「聞こえない自分が大好き!!」って言えたら素敵ですね。
大人17人(ママパパ・通級・教育関係職員・助産婦・手話ひまわり関係者)子ども4人(1歳・小6が2人・中2が1人)、手話通訳・スタッフ・講師合わせて29人。
ひまわり教室はいっぱいで、手話のおしゃべりでにぎやかです。
いつものように、坂本の挨拶でスタート。
先ずは初対面の緊張をほぐす、手話でビンゴからです。
二人組になって「最初はグー」から始まりました。お互いに同じ答えなら○を付けられます。違う答えなら残念!○が増えたらビンゴができて、たくさんビンゴができた人が勝ち!
ビンゴ4個できた人もいましたが、残念ばかりで0個の人も・・・とにかくみんなで盛り上がりました。
みなさんの緊張がとけて和やかな雰囲気になったところで
仁木さんの講演が始まりました。
最初は自己紹介。11月22日の「いいふうふ」の日にご結婚されたばかりの仁木さんに坂本先生からお祝いが渡されました。おめでとうございます!!
聞こえないと分かった時、病院では人工内耳を勧められたそうですが、お母さんの「可愛い娘に傷はつけたくない!」という強い願いで、耳かけ型補聴器を付けて大阪市立聾学校の早期教育・幼稚部・小学部・中学部・高等部と進みました。
小学部の時に、習い事をはじめました。発音のために腹式呼吸が良いと水泳教室に行ったりしたそうです。
中学部で初めて英語に出会いました。恩師の英語の授業がとても楽しかったそうです。日本語と違う言語で、手話とも全く違うので、それが新鮮だったと言っておられました。
その時に、ろうのみんなに英語の楽しさを伝えたい!という気持ちが芽生え、英語の先生を目指すようになったそうです
高等部に上がって、短期留学を勧められました。でも「いきたい!」と言うことができなかったそうです。いろいろ心配なことを考えて留学の機会を逃してしまったと残念そうにお話されていました。それで、大学に入ったら絶対に留学するぞ!と決めたそうです。
しかし、大学受験の時、大きな壁が立ちはだかっていました。「ろうが英語の先生になるのは難しいのではないか」と言われ、受け入れてくれる大学がどこにもなかったのです。
恩師からの強い言葉が、やっぱり自分は英語が好きだ、英語の教師を目指して頑張ろう!と気持ちを奮い立たせてくれたので、感謝の気持ちでいっぱいですと話してくれました。
ずっと応援し続けてくれた恩師の先生は素晴らしいですね。
次に大学に進学してからのお話です。
念願かなってアメリカのギャローデット大学に留学。
友達作りと文化の違いを学びました。
友達作りでは、もともと人見知りな自分が勇気を出して自分から話しかけ、友達がたくさんできたのでとても嬉しく自信がついたそうです。
誰もがそうですが、苦手なことでも一歩踏み出してみると世界が広がって行きますね。
3年間英語の講師をしたけれども、英語が好きという気持ちと英語を教えるということへのギャップを感じ、英語の講師を辞められました。そして大阪ろう就労センターに転職。
仕事に就くために、訓練を頑張っている利用者さんと出会い、毎日新しいことを教えてくれるのでやりがいを感じていると話されました。
現在は、仕事だけでなく、大好きな英語を生かして社会的な活動でもご活躍されています。
最後に素晴らしいメッセージを残してくださいました。
講演の後、参加の皆さんと交流しました。
みなさんが熱心に書いてくださった短冊を仲間分けして、
交流を始めました。
たくさんの質問に丁寧に答えてくださいました。
文化の違いについての質問では、インドネシアのトイレの違いを話してくださって、紙がない!シャワーがある?!これはなんだ???仁木さんの身振りトイレ表現にみなさん大笑いでした。
最後はみなさんからの感想を手話で一言ずつ言っていただきました。(良かった・楽しいかった・おもしろかった・難しい・普通)
<仁木千奈津さんのお話と交流会> アンケート
2024.11.24(日)
1.仁木千奈津さんのお話
思ったこと 心に残ったこと (とても良かった13
・良かった11 ・普通0)
・やりたいことを1つずつされてきたこと。友達つくるための3つのことは、人としてとても大切なことだと思います。友達作りだけでなく、誰であってもどんなことであっても必要なことだと思いながら聞かせて頂きました。
・「あきらめなければ道は開ける」ことを、身をもって示されている姿がすばらしいです。後輩達の星(スター)として導いてください。
・なんでもチャレンジする気持ちが大切とわかりました。
・失敗してもいいのでチャレンジしよう!
・インドネシアのトイレの文化の違いは、初めて知ってへぇ!!と驚きました。面白かったです。全体に笑顔で、とても分かりやすく、楽しくお話聞けました。
・自分がやりたいと思ったことは続けて、チャレンジしたことがすごいと思います。英語の勉強法もありがとうございました。
・やりたいことをあきらめないで、どりょくすることがだいじだなと思いました。
・写真の趣味はうらやましいと思う。
・他国文化の違いを受け入れることが友達を作るにおいて大切だなと思いました。
・ろう者・難聴者が英語教師をめざすことが、大学進学時点で難しいという現実があるのだと知った。そこを諦めなかった仁木さんの気持ちに感銘を受けました。
・様々な経験をされていて、子供にも同じような経験・チャレンジしてもらえたらと思いました。
・若かりし頃のしぶといチャレンジ精神を思い出しました。これからも新しい事、思った事にひるまずチャレンジし続けたいです。今日はどうもありがとうございました!
・ご両親やまわりの人に感謝されているのが、素晴らしいと思いました。いい出会いをされたのですね。
・豊かな人生を生きておられて、すてきだなと思いました。
2.アイスブレイク(手話でビンゴ)
(とても良かった9 ・良かった2 ・普通0)
・ビンゴの数0でした。0にも触れてください。
・とても楽しかったです♡
・はじめての方とも仲良くできました。
・初めての方と一緒に笑うことができて楽しかったです。
選択肢も良かったです。
・楽しませて頂きました。
・みんなで交流して楽しかったです。
・久しぶりに手話を使ったので不安でしたが、思いのほか
上手くいって良かったです。
・話しかけやすい雰囲気を作っていただき、ありがとうございます。
・もう少し時間があると良かった。講演の途中、休憩の代わりにやっても良いのでは。
3.交流会・・・思ったこと 心に残ったこと
(とても良かった8 ・良かった2 ・普通0)
・参加者のそれぞれの立場からの意見が聞けて良かった。
・みんなが気になることが分かった。
・森田先生の「発音練習が文字を覚えるのにつながっている。聴者へのサービスじゃない」っていう言葉に救われました。
・みんなで仁木さんのお話を集中して聞くことができました。
・質問を紙に書いて、前で聞いてくださって、答えて下さったこと、とても良かったです。たくさんの質問に笑顔でくわしく答えて下さり、感動しました。
・仁木さんの人生の中で、思ったこと・感じたこと・教師を辞められた時にあった葛藤など、勉強になりました。
・いろんなことをわかった。あきらめないでやると、もやもやが なくなることがわかった。
・すてきなお話が聞けて、嬉しい楽しい時間でした。
・いろんな話が聞けてよかったです。
・若い人の声もいろいろ聞けて良かった。
・子供が積極的に交流をしようとしているのが嬉しかったです。
・いっぱい話せてよかったです。
4.情報保障について
・申し込みや受付で伝える場があればと思いました(望む支援方法について)。そして、このような学習会なので、会の始めに説明があれば学びを共有できると思いました。
・良かった。
・聞こえやすかった。
・人によって必要な情報保障が違うんだな・・・・と思いました。
・分かりやすく配慮していただき、ありがとうございます。
5.次回どんな話が聞きたいですか?どんなことがしたいですか?
・楽しくしゃべりたい。
・聞こえないハンデを乗り越えていろいろな仕事をしている人(弁護士さんとか)のお話を聴いてみたいです。
^^^^^
スタッフから
・たくさんのご参加、アンケートの感想をありがとうございました。
・今回、人工内耳・補聴器使用それぞれの方への情報保障が足りなかったと思います。反省して次回に生かしたいと思います。
みなさんが笑顔で帰ってくださって嬉しかったです。