あらすじ 

高校生のハナ(伊東蒼)は、事故で親を亡くし、学校でも居場所を見つけられず、生きる希望を見出せずにいた。ある日突然訪れた政府の特別機関と名乗る男から自分の見た夢を教えてほしいと頼まれる。
心当たりがなく混乱するハナだったが、その夜奇妙な夢を見る。。。

 

感想 

『CASSHERN』『GOEMON』などの紀里谷和明監督の最新作にして最終作品。

 

事故で両親を亡くした高校生のハナが見た奇妙な夢をきっかけに、政府の特別機関からある任務を任されることになるお話。

 

とても良いところと良くないところが同居していて、かなり戸惑いはありますが、主演の伊東蒼さんを始め、俳優陣の熱演が光る部分が多く、大変な意欲作であり、観て良かったです。

 

設定や状況を台詞での説明に頼る部分が多く、設定ありきの物語展開に、若干の都合良さを感じてしまうところが多々ありました。

 

あと、ネット民の表現は、さすがに擦られすぎてて、もううんざりでした。

 

そういう設定を踏まえた上ではありますが、1人の高校生が背負う生きずらさと運命の重さに、どのような結末を導いていくのかという終盤の展開は、大変良かったです。

 

人類歴史上の戦争などが終わらないこと、人間自身の身勝手さや愚かさが端的に表されていて、そこに高校生のハナの個人的な問題がオーバーラップして、この世界の存在意義を問うような考え方に及ぶのは、ある意味悲壮的なあきらめがあり、スーパーヒーロー的作品に対するアンチテーゼのようになっているのは、とても感慨深いです。

 

YouTube上で部分的に本編が先行公開されていますので、リンク張っておきます。

 

公式サイト