◇あらすじ◇

幼い時に展望ホテルで受けた深い心の傷が癒えないダンは、トラウマを抱えたまま孤独に人生を歩んでいた。ダンは父と同じようにアルコールに依存した日々を送っていたが、人生をやり直す為、ニューハンプシャー州のフレイジャーにたどり着く。

フレイジャーでは、ビリーという良き友人にも恵まれ、彼の助けで部屋を紹介され、禁酒会に参加したり、ホスピスで働く事にもなる。

ある日、前住人の希望から壁一面が黒板になっており、その壁に「Hello」の書き込みを発見する。その書き手は、フレイジャーから30キロも離れた町アニストンに暮らすアブラという少女からだった。アブラもまたシャイニングの持ち主で、お互いにその存在に気付き、小さな交流が始まった。

ある日、アブラがある少年の死を感じ取り、その命を奪ったローズと彼女が率いる「真の絆」の存在を知る。

ローズはアブラの存在とその強いシャイニング能力に気づき、彼女の力を求め、あらゆる手段でアブラに近づこうとする。

アブラはダンを探し出し、ローズとの戦いに挑んでいく。

 

 

◇感想◇

至極の名作「シャイニング」の続編「ドクター・スリープ」をDolby Cinema上映館で観てきました。

 

この秋は、「IT」や「ターミネーター」などの大作の続編が相次ぎましたが、一番期待してたのがこの作品でした。

今回貼り付けた最初に公開されたチラシを発見した時はかなり衝撃を受けました。

 

さて、率直な感想としては、

ホラーとしての要素は少なめながら、原作の続編としても、映画の続編としてもより良い折衷案が採られた良い作品だと感じました。

 

まずは、映画ではシャイニングと呼ばれている人の心を読んだり、人の心の中に忍び込んだりする事ができる能力を持った人が数多くいるという設定から、その能力を悪い事のために利用するローズという敵役が存在し、新たなる希望としてアブラという少女が狙われるという図式。

 

大人になったダニー=ダンが父親と同じアルコール依存症から抜け切れないというしがらみ。

 

前半から中盤にかけて、ダンとアブラの不思議な交流を描き、その後、ローズ率いる「真の絆」の設定を紹介しつつ、野球少年が犠牲になった事をアブラが気付くと、シャイニング能力の使い合いで、全く違う所に住む3人が急激に近づいていくプロセスなどが特に面白く描かれてました。

 

最後は、「シャイニング」の舞台となる展望ホテルへ向かう事になるのですが、その後はネタバレになるので語れませんが、ここからは原作から離れた映画オリジナル脚本となっているらしく、原作と映画の両方の「シャイニング」がうまく混ざり合って、終わり方も希望と不安が入り混じる一筋縄では行かない感じになっていて、それも悪くないと思いました。

 

強いて不満点を挙げるとすれば、

死んでしまう人が変異していく映像の特殊処理の仕方とかが、現代の映画すぎて、一般的なホラー映画のように敷居が下がったように見えてしまう。

(それだけ、「シャイニング」が偉大だったからこその比較として)

 

深くは言えませんが、展望ホテルの亡霊たちの扱いが軽く見える。

(こちらも、「シャイニング」では個々の存在が際立っていたから)

 

どちらも「シャイニング」と比較すると、という点においてですが、良いシーンも多くあるので、この映画単体として観たら、かなり面白い映画だったと思います。

 

これから観る方は、もちろん「シャイニング」をもう一度観られてから、劇場に行く事を強くおすすめします。

(私もNetflixで再見しました。)

 

最後にDolby Cinemaについてですが、映画自体がDolby Cinemaにチューニングされていて、数多くのシーンで、映像、音共に効果が現れていたと感じました。

 

東京近郊の方は、丸の内ピカデリーで観る事を検討されてみてはと、思います。

 

価格に敏感な方も、会員になると前回系列館で観た時に1200円で観られるクーポンが送られてきますので、今回は1200円+600円で1800円で観ることが出来ました。

 

 

公式サイト

 

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