不意打ち過ぎる…。

2023年10月下旬にHEATH氏こと森江博さん(55)が亡くなっていることが判明しました。

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いやはや、あまりにも衝撃的過ぎて何と言っていいのやら…。先月のBUCK-TICKの櫻井敦司さんの訃報といい、こういうの続きますよね。

死因はガン。

今年になって体調が思わしくなく、病院で受診したところガンだと分かったそうです。かなり進行してからの発覚で、バンドメンバーには闘病中であることすら伝える間もなく亡くなる形になってしまったと…。

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少し前には某ディナーショーに唐突にゲストで招かれ、ベースを弾いてい姿が多数のファンに目撃されていたのに…。

もうこの時には病魔に冒されていることを自分も知っていて、キツイ体調で頑張っていたのかと思うと胸が苦しくなりますね。



HEATH氏はX JAPANという2018年に崩壊してしまったこのバンドに置いて、まだライブをやりたいというモチベーションを保っていました。

しかし結果的にこのディナーショーでの演奏がHEATH氏のラストステージとなることに。


私は彼の姿を3度ライブで見たことがあります。

1回目は2008年3月28日の「破壊の夜」。

元同僚の友人がチケットを取ってくれました。再結成一発目のライブを観れて本当に運が良かったです。ありがとうございました。

2回目、3回目は2009年の「攻撃続行中」。

これはバイト時代の後輩がモバイルとか色々駆使してチケットを取ってくれました。ありがとうございました。今年の3月に7年ぶりに彼と会い、私に対して「Xは終わった」と連呼していました。

3日共元気にステージを動き回っていて、ステージでPATA氏が控えめ且つHIDE氏が居ない分余計に目立った印象でした。

ここ最近何やっていたんでしょうね。

2020年11月30日には「CoCo壱デート」を盗撮され、イマイチ普段何をやっているのか分からないHEATH氏の平和な日常が垣間見れてファンはホッコリしたと思います。

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/214254



…まだ55歳でしたよね。

人生80年から100年時代に伸びたと言われて久しいですが、80年だったとしても…短い人生でしたね…。

解散状態のX JAPANはどうなるのか先行き不透明ですが、とりあえず十数年ぶりに1st「GANG AGE CUBIST」を聴いてみようと思います。通信販売のみで2006年にリリースされた2nd「Desert Rain」は買えるか確認してみましたが、プレミアになっていて3万前後するので…ちょっと貧困メタラーにはキツイ…。

https://www.suruga-ya.jp/product/detail/220201945



そしてここで敢えて一石投じます。

正直HEATH氏はX JAPANに加入して幸せだったのかなと、感じることが多々あります。

アルバム含めた楽曲のリリーススピードが激遅で、HEATH氏が創作に関われたのは恐らく楽曲クレジットのある1曲のみ。

ソロも一応やっていましたが、もし彼が別の道を歩んでいたら更に多くの作品を世の中にリリースすることが出来たのではと考えたりしちゃうんですよね。

2009年3月の脱退騒動は正直何があったのか私は把握していませんし、公表されているのかも分かりませんが、もっと自分の活動を活発化したい気持ちがあったのではないでしょうか?だとしたらアーティストとして当然の姿勢だと思います。

もちろんこれはただの憶測です。

これは本人のみぞ知ることなので私は予測でしか語れません。



もうその本人は居ません…。


10年掛けてレコーディングした5thを目にせず亡くなったのも気の毒過ぎ。2008年から始まった出す出す詐欺ですが、この15年で新規古参問わず多くのファンが病気、事故、寿命で亡くなってしまったことだと思います。

まさかメンバー内にもリリースに間に合わず亡くなる方が出てきてしまうとは...。本当に、本当に残念です。



ご冥福を祈ります。


X JAPANメンバーで亡くなったのはHEATH氏で3人目か...。



以下オマケ
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1. GANG AGE CUBIST (1998)

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HEATHの1stソロ(名義はheath)。

聴き直してみました。

2000年位に買った覚えがあるので、23年ぶりなのか?失礼ながら、当時買って、聴いて、棚にそっと仕舞って以来ですね(苦笑)

HEATHの前進バンドとか全然知りませんが、X JAPAN唯一の楽曲「WRIGGLE」がデジタル打ち込み系のインストでした。なのでこのアルバムは聴いて「ああ、なるほど。」と納得のいく内容でした。Heath自身、恐らく典型的なHR/HM人間では無い気がしますが、WIKIにはVan Halen、Mötley Crüe、KISS、QUEENの名前がありますね。ルーツがあまりHEATH自身のアウトプットに反映されていない気がします。

本作、バンドサイドと打ち込みリミックスサイドに分かれております。リミックスサイドはHEATH本人ではなく、別の方がアレンジしております。

-Band-
あくまでオープニングのイントロ。叫び声は誰の声?HEATH本人?①、こ、これはモロにMansonのHate Anthemでは!?声にエフェクター掛けまくりが余計にそう思わせます。Manson好きとしては、リスペクトなら嬉しくなりますね。なんと2分弱②、凄くメロディアスで手数の多いリフ。ソロはベース(HEATHは弾いてない)。こういうVロックな楽曲も作れたんですHEATHは。X JAPANでは一切発揮されなかったけどな③、なんとLed Zeppelinの楽曲をインダストリアルに超大胆にアレンジ。個人的にはカバーは原曲まんまではなく作り替えて欲しい派なので、非常に面白いアレンジだと思います④、ラップっぽい語りがあります。メロディアスさよりサイバー感を優先した作りの⑤、ギターリフを押し出したロック系の楽曲。キーボードもふんだんに入り、ダンサンブル。ギターソロは誰が考えたんでしょね⑥

-Remix-
乾いたスネア音に不協和音気味の音を詰めていった仕上がり。HEATHの歌もちょっと入っている。なかなか嫌いじゃ無い①、ループドラムを使ったデジタル系。ボーカルみたいな使われ方してるギターや効果音。殆ど声が入っていない②、前半はほぼ打音で構成されています。後半から効果音とベース。これくらいは自ら弾けばよかったのに③、バンドサイドラス曲のリミックス。HEATHの声もアクセント的に使われています④、ちょっとENIGMAを思い出した。Heathは普通に歌っていますね。アコギやストリングスといったごった煮感あるものの、ループドラムのおかげで普通に一本の芯がある⑤

と、HEATHがどんな趣向を持ったアーティストなのかよく分かる実験色の強い内容です。HIDEの持つインダストリアル、デジタル、サイバー要素と近い趣味をしていたのかも。「WRIGGLE」が出来上がったのも必然ですね。出来たらHEATHの歌モノをX JAPANで聴きたかった。

総じてあまり一般ウケする内容ではないので、あくまでHeathファン向けの作品だと思います。

そして本作でHEATHはボーカルのみ担当しており、演奏は全て外注です。ベース位弾けば良かったのに。近年のToshlとの会話で歌うのが好きと公言していました。ライブのベースソロでも歌っていましたし。

近年のHEATHの歌声も聴いてみたかったですよ。

この時点でのHEATHの歌は...ぶっちゃけ上手くは無いです。上手くは無いですがX JAPAN、GLAY、LUNA SEAのボーカリスト以外の中では上手い方な気がします。ちなみにそれはボーカリスト以外のソロ活動と、本職バンドでたまに歌うパートとかから判断しています。

通信販売のみだった2ndでは成長しているんでしょうか?プレミアついて高価になりすぎてて手が出ません。さっきWiki見たらVHSとの抱き合わせ音源もリリースされてたとは...。

いつの日か安くなったら買うかも。



【以下オマケ】
私の独断と偏見で表すとこんな感じ。あくまで90年代時のレベル。

HIDE >> 真也 => J => HEATH => JIRO > SUGIZO > INORAN

HIDE
専任ボーカリストに比べると流石に上手くは無いですが、楽曲によって歌い方を変えたり表現力が多彩。自分の声をちゃんと理解しているのが伝わってきます。ロック向けの声質ですしね。

他にもラップやグロウル(デス声)をあの当時メジャーシーンで取り入れていた音楽性の幅、先見の明はVロックどころか日本音楽シーンでトップクラスだと思っています。

真也
この人、声自体はかなり良いモノ持っていると思います。前にテレビ企画で「カラオケ歌われるまで帰れません」に出演し、Rosierを歌っていました。これが結構上手くて、出演タレントさんも思わず「上手いな」なんて口にしていました。

なんならもっときちんと訓練してLUNA SEAのサイドボーカルやっても面白くなったと思います。ATREYU方式で。マイクを後ろから垂らして歌うMike Portnoy方式も可。

J
当時はあまり歌心ある感じはしませんが、勢いとパワーでジャンルによってはちゃんと機能する感はありました。ちなみに2023年現在では文句無しに歌い手としてはこの中で1番になったと思います。Tonightのカバーは最高過ぎる。

HEATH
我らがHEATH。この人はプロのコーチを受けた感じではなく、カラオケで上手くなっていったタイプだと思います。

ちゃんと先生に師事していればもっと伸びたはず。未聴の2ndではもしかしたら進化しているかもしれないですね。

JIRO
普通に外れていますが、明るくお調子者な歌は決してマイナスでは無かったと思います。TERUが出せない雰囲気を作れるのでアリです。

SUGIZO
なんて言えばいいんでしょうね...。自分の持つ才能を裸のまま表現に使って独特の世界観を出そうとしたのなら、成功していると言えます。楽曲によっては合っている雰囲気は出せています。

INORAN
ややヤバい。エフェクターで機械処理しているので更にジャイアンボイスと化しています。月日は経ち、現在はTonight、Gravityなんかもカバーしています。


【MY TOP 3 TUNES】
・Solution
・Mind
・Faith

50 /100点
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