大阪府西成区をご存知でしょうか?

有名な場所です。

そう、未来の私が行き着く先…(涙)
自宅警備員の最終目的地です。本気を出したら橋の下すら追い出されてしまうであろう私にとって、西遊記で例えると天竺に相当します。ダンボールやビニールで作られた芸術的な建築物に囲まれ時間という鎖に囚われない気高き高等遊民から経済を回す誇り高き労働者達が揃う場所…。まさにうってつけ。

…とまあ住みたくて住んでいるわけではない方もいらっしゃると思うので、あまりふざけたことを言うのはこの辺で止めておきます。

その西成区にですね…、ついこの間赴く機会に恵まれたのです。

何をしにって?
決まっているじゃありませんか!!


そう…

ホームレスデビュー!!

自宅警備員からホームレスにジョブチェンジ!というより上の階級に行ったと言っても過言ではありません。とうとう警備すべき自宅すら失い、収まるところに収まる時が来た模様です。まさに天職!


…ではなくただ単に友人の結婚式で取った宿が西成区だっただけです。何とも面白みの無い話です。一緒に行く友人が宿を取るというので俺の分も適当にお願いと伝えるとそんな素敵な地区に取ってくれました。安いから仕方ないです。1泊2000円ですからね。普段ビジネスホテルに泊まっている人からしたら驚きの値段かもしれません。最近ではネットの普及により一般人もかなり多いみたいです。ある意味日雇い労働者の方々の宿泊場所を奪っている気もしなくくもありません。ちなみに2000円ってこの辺りの相場としては普通で、もっと安いところは1500円とかあります。

私が駅に降り立った瞬間、浮浪者チックな方が警察と絡んでいる現場に遭遇しました。なるほど、こういうところね。あと何かちょっと異臭がする…。

歩いている人は普通の人と何かちょっと汚い感じの人が7:3くらいで思ったよりは普通。一般人が多くこの地区に入り込んできてしまったのでしょうか?それともこんなもんか?本場である「あいりん地区」に行ったわけではないので、端っこの方はこんなものなのでしょう。宿に着くと

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3畳1間です。
これを耐えられるか否かでこの地区で滞在できるかが決まりそうです。私は平気。昨日から泊まっている友人達が「ここにいると喉が痛くなる」と漏らしていました。どうやら一般人には劣悪な環境である模様。生きるのって大変。でも普段自宅警備に勤しんでいる身としては日雇いで働いて頑張って生きている人はとても尊敬できます。私は今自分の環境に甘えているのがよくわかります。はぁ…。

あいりん地区に行く予定は無いため、一人で商店街を散策。居酒屋で飲んでいる方々も多々います。こうやって日銭を稼いでは飲み屋で使ってしまうという悪循環が続いているのか…。でもこの商店街ではそういった人達に支えられている部分もありそうです。持ちつ持たれつなのかもしれません。

自販機の飲み物が安いもので50円でした。

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価格破壊じゃん。自販機の反対側にダンボールを敷いて眠っているお婆さんが居たので写真撮るのに少し勇気が要りました。商店街はちょっとお遊びで写真とか撮れない雰囲気なのでありません。三角公園とかちょっと行ってみたかったですが、もう夜でしたので断念。

夜歯を磨きに洗面所に向うと一人中年女性が煙草を吹かしてしました。この西成区の安宿でこんな中年女性を見かけるだけでなんかワケありに見えてしまうのは決して偏見だけではないと思います。いや、多分ですけど…自信無いや…。

朝の5時に外に出てみると閉まったシャッター前でおじさん達が屯していました。これが西成区。警備する家があるだけ私は何倍も幸せなんですきっと。


今回の大阪滞在中に友人の一人が西成区の有料駐車場に車を止めようとしたら「こら!ここは俺が寝る場所だ!」と追い出されたそうです。友人は「金払って車止めようとした俺がダメで、勝手に寝床にしているヤツが優先されるのが秩序なんておかしくない?」と訴えていました。これがこの町の秩序なのですね。

もはや西成区は外国…。
いや大阪自体が外国か…?エスカレータも右に並ぶのは大阪だけだそうです。聞いた話ですが関西は全ての都道府県が京都からまた左に並ぶらしいです。なんてこった。実際右に並んでいたのを見た私には違和感が半端ではありませんでした。

大阪…すげぇ…。