先月の末に謎の衝動に駆られPS2を引っ張り出し、数年ぶりに計50時間程プレイしてしまいました。クソゲーと切り捨てる割に一定頻度でプレイしたくなるこの奇妙な中毒性。サブリミナル的な暗示が掛けられていて洗脳されていないか少し心配です。

歴代のセーブデータはなるべく消さずに残しているため、総プレイ時間を計算してみたところ、なんと約400時間前後もプレイしています!

少し前にこんな記事を作った分際で400時間も人生の時間を無駄にしたのか...と思うかどうかはその人次第。家族には「狂気の沙汰。400時間分の電力を返してくれ」と肩身の狭い思いをしています。

今更ですが、私は全国レベルの四八(仮)フリークなのかもしれません。少なくとも総売上6500本の購入者と、中古で買った人をかなり多く見積もって500人居たとします。私は7000人のプレイヤーのうち、恐らく上位1000人以内(微妙...)には入るのでは...?


と、着実に人生の時間を浪費しているなか、今回は滋賀県に行ってきました。また時間を無駄にしたとか言わないでェェェ!!!!

滋賀県のシナリオは都道府県の特色を捉えているかは置いておき、制作面で努力している雰囲気を少し感じる県です。ボリュームもヨンパチにしてはある方(あくまでヨンパチにしては...)。なんせ音読のシナリオとテキストのシナリオ、更にはミニゲームまで搭載した県なのです!その優しさを少しでいいから広島に...。


超雑にシナリオの内容を列挙

①カブトムシを取りにいったら友人がムカデに噛まれて大変なことになっちゃった。
②カブトムシを取りにいったら奇妙な家族に捕まって危ない目に遇っちゃった。
③幽霊が撮れる写真家に写真を撮ってもらってビックリしちゃった。
④伝説のムカデが存在しちゃった。



凄いボリュームだ‼︎‼︎
これまで聖地巡礼した県とは一味も二味も違う。それ故に聖地がいまいちボヤけがちなので、とりあえず話に出てくる「三上山」を聖地とします。

三上山について

列挙したシナリオ解説の中に「ムカデ」があったのは、この山に藤原秀郷さんが大ムカデを退治した伝説があるからなんですね。ちなみに私は大ムカデ退治伝説はおろか、三上山が実在することすら知りませんでした。原作者の飯島さんは案外ちゃんと調べた(ググった?)可能性が垣間見れます。



あのな、この話は、婆ちゃんから聞いたんだ。本当の話だぞ。俺たちがいつも遊んでいる三上山。今じゃ普通のお山だけれど、昔はここに大百足っていう恐ろしい妖怪が棲んでいたんだ。

大百足がどれぐらい大きいかっていうと、三上山を七回もぐるぐる巻きにしてそれでもまだ余るほど大きかったんだってさ。だから、人間なんか一口でぺろりだ。大百足は人間や馬が大好きで、三上山にやって来た人間はいつも大百足に食われていたんだ。

ある日な、瀬田の唐橋ってところを俵藤太(たわらのとうた)っていう強い侍が通ろうとしたんだ。でもな、その橋の真ん中に60メートルもある大きな蛇が寝そべっていて、誰も通れなかったんだよ。

それをさ、俵藤太は強い侍だからさ、平気な顔で蛇の背中をまたいで通って行っちゃったんだ。するとさ、その日の夜、藤太の夢の中にひとりのお姫様が現れて、「私は今日、お前に踏まれた蛇でございます。私は強い男を探してました。どうか、三上山に棲む悪い大百足をやっつけてください」って言ったんだって。そのお姫様ってのがさ、琵琶湖に住む竜神族のお姫様で、竜たちも大百足には困っていたんだって。藤太は強い侍だからな。すぐに大百足をやっつけに三上山に登ったんだよ。

大百足は人間を食べるだろ。だから藤太がやっつけに来たのも知らないで食べに出て来たんだよ。そこを藤太は大きな弓で攻撃したんだけれど、ムカデの身体はとっても硬くてさ。弓なんか弾いちゃうんだよな。藤太は自慢の弓が効かないから、負けそうになった。でも、そのとき藤太はお姫様が大百足は人間のツバに弱いって教えてくれたのを思い出したのさ。それで、残った最後の矢にツバをペッペッとかけて、攻撃したのさ。そして見事、大百足をやっつけたんだ。

竜のお姫様は凄く喜んでくれてさ、藤太を竜宮城に連れてって、いくら食べても減らない米俵とか、切っても切ってもなくならない布とか何でも食べ物が出てくる鍋とかいろんな宝物をあげたんだって




10歳の重沢勝平が語る話では俵藤太とありますが、藤原秀郷と同一人物のようです。wikiを適当に確認しただけなので違ったらごめんなさい。

というわけで、キーワードはムカデ。あと動画を見ないとわかりませんが、中連縄も見逃せません。

四八探検隊はいつも通り、恐らく7000人を超えるヨンパチストのピラミッドの頂点に位置するMr.ヨンパチ、某ゴーストライター似の新垣(仮)、枯林の3人で滋賀県まで出動です!

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前日宴会をしていたためか、Mr.ヨンパチの体調不良により出発が大幅に遅れたものの車で3時間、無事到着です。ちなみに泊めてもらった私と新垣(仮)は元気いっぱいです。

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到着!三上山です!

片道3時間を掛けて四八の聖地巡礼に赴くこの行い...我ながらよくアホやってると思います。正直こんな理由じゃなきゃ滋賀県に来ることは無かったはずだし。四八に感謝です。

そう、この瞬間までは...。

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早速登ろうにも、何でも松茸が生える時期は入山料が掛かるらしく、神社まで入山料を払いに行きました。

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入山料を払うついでに、今回の主目的であるムカデのことを訪ねてみる。

「三上山ってムカデの話がありますよね?」

「はい、ありますよ。」


一応ネットで事前にあることは知っていましたが、本当にあると言われると否が応でもテンションアップ!

「どこかに大ムカデに関した祠や社等の建築物はありませんか?」

「ありません。大ムカデは伝説です。」



ガァァァァン。なんだよ、もっとムカデ推していけよ三上山!ムカデ饅頭とかムカデ羊羹とか作れよ!ムカデのオブジェとか作ってよ!


「じゃあ立ち入り禁止の中連縄とか山の何処かにありませんか?」

「ないですね。」


...マジかよ。

飯島本当に現地で取材を敢行したのか?やっぱり取材を「敢行」じゃなくて取材を「観光」の噂は本当か⁉︎いっそのこと宮司さんに「四八って知ってますか?」くらいストレートに聞くのも手だったかも。

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神社内にはムカデの文字は全く見当たりません。

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とりあえず普通に登ることにしました。

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道中、なんの冗談か生首が...じゃなくてマネキンの首が。

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こんな民家みたいなところに山の入り口が。登山開始です。

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登り始めてしばらくすると、この地に関する説明文が載った看板がありました。

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『俵藤太のむかで退治伝説の舞台となった山で「むかで山」とも呼ばれています。』



ヤッター‼︎‼︎
ムカデの文字が!この調子でムカデの存在をチラつかせていってくれ!...との思いとは裏腹に、続くのはひたすら急斜面の山道と岩。

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てかこれもう普通の登山じゃねぇか!
正直キツイ!日頃からの運動不足と余ったお肉に掛かるグラビティが織りなす波状攻撃はいとも簡単に私達の大腿部を引き裂き、標高432メートルの三上山で大の大人3人で遭難するかも...と明日の朝刊が心配になりました。ぶっちゃけ登ってる最中少し後悔すらしました。貴重な休みになぜこんなことをやっているのか。

飯島絶対三上山登ってないよ。下手したら取材にすら来ていない。この山を100往復ぐらいする刑に処してやりたい。

リーダーのヨンパチはもう「もう降りたい!帰りたい!やっぱり休みは家にいるに限る!」と自宅警備宣言。1人だけ元気な新垣(仮)は飛んだり跳ねたり余裕です。「新垣探検隊!」と隊ジャック。

そんなこんなでたった1時間でしたが死ぬ思いをしてなんとか登頂!

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紛れも無い432メートル。たった432メートル。とてもではありませんが、富士山なんて登れそうもありません。Mr.ヨンパチも睨みつける勢いでカメラに熱い眼差しを送っています。

他にもルートはあったんですが、時間の関係で即下山することになりました。下山は体力的には楽ですが、筋力的にはきつい。なんどもこけそうになり、朝はプルプル。すでに限界を突破しているMr.ヨンパチは弱音の連続です。45分くらい掛けてなんとか地上へ帰還。


「うっわぁ!やっと地上に着いた!頂上に着いた時の100倍嬉しい!」なんと罰当たりなMr.ヨンパチでしょう。

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帰りに売店でムカデ山の文字が。普段なら食いつく私ですが、もうフラフラなので写真だけ撮って早々に退散。

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結果として、何をしに行ったのかわからない感じに終わってしまいました。近くのロッジに昼飯を食べに行ったら定休日でしたし、踏んだり蹴ったりな感じがしますが、少しばかり健康的な休日を過ごせたことは良かったかな。


さらば三上山。
さらば滋賀県。

達成感と疲労感と筋肉痛をありがとう。



以下過去記事
【四/四八(仮)】山口県「壇ノ浦」
【三/四八(仮)】三重県「牛鬼の里」
【ニ/四八(仮)】福岡県「トンネル」
【一/四八(仮)】愛知県「桃太郎神社」