あらすじ

美術学校に勤める彫刻家のリジー(M・ウィリアムズ)は、間近に控えた個展に向けて地下のアトリエで日々、作品の制作に取り組んでいる。創作に集中したいのにままならないリジーの日常が、チャーミングな隣人や学校の自由な生徒たちとの関係と共に繊細に、時にユーモラスに描かれていく。

 

  感想

「A24の知られざる映画たち」より、昨日の「ファースト・カウ」に引き続き、ケリー・ライカート監督最新作。

 

美術学校に勤める彫刻家のリジーが個展へ向けての作業中、飼い猫が傷つけた鳩を介抱する中で、隣人や学校の生徒、家族との関係性に翻弄されるというお話。

 

「ファースト・カウ」と同じ感想ようなになりそうなんですが、さりげない描写(日常)の積み重ねの中にある、繊細な感情の揺れ動き、創作活動中における永遠のような時間の流れ、ここに挟み込まれる、鳩を介抱するという行為がノイズから情へと変化する流れがあり、家族との問題が入り込みつつ、終盤にある呆気ない幕切れへとつながる、これだけで物語が成立することの驚きがあり、緩いお話に見えることが逆説的に、鋭い風刺になっていて、完成度の高さを実感しました。

 

ラストがすっきりしている分、今作のほうが好みでした。

ケリー・ライカート監督過去作品、もう一度観直さないとと思いました。

 

 

昨年の個人的な映画ベストテンは以下にて

 

 

 

 

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