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→以後「総括・目標」の年末記事で発表。

2019 Stay with me
In Flames - 13th『I , the Mask』

○なーんかちょっと聴いたことあるような類似メロディのアコギから始まり「凄く良いんだけど、なんだかなぁ〜」な印象からスタートしました。今ではそんな第一印象は何処吹く風で、素晴らしいとしか言いようがないという結論に至ります。

アコギで静かに始まり、だんだん音が増えていき最後にヘヴィメタルになる劇性をお手軽に出す常套手段により構成されています。そこまではわかります。手の上に転がされていることはわかっています。わかった上で転がっています。否、転がらざるを得ない。てか最早立っていられないッ!

何が素晴らしいって、Andersの歌なんですよ!この人がクリーンで歌い始めた頃「聴かせるボーカリストになるのは難しいだろうな」と冷めた視線を送っていた1人で、ここまで追い続けてきて良かったと心底感じます。Björnのギターもソロは無いものの悲壮感たっぷり。他のメンバーはオマケみたいなもんですが、ベースの方もドラムの方も雇われなので次のアルバムでは変わっている可能性も十分あります。

Anders/Björnバンド体制が完全に確立されていますが、2人だけではカラーが狭まってしまうので、ここいらできちんとしたソングライティングの出来るメンバーが加入しないものですかねぇ。Jesperとか(笑)Dimension Zeroではベース弾いてたし、1stではドラム叩いてたので、ギタリストでなくてもいいですよ。


2018 Ranunculus
DIR EN GREY - 10th『The Insulated World』

○前々作Dum spiro speroは世間的には最高傑作の扱いを受け、大歓迎されました。聴いた人ほとんどが絶賛し、ネットでは妙な宗教論まで展開する色んな意味で話題に事欠かない作品でした。私は残念ながらそんな意見には一度も賛同出来ず「良さがわからない」と切り捨ててしまい、結局それから8年近くDIR EN GREYから離れていました。そろそろ聴いてみるかと「Arche」をスルーし本作を手に取ることに。

初聴時は頭から聴いても断片的に印象に残る箇所が散見できるくらいで、「ヘヴィだな」位でサラッと流れていきました。思うに一曲にプログレッシブなアプローチをかまし過ぎ、曲の個性薄い。しかも転調をほとんどヘヴィな疾走パートに頼っているため一層無個性に感じる事態に(汗)

あーあと声を漏らしてみるも、最後の最後で昇天しました。こりゃヤラレた...。この曲前の楽曲群は全てコレのためのフリじゃねぇ?と勘繰ってしまうほど。歌詞に興味ない私がきちんと読みこんでしまいました。共感出来すぎる内容に更に涙。はぁ...。素晴らしい。


2017 Together we can move the sun
Blaze Bayley - 9th『Endure and Survive』

○大御所バンドIron Maidenを追い出された不遇のMetal KingことBlaze Bayleyの魂のボーカルに魂のギターが乗る超絶バラード。

いや、冗談じゃ無いんですよ⁉︎

ホントに好きなんです。コンセプトアルバムの曲故に後半は無駄にダラダラしていますが、そこはまあ、早送りなり巻き戻しして各自対応をお願い致します。特に最後のサビに被さるように入るツインギターは涙が出そうになります。ブレイズの魂が曲全体を覆うかのように波及した名曲です!


2016 Wallflower
In Flames - 12th『Battles』

○いやー路線は変わったけど良い曲作るなーと感心させられた本作で、唯一の長尺曲。

9thにも同路線風のものがありますが、似て非なるもの。あっちを退廃と形容するなら、こっちは陰鬱。私はWallflowerのが好きです。まずタイトルがいい。歌詞未読なんで何歌ってるかわかりませんが、岩壁の間から咲き乱れる花々を勝手に思い浮かべています。アンダース氏もクリーンボーカルが上手くなりましたなぁ(しみじみ)。歌なのかお経なのか判別できないボソボソ時代とは雲泥の差です。次の作品はどうなるかわかりませんが、アルバム一作品丸ごとクリーンボーカルとか試みたら面白いですね。


2015 デモンストレーション
ももいろクローバーZ - 3rd『Amaranthus』

※スタジオ音源が無い
○アルバムを頭から聴いていき、ここで大きく体も心も跳ね上がりました。いやー飛翔系のサビメロやそこに到るまでのタメもしっかりと効いていて、居ても立っても居られない生命の躍動を感じます。初老の私でも活力を得られる程なので、若いファンにはたまらない一曲かと。

作曲者の清竜人氏は同時発売の白金の夜明けにも楽曲提供しており、そちらもアイドルソング系名曲です。彼が普段している弾き語り系の音楽はあまり興味がありませんが、彼がやっていた一夫多妻制アイドル「清竜人26」は安くなったらブッコフを漁ってみるつもりです。


2014 If the Story Is Over
STRATOVARIUS - 14th『Nemesis』

○デラックスエディションを超えた最終形態なる恐るべき詐欺をぶっ込んできたストラト。ちなみに次作のEternalは再度何かしらのエディションが発生することを考慮し、未購入。

本作は文句無しに名作というか、過去作含め1番聴いたかもしれない作品です。正味な話、私はTimo Tolkiが辞めてからのストラトの方が好きという稀有な存在で、ライブでももう全部Timo後の曲にしちゃっていいんじゃないかなと思っております。昔からのファンは拒否反応示すのかなぁー。当然ですかね...。

優れた楽曲が並ぶ中、私の心をきっちりと捉えリピートしまくったのがこのIf the Story Is Over。ストラトのバラードの中で一番好きだと思います(Foreverよりも)。

早くトルキの曲を演奏しなくてもよくなる日が来るといいですね(多分来ない)。


2013 Thoughts
Luna Sea - 8th『A Will』

※スタジオ音源が無い
○Lunacy以来の新譜。まさか聴ける日が来るなんて...。終幕前に消えかけていたヴィジュアルロック臭はさらに薄れ、無印のロックバンドに向かっています。Ryuichiの声も、大袈裟なビブラートと声量また違った良さがあります。

大人になった楽曲群に往年の勢いを感じさせます。物理的な疾走感ではなく細かな要素を積み上げて構築した技ありのスピード感がたまりません。INORAN氏のリフとSUGIZO氏の出癖ソロからの伸びのあるロングトーンが素晴らしい。代表曲のROSIERやTONIGHTに肩を並べる出来だと思っています。


2012 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
ももいろクローバーZ - 7th Single

○Marty Friedmanがギターを担当。少しだけメタル界が騒ついた曲。メタルとアイドルを融合した先駆者はBABY METALではありませんよ!Marty氏が当時否定的だったネオクラ成分が多量に込められたギタープレイ。

ネオクラといえば日本ではインギーです。そのためかのちにギターパートのみインギーに差し替えたEmperor Styleも配信リリースされましたが、ピロピロしているだけなので原曲の方が私は好みです。てかこの年、ももクロにハマり過ぎてほとんどメタルしてません。何気に人生で初めてアイドルにハマった年でもあります。人生で一つの大きなターニングポイントだった気がする。


2011 Liberation
In Flames - 10th『Sounds of Playground fading』

○メロデスから離れたとは言え、依然メタルの枠組みからは外れないIn Flames。しかし、この曲に関してはメタルっぽさ皆無。

メンバー自身も「ライブの最後に演奏する」と言っていたように映画のエンディングで流れるような曲調。悲しくも前を向いて生きていこうとするポジティブなフィーリングが込められています(曲調だけで言っています)。実際ライブでも終盤に演奏されていたようですが、それもこのアルバムのツアーだけで終わってしまいました。超お気に入りなだけに残念過ぎる。2015年にリリースしたライブ作品にも収録されてなかったし。

メタルじゃないなんて理由で演奏されなくなったなら宝の持ち腐れ。葉加瀬太郎のコンサートも最後の曲はヴァイオリンじゃなくて扇子を振り回して終わるんですよ!一曲くらいメタルじゃなくたっていいじゃないですか。


2010 Ego pt.2
Shaman - 4th『Origins』

○ドラマーのRicardo ConfessoriがANGRAに復帰した際にサイドプロジェクト呼ばわりしていた可哀想なバンド。そのせいか(?)、2014年に活動休止という名の解散...。リカルド氏が金に目が眩んでANGRAに中途半端に戻ったりせず、心血注いで活動したら結果は違ったのでは?惜しいバンドを亡くしたものです...。

さて、この曲は巷ではメロディが弱めと言われた4thアルバムに収録されています。人によっては世論の通り弱いと感じてしまう可能性もあるかもしれません。ただこのサビメロと歌詞が大好きなんです。この曲だけ1時間以上リピートしたこともあります。歌詞に興味の無い私が歌うために覚えた程。頼むから再結成して下さいな...。勿体無い。


2009年 Vinushka
Dir en Grey - 7th『Uroboros』

○超名盤Uroboros収録。
前作Marrow Of Boneに心底失望しただけに、正直Uroborosの購入を戸惑っていました。惰性で買っていたシングル2枚はまあまあレベルで、3800円の初回限定版を予約したはずなのに12800円の完全限定生産版が目の前にドカンと置かれた時は逃げようかと思ったほどの期待値でしたが、逃げなくて本当に良かった一品。クロージングのInconvenient Idealと迷いましたが、やっぱりこっちです。まあ一番はアルバムを通して聴くことなんですけどね!

ちなみにDum Spiro Spero以降は個人的にさっぱりです。


2008年 All hope is gone
SlipknoT - 4th『All hope is gone』

○やはりこれが一番インパクトあった。まずタイトルが衝撃。「全ての希望は行ってしまった」ってアンタ...夢も希望もねーじゃねーですか⁉︎故に最高というね、意味のわからん思考回路に繋がってしまうのです。是非とも一般人の友人が沢山集まる場所に巨大スピーカーでブチかましてやりたい衝動に駆られました。出来たら痛快だろうなぁと思う反面、やったら友人の数も良くて半減。一人もいなくなってしまう可能性もあります。

この曲は一番初めに先行公開された曲で、これにより世間の皆様は「今回のアルバムはスピーディでアグレッシブだ!」なんて思われたのかもしれませんが、アルバム自体はミドル〜スローチューンが多くを占める今までに無い作風でした。私は大好きでしたが、パワーの有り余った方には多少不満が出たのも事実。

さらになんとライブでは一度しか演奏されていないそうです。勿体無い。この年のラウパは期待して参加したんですが、演奏されずでした。そりゃそうだ、一度しかしてないくらいだし。


2007 Heaven Tells No Lies
Helloween - 12th『Gambling with the Devil』

○キャッチー且つ滲み出る哀愁の歌メロが絶品過ぎて

前作がまあまあのまあ程度でしたので本作もお布施レベルで購入した。すると楽曲のレベルの高さに驚きました。まだこんなの作る元気あったんですか⁉︎しかもメインソングライターがベースのMarkus氏!ちょうどWeikath氏が目立たない時期の作品でもあり、印象の残り方が半端ではありません。


2006 Blackhole
Evans Blue - 1st『The Melody and the Energetic Nature of Volume』

○アメリカのハードロックカフェでMVを見たのが彼等の音楽に触れるキッカケです。曲はもちろんCold (But I'm Still Here)。非疾走系のヘヴィロックがリンキン以降溢れていた時期で彼等の音楽も全曲スロー&ミドル。なのに①⑪⑫の終曲間際にツーバスを使う姿勢がとても新鮮でした。ドラマーさんの大きな拘りが感じられる。

で、1番気に入ったのが⑫Blackhole。日本用のボートラです。でも1番好きです。クロージング感が凄く、初めの頃流しで聴いていて普通にこの曲も本編かと勘違いしていた程です。これ以降日本版のリリースが無いようなんで解散したのかと思っていたら、普通にまだ活動中でした。近々Amazonでポチってみますか。


2005 Black in the Burn
Masterplan - 2nd『Aeronautics』

○「メタルなんてどれもこれも同じじゃねぇかよ!」そんな投げやりな私の気持ちを打ち消し、メタル引退を食い止めてくれた超名曲。

Jorn Lande氏の低い歌声も最高だし、Axel氏のツボを押さえまくったシンセも隙なし!Uli氏はサビメロ毎に微妙にオカズを変えていて、それがキッチリと決まっています。惜しむらくは間奏でRoland氏が曲の品格を下げかねないピロピロを繰り出すところ。作曲したのが彼である事実を踏まえ、プラマイゼロということで。

なんたって詞がいいんですよ。歌を愛する主人公が行きたくもない戦争に行くことになり非業の死を遂げるストーリーを妄想させられてしまうのです。『鳥が落ちたと報せを聞いた時、俺の歌を思い出すように歌ってくれ』ですって!なんてドラマチック‼︎

...と普段から散々歌詞は読まない人間ですと繰り返し告げている私が、全部英詞を暗記してしまう程の影響力を秘めているのです、あくまで個人的に。


2004 The Shadow Hunter
Angra - 5th『Temple of Shadows』

○最高傑作の5thより。
このアルバムの顔と言えばやはりコレ。他にも王道疾走とかあるんですが、ちょっとした変わり種としてアルバムに彩りを与えています。

イントロのアコギからEdu氏の低音、素晴らしいサビメロに希望に満ちたRafael氏のギターソロと聴き処満載。この頃のAngraは本当、このジャンルでは敵無しでしたね。この次ももっと凄いアルバム出来そうな伸び代というか余裕をヒシヒシと感じたくらいです。6thはもっと凄いのになると根拠もなく勝手に確信していただけに、このアルバムがピークになってしまったのが少し残念。現在は迷走に迷走を重ね、バンドではなくRafael Bittencourt's Angraというプロジェクトになってしまいました。残念!


2003 Breaking The Habit
Linkin Park - 2nd『Meteora』

○一般人の間でも聴いている方が散見できたポピュラリティと場違いなヘヴィネスを両立することに成功した傑作。私はというと、初めラップが入ってくるのが受け付けず暫くは世間の流れからは外れていましたが、慣れたらなんてことはない。良いものを良いと認める素直な心の大事さをこの作品から学びました。

このアルバムはキラーチューン満載なんですが、私のテーマソングとなったのは一番ヘヴィネスから離れたBreaking The Habitでした。

え!?

そんなん皆が好きだって?たまにはいいじゃないですか。私だってたまにはマジョリティに含まれる日がありますよ。たかが人間なんです。


2002 Bother
Stone Sour - 1st『Stone Sour』

○当時SlipknoTに狂ったようにハマっていた私は、Burrn!誌にてこのバンドのインタビューを読む度に底無しにあがる期待感を抑えるのが大変でした。実際はSlipknoTのアグレッションが中途半端に消え、これまた希薄なメロディをそこに足したどっちつかずな作品(好きな人ごめんなさい)。期待し過ぎた分、落胆も大きく、やがてBotherを除いて全然聴かなくなることには。ただこの曲だけはリピートしまくったんだな、これが!

Coreyの激情を表現した哀メロのオンパレードで、唯一の歌モノ。この曲だけ完全に浮いている印象です。「こういう歌モノをやってこそ、このバンドの意味があるんじゃね?」なんて当時偉そうに言ってたわ...。


2001 Nova Era
Angra - 4th『Rebirth』

○X Japan、陰陽座、Sex Machinguns等日本の所謂スピードメタル系を漁っていた頃、このアルバムに出会いました。ANGRA自体はこの一個前のFireworksてのが初買いでしたが、ハマるには到りませんでした。初買いしたアルバムが悪かったです。この作品以後、それ以前の作品も購入し、頭がおかしくなるくらい聴きまくることに。前任ボーカルMatos氏の歌い方を風呂場で真似して家族に気持ち悪がられたのもいい思い出です。

まあーこれが清々しい程に王道メロスピで...、夢中になっていましたね。あの頃は若かった。もちろん今でも大好きです。


これ以前は履歴が無し


●コンセプト:
よく毎年購入したアルバムでベスト10を出している方がネット上におられますが、そんなに新譜をバンバン購入する資金を持たない私が考えた苦肉の策。そもそも一年に新譜なんて買って2〜3作程度なのに、「今年のベストアルバム発表!」などとデカデカ言う方がおこがましいッス。なお、リリース時期に限らず、その年にリリースされたものが対象になっています。

つっても私の好みの傾向だとバラードかスピードチューンの両極になっちゃうんですけどね!

ついでなので一つ明言します。私はメタラーではありません。多分このブログのどっかで自身をメタラーと謳っている可能性もありますが、それは真実ではありません。私はメタラーではなく、好きな曲がメタルに多いだけの人間です。故にメタラーの方々と一緒にするのは失礼というか、申し訳ないです。今までごめんなさい。


ちなみに動画は適当に埋め込んだ上に確認していないので、全然違う内容になっていたらごめんなさい。





※以下噂の一人語り。閲覧注意。私の音楽趣味におけるルーツが記載されています。読んでも何の有用性も齎しません。

○序章
幼少の頃より歌の入っていない音楽(インストルメンタル)を好む傾向にあった。
ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのBGMをカセットテープに録音して車の中で親を巻き込んで聴いていたことを謝りたい。次第にクラシックや合唱曲のような壮大で大掛かりなものに趣味はシフトしていく。小学校時に音楽の教師に頼みCDからカセットテープにダビングしてもらい、家でそれを聴くような生活。ロックやメタルのような歪んだ爆音が飛び交う音楽には全くと言ってよいほど興味を示すことはなかった。そもそもエレキギターの音が嫌いだった。それを弾く人達も嫌いだった。学園祭でギター弾いている不良が嫌いだった。今思えばかなり見当違いな偏見であった。

○転機その1
模範的優等生とは少しズレているものの、全然不良っぽさのない友人から「Animetal」を貸してもらう。

原曲を知らずとも「アニソンってカッケー!てかメタルってこんなんなの!?超俺向けかも」と思わされるには十分の衝撃でした。


本格的にのめり込むキッカケはX Japan。
王道のような転機でゴメンナサイ…。

ただキッカケは名曲「Tears」のクラシックバージョン。なんて良い曲なんだ…と聴いていたら、次は歌入りのバラードが好きになった。次は勇気を出してメタル曲を聴いてみた。そしたらそればっかりになっちゃった。特に私が衝撃を受けたのは「DAHLIA」の後半。ボーカルパートが終わりオーケストラをバックに低音のギターが刻むシチュエーションは私的にとんでもない衝撃で、「こんなことやっちゃっていいんですか!?」と独り言を口にしたことを鮮明に記憶している。音楽鑑賞で人生を狂わされたショックその1に当たる出来事。

ギターソロにも惹かれ、「ソロパートだけで一つの曲として独立できるのでは?」と感嘆した(今でもX Japanのソロ構築力は世界一だと本気で思っています)。それからというものQUEENから洋楽にハマリ始め、洋楽のメタルYNGWIE MALMSTEENへと行き着く。そこからは洋楽メタル一直線。陰陽座のようなジャパメタも聴くものの、やはり基本は洋楽。HELLOWEENの「EAGLE FLY FREE」を聴いた日には邦楽引退宣言を高々と謳った。歌詞は英語であったためどんなことを歌っていたのかはわからなかったが、私にとって音楽はメロディであるため歌詞は興味の対象外。ちなみにそのアーティストが何を歌っているとか、どんなメッセージを込めているか、それらは私にとってどうでもよく、聴いた人間がそれぞれ勝手に受け取ればいいと思っている。

○転機その2
Micheal Kiskeのようなクリーンな声に惹かれまくる当時の私に、シャウト・グロウル・デスボイスといたものは意味不明の自傷行為であった。ディストーションがキツイものも受け入れ難く、hideの「Ja,Zoo」ですら重すぎて最初は好きになれなかった。ちょうどパンクやハードコア等の悲鳴系激速バンドが流行っている時代で、全く相容れない私は頑固に自分の路線を貫いていた。そんな時、SlipknoTが登場。ヘヴィロックの中でもミクスチャーと呼ばれ、激重のギターにラップ・Hip Hopを組み込んだ「Nu Metal」という斬新な音楽を展開。私にとって音楽はメロディ。2017年現在ではまた状況が変わっているものの、当時のラップ・Hip Hopは私にとってはお経みたいなもの。ところがSlipknoTは「Spit it out」においてグロウルでラップするという暴挙に出る。これがまた衝撃で、「そんなんアリなん!?」と音楽鑑賞で人生を狂わされたショックその2に当たる出来事であった。しかしどんなに衝撃を受けようがそれは前向きなものではなく、苦手であることに変わりはなかったのである。

ヘヴィロックに嫌悪した日々を少し過ぎた頃、Dir en greyに出会う。Dir en greyはヴィジュアル系に分類されるが、メロディの中にシャウトも織り込む音楽性が非常に聴きやすく、音楽性もヘヴィロックへと傾倒し始めた流れでいつの間にか激重ギターやシャウト・グロウルが心地好いという感覚に到る。その流れでSlipknoTを聴いてみたら「神だ!」と180度考えが変わってしまったのも良い思い出である。慣れとは物事の見解を180度覆すパワーがあることを身を持って体験した。

○追求
次第にテンポが速くない曲を聴くことができない病気に陥り、メロディに欠けるスラッシュメタル、ブラックメタル、デスメタルに手を出し始める。人間の限界速を体験してみたく、CD帯に釣られて速そうなバンドを漁る日々。徐々にスラッシュメタル、ブラックメタル、デスメタルの楽しみ方がわかってくる。攻撃性やリフ、または音そのもののカッコ良さで楽しむこのジャンルは、当然常人にとってはただの雑音である。「枯林はSlayerって本当にいいと思って聴いているのか?」そんな質問をされた記憶がある。私が初めSlipknoTが理解不能だったように、常人もある程度順に沿った聴き方をしていかないと良さがわからないと思う。メロディに欠けるというのはそういうことである。

○寄り道
限界速の追求に飽きてしまい、一時期メタルそのものにも疎遠になる(全体から見たらほんの僅かな期間であるが)。メタル以外のジャンルにも挑戦しており、Jazzを聴いていたこともありました。が、他のジャンルに関してはよく覚えていません。

しかし結局メタル道に戻ってきた私は、この道を歩んでいくことを決める。


○結論
人生はヘビメタである。

~音楽観を作り上げてくれたアーティスト達~

邦楽、洋楽と10アーティストずつ。メタルに限定していません。そして日によって変わるかもしれません。そんな簡単に絞り切れません。

【邦楽アーティスト】
ANIMETAL
いきなりネタからですが、私の世代ではメタルの入り口としては比較的入りやすいバンド(プロジェクト?)だと思います。アニメを観たことないけど、主題歌だけは何故か知ってるケースが大量生じたのはこのバンドが原因ですね。

X JAPAN
本格的に聴いたのは残念ながらhide没後です。hideがMステに出演したビデオ捨てなきゃよかった。それまで「Forever Love」しか知らなかった。まさかメタルバンドだったとは…。

EF
身内のインディーズハードコアバンド。このアルバムを1996年に聴いた時、本当に悪い意味で衝撃でした。当時はシャウトボーカルが無理でしたね。DIR EN GREYで鍛えられてから聴き直してみると、「こんなカッコいいことしてたんだ」なんて見直すことになったんですよね。

奥井亜紀
この方の歌声が昔は本当に好きでした。一時期アニソン女王と呼ばれていたそうですね。グルグルとか、クレヨンしんちゃんとか。その頃まだアニメを観ていたので、とて~もお世話になりました。今でもたまに聴きたくなります。

尾崎豊
全然世代ではありませんが、同級生の友人の薦めでハマるに到りました。歌詞は正直あまり好みではありませんが、メロディメイカーとして非凡な方でした。

陰陽座
あまり女性の声をメタルで聴いたことがなかったので、「男女のツインボーカル」という触れ込みに大きな魅力を感じました。黒猫氏の声はメタルメタルしておらず歌謡性が強く、それが逆に良いと思います。初期は和を強く押し出した個性的なバンドでした。

KRYZLER & KOMPANY
これがちょっと変わり種かもしれません。私はメタルを聴く前はクラシック、ゲーム音楽を好む人間でした。葉加瀬太郎と他メンバーの自由過ぎるアレンジが斬新すぎて驚かされましたねぇ…(遠い目)。

SEX MACHINEGUNS
聴いた瞬間「これぞオレのやりたかったことだ!」とバンドもやっていないのに思わず叫んでしまった。おふざけ要素の強い歌詞。でも曲はガチ。素晴らしいバランス。私の生き方と重なる気がして、シンパシー感じまくりでした(解散前までは)。

DIR EN GREY
デス声に耐性を付けさせてくれたバンド。Dum Spiro Speroまではシングルまで含めて全部集めていた青春のアーティスト。当時ライバル扱いされていたPierrotも含め、オリコントップ10に食い込める数少ないV系バンドでしたね。鬼葬~UROBOROS期が最も好き。

LUNA SEA
始めて聴いた時は「X JAPANに比べてギターが薄い」「メタル色がほぼ無い」との理由で好きになるに到りませんでしたが、メタルから離れ気味だった頃にドハマり。解散ライブのDVDは恐らく自分の人生で最も観たライブ映像の一つだと断言できます。


【洋楽アーティスト】
ANGRA
Fireworksでイマイチハマらず、次に買ったAngels Cryでぶっ飛びました。Andre Matosの歌声を風呂場で真似していたので、それを聴いた家族は「なんか変な声で歌っている!」と心配していたかもしれません。

Devin Townsend
「Vai」を聴かずにStrapping young ladから入り、「こんな音楽やっている人がSteve Vaiに選ばれたの!?」なんて驚いたのも懐かしいです。当時の自分にとってはとにかくエクストリームでした。

ENIGMA
これまでの流れからちょっと異色なニューエイジ。ハイティーンになるちょっと前に友人がジャケ買い。彼の家で流れていた音源を聴き、「なんかよく分かんないけど凄い世界観だ」と圧倒されたのを昨日のように思い出せます。

Helloween
世界的ジャーマンメタルバンド。スピード&メロディの世界観は当時の私に刺さりまくり。Andi Deris期から聴き始めたため、彼のボーカルに特に疑問を持ってはいません。もちろんMicheal Kiske期の大好きです。Kai Hansenは…もうギターに専念して下さい(苦笑)

IN FLAMES
メロディアスデスメタルの祖にして、音楽性を徐々にオルタナティブメタルへ変えていきました。初期からファンで、その変化に付いていけなかった方々からはスルーされてしまいましたが、それ以上に多くのファンを獲得できたので、路線変更は成功です。

Linkin Park
ラップ、クリーンボーカル、激重ギターリフと、ニューメタルの人気を更に盛り上げた世界的有名なバンド。Chester亡くなって大分経ちますが、未だに再始動の話は一切出てきません。

Marilyn Manson
超個性的な音楽を超個性的な声で彩るアーティスト。耳にしたら体が勝手に動き出すような楽曲が沢山あり、このまま裁判で潰されてしまうのか今後が気になる。

Queen
説明不要の超有名アーティスト。音楽性をコロコロ変化させ、それでいてQueenらしさを失わせない高いソングライティングを誇る。Freddieの歌声とショーマンシップは圧倒的。


SlipknoT
とにかくインパクトが凄まじかった!グロウルの重さも、演奏の重さも。間違いなく当時まだ短かった音楽人生において革命が起こしてくれました。…最初は苦手でしたが(苦笑)


YNGWIE MALMSTEEN
洋楽メタルデビューアーティスト。彼の持ち味は、ピロピロではなくメロディメイカーとしての才能です。なので現在はもう終了済と言い切ってしまえる状態なのが悲しい。