斐太(飛騨)の神社-白山神社 高山市塩屋町 1


(この項は、飛騨神職会発行「飛騨の神社」を参考にしています。)

白山神社

鎮座地  高山市塩屋町字へんそう1601番地の1
白幣社 (旧社格 村社)

1.祭神
 しらやまひめの
 白山吡咩命
  
2.由緒
口碑によると、祭神加賀国白山の峯に鎮座まします大神の御分霊を、奉祀した
ものである。

元久二年(西暦1205)のころ、杣人徳治なる者、ある日白山山麓で木を伐っていた。
すると突如颶風巻き起り、大雨を伴い、黒雲山を覆って、あたかも暗夜のごとく、
一寸先も見えなくなった。かくて一命も危くなったが、かれは恐怖の余り山を仰ぎ、
「山上に在す白山の大神さま、神の御加護により一命を保つことができましたならば、
直ちにこの職を止め、生木を伐らないのみか、生涯大神に仕え奉りましょう」と、
大地に伏して祈誓した。

するとたちまち黒雲晴れて風やわらぎ、陽光燦然と輝き渡って、一命恙なきを得た。
直ちに斧を捨て、山上に攀登り社頭に到るや叩頭百拝して、当時の別当某寺の社僧
に乞い、そのゆえんを語って、弟子とならんことを懇請したが、僧は許さず。
よって御分霊を乞い、後日僧と共に再び山上に登ると、尊像を絵画にして写し与え
られた。

徳治忝く奉戴してわが里に帰り、後木像を造り己の所有する山上に一祠を建立して祀り、
朝夕拝謝して生涯を送った。これがこの神社の起因である。その子孫大工職として、
今に伝えている。

後貞享三年現在の地に遷し祀り、人びと尊敬して社を建立し、大小の祭典も丁重に
執行したが、衆人の尊敬また厚い神社となった。

戸田釆女正による元禄検地で、鏡内除地二反一畝十歩がある。

3.祭祀
 例祭 9月1日
 春祭 3月25日
 秋祭 11月23日

4.建造物
 本殿 (神明造0.9坪)
 拝殿 (神明造9坪)
 幣殿 (神明造 21坪)
 倉庫 (木造 3坪)

     


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