あらすじ 

市子(杉咲 花)は、恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、突然失踪。
長谷川が行方を追い、これまで彼女と関わりがあった人々から証言を得ていくと、
切なくも衝撃的な事実が次々と浮かび上がる…。
市子の人生を狂わせた悲しき宿命。
名前を変え、人を欺き、社会から逃れるように生きてきた。
なぜ、彼女はこのような人生を歩まなければならなかったのか ——。

 

感想 

プロポーズを受けた翌日に突然失踪した市子の行方を追いかけながら、謎に包まれた市子の半生を追想するお話。

 

遅ればせながら、お正月休みを利用してやっと鑑賞できました。

失踪の原因を探りながら、その足跡を辿る現代パートと、小学生の頃から遡り、当時の友人から見た目線を通して、市子の過去に隠された秘密に迫っていく回想を同時進行で進む展開で、見応えは充分ありました。

 

ここから先は、ネタバレ要素を含む感想となります。

 

ただし、気になるところもあって、小学生時代のエピソードで、友人を実家の中のシーンで、母親が寝てるのは分かるのですが、物語の都合上か、この時点では障がいを持った妹が映らないのは、少し不自然に感じました。

 

あと、高校の同級生の北秀和の行動心理や、現代まで繋がるその最後まで、その執着心からくる行動の流れを脇役としてどこまでエピソードに盛り込み、映像として入れ込むかというところに、少し悔いたら無さを感じ巻いた。

 

最後に、恋人の長谷川の感情表現よりも物語の進行役としての役割が強く、市子の境遇を知ることの悲しみを実感させる描写が一番弱くなってしまうことへの感情移入しにくさがあり、物語の構成上の仕掛けの難しさを感じました。

 

パッチワーク的に市子の抱える境遇やある秘密を後半に明かすための仕掛けとして、どのように情報を開示していくかという点においては、前述したいくつかの部分で物語の都合を感じてしまうところが若干見受けられて、思ったよりも良くなかったように感じました。

 

 

昨年の個人的な映画ベストテンは以下にて

 

 

 

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