であったため編成ごと廃車にすることが出来ず、未施工の元T14からモ1064を抜いてモ1062と差し替え、末尾の番号を「6」に変更して新編成になりました。なお抜かれたモ1062は後に電装解除されてサ8177に改番され、8600系X67のB更新の際に車齢の高いサ8167の置き換え用として活用されると共にモ1064改めモ1066もT16としての運用開始後程なくしてB更新が行われ、現在に至っています。