愛はエネルギーなんだ。
と、知ったのは発病してから。
わたしには、愛を含めたプラスの感情がなくなってしまった。
例えば、可愛い、楽しい、美味しい、嬉しい…などなど。
これらはエネルギーに余裕があって始めて産まれてくるもの。
これらを失った私は、本当に辛かった…
自分が、人間でなくなった様に感じた…
陽向を見ては、
「今が一番可愛い頃ね」
と、言われる方が多かったが、わたしはこの言葉が大嫌いだった。
一番可愛い頃が、私にはわからないのか…
私には病気が良くなるまで、冷凍保存して取っておければいいのに…とよく思った。
家族ともコミュニケーションが取れなくて、独りだったわたしは、本当に孤独だった。
そんな、私にととってきゅうせんくんに抱いた感情は、私の光だった、たつた一つの、光だった。
ああ、ここに、人間らしい感情があった…
わたしはまだ。人間だ…
その想いがたった一つの生きる希望だった…
もちろん、口で話すのは、難しかった、からキーボードを、打った。
ゆっくりだけど、きゅうせんくんはそれに、つきあってくれた。
キーボードが、打てないときも、あったけど、インターネットで繋がってるだけで安心した。
忘年会も、クリスマスもないわたしに、
オンラインで、そんな場を提供してくれた。
不思議な事に
きゅうせんくんと、いると、
話せないものが話せる。
動かないのが動く。
後のち気付いた事だが、
明らかに彼からエネルギーをもらっていた。
そして、心から安心できた。
誰も私の部屋には、来てくれない。
ほぼ彼だけが当時の話相手だった。