前回「3」で使用車両交代の話しには少し触れているので今回はその辺りを中心に進めていきたいと思う。

◎車両交代劇
 交代劇…と言ってもその場面を見たわけでは無く、今回の1983年度の写真撮影に赴いた際に上画像の如く「ありゃ! 車変わっとる!!」だったのであった。

バス自体は花バスのデコレーションしてはいたが、切り欠きから見えるヘッドライトが当時現行型の4灯車になっていたことですぐ分かったわけであるが、そうなると種車が気になり、見ていると直ぐに職員氏から「大阪市のお古買うたんや~。新らしなったで~…」とのお話しを頂いた。また工場内に1台、抹消された大阪市バスが留まっており「あぁ、あれは部品取り車やで」との事でなるほどと思った次第。

 これがその部品取り車。「大阪市交通局」の文字は消されているが局番42-0727の表記が残っており、S47(1972)年式のBT100H。また花バス台車は全て金産コーチだったが、これだけ帝國ボディ。更に当時の帝國標準?とも言えるバス窓では無く、金産に見えるサッシ窓だったのが意外であった。大阪市バスをよく知らないのでこれが当時の大阪仕様だったのかも知れない。ちなみに…

…神戸市バスの同年式860号。RE100、帝國ボディである。神戸市でもこの年は帝國(松原)と金産(垂水)の2仕様入っており、神戸の帝國はバス窓、金産はサッシだった。

 こちらが大阪市の昭和49(1974)年式BT100H=金産。BTだけにアンダーフロアーエンジンゆえ、リアにエンジンが無く、後扉が逆向きに取り付けられているのが分かる。

 で、上のBTが台車改造化されるとこうなる。この写真は後年のモノで'83年撮影では無いが、飾り付け前の貴重なカット。またウィンカーを外した跡に、旧々塗装のゼブラが見えているのがお分かりだろうか!
改造後の車体は白一色でホィールは神戸市ライトグリーンになっている。
先代と同じ床下エンジンのBTゆえ、花バス台車にうってつけであり、お隣の大阪市から購入した模様。尚、残念ながら台車に使用した車両の年式や元局番まではチェックしていない・・。

◎1983年度車両

 では本題でこの年の1号車。この年もアニメで「レディジョージィ号」。前ドアの看板から6チャンの朝日放送の模様だが、私はよく知らないアニメ…。ちなみに首都圏のテレビ朝日は10チャンだが、こちら(関西)では読売が10チャンで、旅行で上京すると、6や10に限らずよくチャンネル間違える。

 2号車で「マクロス号」。4チャンの毎日放送。マクロス、名前は知っていたがこれも見ていなかったアニメ。近年再び話題になっている。当時、SFものは松本アニメ中心であり、それ以外は殆ど見ていなかった。

 3号車「ユニバーシアード号」。これだけ正面マークがユニバのシンボルマークになっている。また飾り付けがアニメで無かったからなのかちゃんとした写真がなく、どうやら撮影漏れの様だ…。ユニバシアード神戸大会は1985年に開催となっているので前宣伝であろう。市バスでもそれにちなみ、ユニバ広告ボディペイント車が'83年度車から登場している。

 4号車「みゆき号」。私の世代では大人気となったあだち充氏の「タッチ」と共に代表人気アニメだった。

当時漫画もテレビもよく見ていた。

気になる手前の物体は資材カバーとなっている旧い方向幕で工場ではこうして汚れよけや塗装の際のマスキングとしても使用されていた。左の裏向けは松原車庫用で右は「新長田駅」表示が見えるので須磨車庫辺りか?

 5号車の「亜空大作戦?スランブル号」。地元サンテレビ放映の様だが殆ど記憶に無い、何も語れず申し訳ない・・。

 6号車「ときめきトゥナイト号」。10チャンの読売放送。右下の「モヤ」はどうやらレンズに指が掛かってしまったようで、この頃の私の写真、カメラの持ち方が悪かったのかこの「モヤ」が散見される…。この写真は工場出庫時の模様。沿道にたくさんのギャラリーが見える。

 

◎ナイトシーン

 1・4・6号車のナイトシーン。当時のコンパクトカメラでフラッシュ焚きまくりであったが私だけではなく、たくさんのフラッシュ!が沿道から浴びせられていた。良い時代だった・・、場所は板宿バス停で当時の8系統と同じように路上大転回で迫力があった。

 上はこの'83年度のポスターだが光線具合悪く、あまり読みとれない・・。下はこの新しいBTの運転席。RE100で見慣れた可愛いメーター周りとアッサリした機器類。ワンマン機器が無いので当たり前であるが…。

 

 かくして、神戸市バス車両では無くなってしまったわけで、個人的には何故「前年にオリジナルBTの台車姿を撮れる条件だったにもかかわらず撮らなかった」のか、まさに「後悔先に立たず」なのであった・・続く・・。