あらすじ 

浅草フランス座演芸場東洋館(通称:東洋館)を活動拠点に、漫才協会に所属する芸人たちが連日舞台に立ち続けている。
事故で右腕を轢断し、舞台復帰に向けてリハビリに励んでいる大空遊平。39年間コンビとして活躍し、相方を亡くしてもなおピン芸人として舞台に立ち続けるホームランたにし。離婚後も同居を継続し、コンビで舞台に立ち続けるはまこ・テラこ。結成3年の若手コンビ・ドルフィンソングなど、幅広い世代の芸人たちの横顔をカメラが追う。さらにナイツの師匠でもあり、最後まで舞台に立ち続けることにこだわった漫才協会名誉会長・内海桂子への思いなど、漫才協会に集った芸人たちの過去、現在、そして未来が描かれる。

 

感想 

漫才コンビ・ナイツの塙宣之初監督作品。

自ら会長を務める漫才協会、活動拠点である浅草東洋館の舞台に立つ芸人たちにスポットを当てたドキュメンタリー映画です。

 

著名な芸人も登場しますが、主に舞台でしか見られない方や事情があって舞台を離れている方も多く、密着ドキュメンタリーらしい部分と、漫才協会そのものの歴史や活動、貴重な映像もあり、塙さんの人脈により加入された方のインタビューなどもあり、お笑いが好きな方にとっては見逃せない内容にはなっていました。

全体として、漫才協会や東洋館の舞台裏を知るという意味では明解で見やすい作品で、劇場に行きたくなるような魅力に溢れた作品だと感じましたが、個々のエピソードが雑多に詰め込まれた印象があり、YouTube動画の引用などもあって、1本の映画としてのまとまりはあまりよくないようにも感じました。

 

角川シネマ有楽町では、上映前に漫才協会所属の芸人による漫才が見られるイベントがあり、暖まった空気感の中で映画に入っていけたのは良い試みだと思いました。

 

 

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