もう25年近く前の話しになるが、一時期鉄道趣味界隈で「貨車」がブームになったことがあり、鉄道ピクトリアル誌でも何度か特集が組まれたり、他誌でもページが割かれていた。

    私は元々雑多な貨物列車(特に黒い貨車)も子供の頃から見て好きだったこともあったので、言葉は悪いが、ブームに便乗したニワカマニアではなかったことから「ようやく貨車にも陽の目が当たったか」と思ったものである。通学時に鷹取駅で発車待ち貨物列車編成の中に繋がれていたワラ1型のワラ1を見たことも鮮明に覚えている。

とは言うものの、貨物列車の写真は80年代には撮っていたものの、貨車を単体で撮影するということはしておらず、それこそブームの頃にようやく単体で撮る様になったことは白状しておく。😅

    丁度その頃に鉄道模型もNから16番に移行していたのだが殊貨車については、当時エンドウのお手頃なものがあったが、デティールなどで今一つと感じていた。しかし、アダチ製の金属キットはハンダ付け必須ということから、選択肢から外れ、専らホビーモデルのプラキットに傾倒していた。プラモ少年だったのでこの手の製品に抵抗なく、手軽に組み立て、量産出来たので結構集めた。

    しかし、この頃の製品は表記類のインレタやデカールもなく、サードパーツとしても今以上に普及もしておらず、そこだけはネックだった。そこで、無謀にも手書きでも何とかなろう…と手書き表記をやり始め、ある意味それに虜になってしまい、そこそこの車輌に書き込んでいる。尤も小さい表記類はさすがに面相筆でも無理なので、それらしく小さい白丸をチョンチョンとしているところも多いが、遠くから見るとわからないのでヨシ❗️である。






    今は完成品やキット付属のインレタやデカール分売、サードメーカーからの発売などで充実しており、いつでもそれらに修正出来るが、完成品と明らかにフォントが違っていたり、多少大きさが不揃いであったり、歪んでいたりしても、やはり情熱込めて書き入れた表記類は捨てがたく、未だにそのままである。
    今はその頃に比べ、腕も眼も確実に衰えているので、もうこんな芸当は出来ないが自分の中では「こんな頃もあったなぁ…」と懐かしく思い、眼を細めているのである…。😊