先に投稿した旧カツミ103系のレストア作業中、別途これも長年仕掛り品だった「トミカリミテッドビンテージ」のバスから塗り替えで神戸市バス仕様も並行して作業していた。

 製品は日野RB10型-帝國ボディであるが、同シリーズでは仕様違いで複数のユーザーが出ている。その中には残念ながら地元神戸市バスは設定外だったため、なければ作ってみようと新発売当時一番改造し易かった「都営バス」を購入した。購入後、眺めていたのは数日で程なく分解、塗装剥離と相成った・・。新発売当時なので、もう数年前ではきかない状況であるが、分解前の写真を撮ることを失念していたりする。

 分解後、これまた安心?して暫く放置となったが、今年の6月頃に思い立って、屋根ベンチレータ不要部分をパテ埋めしてから、ダイカストの荒れを含めパテ修正部分を紙やすりやサンダーで研磨、その後プライマーを吹付、先日下塗りとしてGMカラーの灰色9号を吹いたのが次の写真。

 実車の塗装前の様な感じであるが、この灰色9号は白系車両に限らずパテ跡修正確認の下塗りに欠かせず、当工場では重宝している。

 外装が一通り乾燥したので内側もプライマーを塗るが、車内は組み立てるとアラは目立たないので、プライマーも車内色下塗りも全て筆塗りである。なお、当時の市バス車内色はウグイス系の濃淡で、私も古い車では記憶にある。70年代中頃には車内色は下半グレー、上半クリームが標準色となり、旧塗装車も更新時に順次塗り替えられている。

 さて、プロタイプはというと・・。

 手持ち資料の局内誌「車窓28号」の表紙に同世代のRB10が載っていたので、これを参考した・・というかこの写真を見付けたことから塗り替えを決めたのが本音であるが・・。

 上は表紙を拡大した物、下は同誌21号記事内に載っていたリア部分の拡大写真。残念ながらどちらも金澤ボディでモデルの帝國ボディでは無いがデティールや塗り分け線は十分に参考になる。なお、神戸市バスにもこの世代で帝國ボディは存在しているが、写真は少ないのかあまり見られない。因みに上の766号はS42年式で神戸市最後のRB10のグループ、翌年式からRE100が登場する。下の729号はS41年式。

 少し歪な写り方であるが、写真とモデルを並べてみる。モデルはまだ塗装前なのでイメージが今一つであるが、金澤と帝國は似ていながら微妙に異なる。特にこの世代のリアスタイル、金澤はまだ丸いが帝國は後のRE100世代ボディに近く上部にトサカの様な張り出しが付いたスクエアな形状でここだけは全く違う。

 なお、拙ブログで以前記述している通り、神戸市の金澤(→金産)と帝國では正面ライト回りの深緑の描く弧の角度が異なり、写真の金澤の比較的柔らかい弧に対し、帝国は山のように突き出すキツイ弧である。この辺りはまた塗装後に(いや完成後になるか・・笑)お目に掛けたい。