邦題ではなぜかニューフェイトになっております。



現在映画の感想は「できる限り手を抜く」方針となっており、テキトーな感想と評価を手短に書いている程度です。


ただ今回はターミネーター!

あまりに思い入れが強いシリーズなので、我慢できなくなりまたこんな独立した無駄エントリーを作成してしまいました。溢れ出す情熱とツッコミが止まりません。

私はターミネーターの名を冠しているだけて無条件で映画館に足を運んでしまう哀れな信者です。恐らくシュワちゃんの有無すら関係ありません。ターミネーターが出たら行く。そんなもんです。素晴らしい考察や解説は他のサイト様にお任せして、私は酷く私的なことを綴らせてもらいます!


以下、本作以外の派生作品に触れています。本作だけ観て他の作品を観ていない方(はあまりいないと思いますが)はこれ以降お気を付けて下さい。

























【ネタバレ前の駄文】
今回の目玉はなんと言っても監督であるジェイムズキャメロンの先妻にしてT1の主人公サラコナー役がリンダハミルトンの復帰!

それに触発されてか、ジョンコナー役にエドワードファーロングが復帰とかテンション上がりまくりですよ!私の中で「エドワードファーロングがどこまで全盛期を取り戻せるのか!?」という本編とは違った部分に注目が集まります。

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さらに本作はジェイムズキャメロンの監督復帰に伴い「正統な続編」と世間では認知されていて、T2以降のT3、TS(サルベーション)、TG(ジェニシス)は無かったことにされました。つまりT3、TS、TGは別の監督が描いた同人誌に過ぎない扱いに落とし込まれました。

確かにリンダハミルトンが「ドラマがない」と出演拒否したT3は酷かったですが、TSは個人的に超好きで「未来から機械→機械に追われる生身の人間→なんとか工夫して倒す」の黄金パターンを敢えて踏襲しない意欲作で、随所にドラマが盛り込まれまくっておりました。私個人としては、クリスチャン・ベイル主演のTSをシリーズ3部作で作り切って欲しかったです!「人間と機械の違い」をテーマにした本作は熱い人間論が出てきます。ただシリーズを復活させるためだけに繋ぎで作られた前作とは大違い。父と子の初対面シーンはかなり胸熱でしたし、マーカスもかなりいいキャラしていました。今からでもいいから続編TS2をやってくれぇぇぇ!!!!

TGもラストのカイル、サラが何故か良い雰囲気になってしまったシーン以外は基本的に好印象にまとまっています。あのシーンだけは「なんでだよ!?」です。サラとカイルが一緒にならないオチの方が斬新で面白いでしょうが!現実的にありそうでしょそんな話?危機状況下で出来たカップルはそれが終わると別れちゃうとかさ。1番はグッと来たシーンはスカイネットに改造されたジョンコナーがシュワちゃんと2人で何かの破壊装置に入りクルクル宙を回っていたシーンで、装置から出ようと頑張るジョンを抑えつけるシュワちゃんを見ていると思わず「がんばれ、がんばれ」と呟いていた自分が居ました。

そんな色んな意味で思い出深いT3以降の作品はスッキリキッチリ無かったことになりました(TGの時点でT3とTSは消滅)。サラッと言っていますが、多少の恨み節を込めているのが本音です。この作品は前3作品を忘れてしまう程の素晴らしい出来だと、勝手に期待値上がりまくりですよ?なんせエドワードファーロングが出るくらいですからね。今までのT2以降の作品は、本作のための壮大な前フリだったと言ってもいいと思わせて下さい!



【本編のネタバレ】
※記憶風化しまくり、セリフの正確性皆無

T2から3年後、1997年に起こるはずの審判の日は訪れませんでした。平和を確信したのか、ジョンとサラはバカンスか何かでメキシコに居ます。まあ人間誰しも休息も必要でしょう。にしてもCGのジョンコナー、3年前当時からあまり成長していないように見えます。成長期のはずなのに。当時の姿にこだわったのでしょうか。

そこに突然現れたのはこれまたCGのヤングシュワちゃん。あれだけ感動的にジョン&サラとお別れしたのに、その余韻を木っ端微塵に吹き飛ばすようにジョンを銃で撃ちます!サラが助けに入るものの、ターミネーターであるヤングシュワちゃんには敵わずジョンは殺されました。


いやいやいやいやいやいやいやいやいや!!


マジですか!?

てかここで殺しちゃってどうやってこのあとエドワードファーロング出すの!?実は生きていたとか?それは無理があり過ぎるでしょ...。サラコナー死亡確認ですよ、この状況は。T800がもう一体送り込まれていたということか。初っ端からかなり冒険してきます!この時は逆にエドワードファーロングがどんな形で出てくるか楽しみで仕方なかったです。


時は飛び2020年。橋の下に1人未来から女戦士が送り込まれます。この人が普通の人間とは思えないような強さで、その視界はもはやロボットと大差ありません。助けてくれたはずの男性の服を毟り取り、その場を離れます。背がやたら高いですね、この人。名はグレース。

更にもう1人、全裸から服を作り出すターミネーターです。T1000的な液体金属ですね。後で判明する名前ですが、REV-09。スカイネットにしては妙に今風のナウいネーミングです。

そんな新ターミネーターREV-09の狙いはダニーラモスという女性です。殺して化けた父親になってダニーの職場へ向かいます。職場では機械化により仕事を失ったダニー弟の扱いに腹を立てたダニーが現場監督?に詰め寄っていました。ここでREV-09が襲い掛かるわけですが、潜入してきた長身女性グレースに助けられます。父親の姿に化けたREV-09を容赦なく撃ちまくるも、REV-09は当然無傷で元気に襲い掛かかってきます。グレースも機械と人間のハイブリッド的な感じなのか、激強!結果的に弟が爆死したものの、どうやって知ったのか駆けつけた老サラコナーの助けで2人は何とか逃げ切ります。サラの乗ってきた車をパクって。

逃走中、グレースは突然調子が悪くなります。激強なものの短期決戦型に体を改造されているため、定期的にお薬を摂取しないとすぐにフラフラになる不便なお身体だそうです。ヤク中さながらのグレースを見てダニーは一度は逃げようとするものの、何故か思い直してグレースを助けます。一方敵であるREV-09はT1000と違い骨格を持っていて、液体金属と骨格で分離して2体で行動できるようです。T3のTXを想起させます。T800とT1000に2体同時に行動されてはどう考えても分が悪い。


車を盗まれたサラコナーがグレースとダニーの前に現れます。GPSでも付けていたのか、説明は特になかったと記憶しています。グレースを氷で冷やし、銃を向けていたサラコナーを一瞬で制する程までに回復します。てかこのシーンのサラコナーは即形成逆転させられてカッコ悪すぎ。

ここで3人の立場を確認する会が開かれます。ダニーは救世主の母、グレースは未来から来た戦士、サラコナーはスカイネットを止めた人。グレースの言葉からスカイネットは正式に滅びていて、新たな新勢力として「リージョン」なるイカしたネーミングの人工知能が登場しました。...ってまた人工知能ですか!?世界が滅びるのは全然構わないのですが、もうちょい他に無かったんですか?確かに自動思考型二足歩行マシンを出すとなると人工知能は必須ですけど、ですけど...。

最近のサラコナーの趣味は、もっぱらたまに未来から送られてくるターミネーターを倒すことだそうです。リージョンから送られてくるターミネーターをサラコナー1人で倒せるのか疑問ですが、今のところは倒せていたとのこと。その際携帯にターミネーターの出現位置と「ジョンのために」の文字が添えられたメールが来るそうです。そのメールの送信先は、未来から来たグレースが「困ったらここに行け」と伝えられていた場所と一致しました。

一同アメリカへ。

冒頭からですが、本作はスペイン語がよく出てきます。アスタラビスタベイビーの余波でしょうか。ハリウッド映画なのにこんなにスペイン語が出てくるのは意外です。

REV-09は回線とも接続が可能で、世界中の監視カメラを自在に覗くことが可能です。3人が向かっている先も即バレます。警察に連絡し、3人を待ち伏せさせます。3人はあっさり捕まり、建屋の中から出られなくなります。そこを狙うREV-09。ここで警官達がREV-09に生身で立ち向かうシーンがあり、立ち向かった警官は恐らく全員死にましたが人間結構頑張ってる感が相当出ていました。個人的に印象的なシーン。

ヘリコプターで刑務所を脱走し、例のサラコナーのメール送信元へ向かいます。

そこに座すは何とT800!サラコナーに対面するなり「私は変わった」などと言い訳をします。紛れもなく1998年にジョンコナーを撃ち殺したT800。サラコナーは当然激昂するも、月日が経ち人間と暮らし、人間的な感情を持つことに成功したT800は3人の味方になります。任務を遂行しちゃったらやることなくなりますもんね。未来帰れないし。


REV-09を倒すためにEMPなる電磁パルス兵器が有効と知り、サラコナーは協力者へEMPが欲しいと連絡。T800も家族に別れを告げ、去っていきます。ちゃんと継父しているT800は現在カールと名乗っており、何ときちんと仕事も持っています!すげぇ!羨ましいです!サラコナーは「あんたをカールなんて絶対呼ばない。これが終わったらぶっ壊す!」と悪態を付きますが、T800はこれを受け入れます。死ぬことへの恐怖感は学習出来なかったのか。あとカールなんて呼ばないフラグ立ちました。いつどのタイミングで呼ぶのか、少し楽しみでした。ハリウッド映画でよくある手法ですね。

人類の味方になったためか、T800がトレードマークのサングラスを掛けるかどうか迷い、結局掛けなかったシーンが出てきました。「俺はもうターミネーターじゃない」無言の意思表示を感じます。短いシーンですが、省けないグッとくる箇所です。

一同は「カール」と描かれた目立ちまくる車に乗って一向は協力者に会いにいきます。REV-09もちゃんとこの車を見付けていました。唯一無二のデザインは時に弱点となるわけですね。

この協力者の詳しい話は割愛されます。何故グレースの組織はT800の居場所を知っていたのかや、T2時に頭のソケットからチップを取り出してまで学習機能を付加させたのにそれ無しでなぜ学習が出来たのか?そういった疑問も有耶無耶のまま話は進行します。それにジョンコナー死亡完全確認なんですか?エドワードファーロングはいつ出てくるんですか?まさか冒頭の少年時代の映像だけ?あれで復帰って言っちゃっていいんですか?

協力者こと少佐からEMPをゲットするも、REV-09が急襲。なんとか払いのけて飛行機で逃走。飛行機の周りにはどうやって軍に説明をしたのか、少佐の仲間達が護衛飛行しています。ターミネーターの世界でここまで現代人に協力をしてもらっているのは初めて見る気がしますね。少佐何者?少佐ってそんなに権力あるんですか?謎です。

飛行機の中で救世主はダニーの子ではなく、ダニー自身であることをグレースが語ります。グレース本人も幼少期にダニーに助けられたらしく、憧憬の念を隠さず熱く語ります。

そこに後ろから追いついてきたREV-09がまたまた急襲。少佐含めその仲間達もみんな瞬殺されます。EMPも壊れちゃいました。飛行機も落ち、パラシュートの付いた車に乗り込んだダニーとサラコナー、パラシュートを開こうと空中で奮闘するグレース、REV-09と海に落ちていったT800。

ここでも息を飲むアクションの連続で、「よく生きてるよね」などと口から漏らしてしまいそうな肉体負荷の高そうなシーンのオンパレード。普通の人間なら死んでいます。皆さん、体が丈夫で大変羨ましい限りです。わたしゃあ徐行した車に後ろから追突されただけで首の後ろが張りましたよ。


そして水力発電所に辿り着きます。色々あってはぐれていた仲間達も全員合流。ダニー発案により、ここでREV-09を倒すことに決定。

サラコナーは銃、グレースは鎖、T800は素手でREV-09と対峙します。割と安心できそうな布陣に思えますが、REV-09も2体に別れて攻めてきたので、やっぱ全然安心できません。

ここでの戦いは正直グレースさんのことしか覚えていません。残り3人は何をやっていたっけ?それくらい独壇場で輝いていました。こんな女優さんがいたんですねぇー。鎖で液体金属をぶった斬ります!

グレースとT800でREV-09を水力発電のタービンに突っ込む。REV-09はタービンの回転で削れる削れる。水力発電所のタービンにこんなパワーがあるのか。全員吹っ飛びます。

T800は電源オフ、サラコナーも立ち上がれない、グレースは瀕死、ダニーのみが元気いっぱい。グレースが自分の動力源が強力な武器になるから、それでREV-09を倒せと無茶苦茶なことを言います。ダニーはグレースの腹を掻っ捌き、動力源ゲット。T3みたいな展開ですね。


動力源と銃を持ったダニーが壊れかけのREV-09に向かっていきます。漸くマトモにスポットが当たりました。ここまでダニー影薄過ぎ。

REV-09に対してちょっと調子に乗った感じに攻めていったらあっという間に形成逆転され、首を絞められます。よろけたところに動力源を突き刺せばそれで終わりだった気もするのですが、とにかくダニーピンチ。

サラコナーが起き上がるものの、ケガのためか立ち上がれません。グレースも恐らく既に事切れていて、T800はシャットダウン中。

サラコナーはT800にダニーがやられている呼び掛けます。「起きなさいカール!」ここで来ましたカール呼び!ハリウッド的なお決まりとは言えなかなか熱い。T800はシャットダウンではなく再起動中だったのか、突然起き上がりダニーを助けにいきます。ダニーはその隙にREV-09にグレースの動力源を突き立てます。

青い光と共に、T800が敢えてREV-09と階下に落ちていきます。落ちる前にサラコナーの方を意味深に見つめます。REV-09が暴れているのをT800が抑える。最後には2体共に動かなくなりました。

T800、父親として生還して欲しかった。
グレース、ダニーの指標になって欲しかった。
サラコナー、存在感薄いのに最後まで生き残った。


幼少期のグレースに会いに行くダニーとサラコナー。「二度死なせない」と違うダニー。ここからサラコナーの特訓が始まるんですかね。



おしまい。

エドワードファーロング、結局1回も出なかった。エンドロールにクレジットすらなかった。フェイクニュースではなく、あの冒頭の出演で終わりだということですか。何とか彼を出そうと試みたものの、どうにもならなくて諦めたのか。製作陣のみぞ知る。

エンドロール後に映像が流れてエドワードファーロングが出るかもと構えましたが、ありませんでした。嗚呼。


【まとめ】
ファーロング詐欺です。

あのジョンコナー復帰ニュースに釣られて観に行った私のような人間も少なくないでしょうに、このやり方は悪く言えば狡猾というか、上手くやったと思うかは人に依ります。

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この人がどこまで戻るか、個人的に一つの目玉だったんですけどね。そりゃCGがあればどうとでもなりますけど、あれで終わりですか...。まあ、仕方ないか。スカイネットが消えた以上、ジョンコナーの役目はある意味終わったわけです。そう考えたら、これはこれで良い気がしてきましたね。冒頭で「いやいやいや!」と書いたのも、ジョンコナーが死んで悲しいという意味ではなく、エドワードファーロング出るんじゃないの!?という意味での驚きです。これは少数派の意見かもしれませんね。

気を取り直していきましょう!

内容に関して言わせてもらうと、まずシュワちゃん要らなくない?敢えて前に出過ぎないようにしているのかもしれませんが、それでも存在感無さ過ぎるし、グレースがターミネーターと同等レベルに強いしで形無しです。シュワちゃんは進行役に徹し、物語自体は女子会3人で終わった方がこれまでと変わった雰囲気になってより良かった。

ダニーのキャラも弱過ぎです。最後に少しだけスポットが当たっただけ。サラコナーもせっかく復帰したのに、枯れ切ってサポートが関の山。活躍のピークは登場時だけ。以降アグレッシブさがほとんどありません。

その中でグレースだけ唯一神の如く光りまくっていて、誰が主役なの状態です。この女優さん、これから来そうな予感がプンプンしてきました!なのに、そのグレースが死んじゃったのも勿体無すぎ。

敵も新しくリージョンとなり、リーダーになる未来が無くなったジョンも死に、新しい時代へ突入しようとするのならグレースではなくサラコナーが死んだ方が良かったのでは?ダニーを戦士に導くのはグレースにして欲しかったです。マジ冗談抜きに切実に。シュワちゃんもあっさり退場したし、世代交代的な側面も備わった内容なのに、この結果です。

敵のREV-09はいい味出していました。表情の変わらなさがT1000を彷彿とさせる冷徹さを表現出来ていました。この俳優さんも今後売れてくるかもしれません。いや、言うほど知りません。グレースの人もそうですが、既に名のある方かはわかりませんごめんなさい。

アクションに関しては昨今の映画に見られるような息もつかせぬ展開の連続で、とても見応えがありました。


総じて私の感想を言えば、かなり満足で面白い作品でした!


【爆死気味】
ここまで読んで、実はまだニューフェイト観てないんだぁーていう奇特な方はまずおられないと思いますが、これを読んで少しでも興味を持って貰えたら是非観に行って下さい!興行収入的に見たら結構厳しいらしいです。ヒットすれば3部作になるとか言われていたT3、TS、TGは軒並み無かった事になりました。その流れがまた来ているのかもしれません。

流石に今作でターミネーターブランドの終焉を迎えてしまうのか。やるとしてもキャスト一新して全部一から作り直す完全リブートか。


1回行った方も2回3回と時間の許す限り観に行って下さい!1日1回なんて言いません!1週間に1回くらいは!




え、私ですか?


私は1回見れば満足です!
あとはBlu-rayで堪能します。