先日、兵庫県中北部のバスウオッチパトロールをしていた際に一寸ドキッとする「なんちゃってパトカー」に出会えた。実は元ネタは動画サイトで知っていて、県内であることは分かっていたのだが、まさかいつも自分がパトロールしていた道路沿いに新設されていたとは!だったのだ。

 これがそのリアルな「なんちゃってパトカー」

最近ではあまり見掛けなくなったが、かつては特に幹線道路沿いに速度超過抑止などで自治体が設置したものが多かった。しかし、その殆どが凡そパトカーには使っていない車種やグレードの型落ちセダンをパトカーカラーに塗り替えて、電柱から電線を引いて点灯させていた赤色回転灯など、マニアからすると下手な劇用パトカーよりも残念な個体が大半であった。とはいえ、日本のパトカーは余程のことが無い限り、基本「払下げなしの解体処理」なのでこれは仕方なかろう。ただ、極まれに考証をしたのだろう・・という個体もあったが、撮影まではしていなかった。

 今回の個体は自治体製作では無さそうで、カーショップ製作ではなかっただろうか・・。車種選択もさることながら、パッと見、遠目では本物に映る。私は動画で事前情報で仕入れていたことと背向で見たことから一発で「あれや!」となったが、向かってくる形だと本当に取り締まりをやっているように見える。写真には写っていないが、パトカー擬きの10m位手前には「速度取り締まりをやっているように見える警官に似た人形」が座っていることから尚更で、パトカー擬き共々抑止効果に十分貢献している。人形と言えば、このパトカー擬きの横に立っている「女性警官に見える人形」もなかなかである(笑)。余談ながらこの場所から南へ10km近く走った場所にもピンクに塗られたアメリカンパトカー(擬き?)がショップ駐車場に鎮座しており、同じ女性人形も隣に佇んでいることから、このショップと関連があるのかも知れない。

 因みに上は既に退役しているが、本物の県警180クラウンパトカーで神戸西3号。実車の神戸西3号はこの後レガシィとなり、今は210クラウンで写真は二世代前である。

 巷ではゼロクラウンと呼ばれていたあのクラウンであるが、前出のパトカー擬きは前期型、本物の写真は後期型で特にテールランプの意匠が変わるが、表記類は別にしてもかなりリアルに造られていることが分かる。擬き車の回転灯がブーメランで無いのが残念ではあるが、今の時代によくこのエアロタイプがあったな、とも思うわけで・・。

 詳しい場所は敢えて書かないが、国道176号沿いとして置こう。読者の方も走行中見掛ければ「ドキッ!」とすること間違いなし(笑)。

 

 さて、前述の通り私は背向で発見したのだが、交通量の多い、この場所で急にUターンも噛ませず、少し走って一旦脇道に入ってから戻る形にしたのだが、その脇道でこれまた興味を惹く廃車体が鎮座していた。

 ホンダのN360。形状から後期型ともいえる晩年の1970年以降の年式と思われる。またナンバー付きというのも個人的にポイントが非常に高い。廃車体としたが、もしかすれば復活を待っているのかも知れない・・。このNを見ると、1980年代の漫画/テレビアニメ「キャッツ・アイ」を思い出す。劇中で3人組女怪盗キャッツ・アイを四六時中追い掛け回す内海刑事の愛車で、原作はこのN360を使用。アニメファーストシーズンも原作通り同じくN360が出ていたが、セカンドシーズンでは原作から少し離れて画風はじめ全体的にティストが変わり、愛車もシティとなっていた(とはいえ、ホンダ車が選ばれている)。

 写真のN、雨ざらしの割には年式を鑑みてもマシな方では無いかと思うが如何だろうか・・?