どうも貧困メタラー枯林です。

えー初めに言っておきますが、オフィシャル音源ではありません...。非常に簡単に言うと所謂ブー○レグ。



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※ジャケはB!誌から使っています


もう我慢出来ませんでした...。

ほしくてほしくて。



窓辺で「デモよ降ってこい!」と星々に涙を流しながら懇願する日々。七夕にも心の短冊に「デモが落ちていますように。」等と飾ったものです。


すると、あら不思議!

何かの偶然が重なってか、奇跡的に家のポストに入っていたのです!こんなことあるんですね。季節外れのサンタクロースさんの仕業か、はたまた神の悪戯か。まあ、そんな感じで運良くゲットしました。


間違っても買ったわけではありません。

ブート○グを買うことはよくないことですからね。決して買ってはいません。なぜか口座から3000円前後のお金が引き落とされていましたが、気のせいでしょう。

ついでに白状すると、ブートレ○を手にするのは初ではありません。そう、○ートレグという存在を知らなかった頃の話。インギのMagnum Opusツアーのライブ音源を道端で拾ったことがあります。決して買ったわけではありません。ただ奇妙なことに、拾った際に財布から3000円前後の金銭が減っていました(等価交換か!?)。

最初は「あれ!こんなライブアルバム出ていたんだ!」程度の好奇心に過ぎず、見てビックリ聞いてビックリ。

「音悪過ぎね!?ブックレットも無いし、何これ?」と驚きの連続でした。まあこんな世の中の仕組みがあったことすら知らなかったわけですよ。


私は新アルバムを出す度にライブアルバムをリリースして欲しいライブ盤大好き人間(その際、昔の曲よりも新曲を収録してほしい)。インギに関しても近年のライブは置いておいて、リッパーやドゥギーはもちろんのこと、ヨルン、ヨランのライブ盤なんてブ○トレグで売っていたら食い付いてしまうでしょう。

また錬金術により道端に転がっていないか探す日々が訪れるかもしれません。予防策としては、もっと頻繁にライブアルバムリリースして下さい!と逆ギレ気味に喚いてみたところで、内容を見ていこうと思います。

ちなみにiTunesにCD(R)セットすると

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何と名前が認識されました!
ブートレグも商品名が出るなんてiTunes凄すぎ。全世界の音楽を網羅している可能性も考えられます。オソロシヤ。世の中のブー○レグをリマスターして公式発売すれば売れると思うんですけどね。


【メンツ】
Mats Levén - Vocal
Yngwie Malmsteen - Guitar, Bass, Program
Mats Olausson - Keyboard

当時ベースだったBarry Dunawayのプレイは収められておりません。残念な話ですが彼は後にインギにこき下ろされます。


【カンソウ】
●Disc 1

1. Enemy
マッツのボーカルが微妙に荒くてこっちの方が存在感が高い。確かマッツがドラム(パットだったか?)を適当に叩いていたらインギが乗っかってきて、他のメンバーも混ざってジャムってたら出来た曲なので、ドラムはマッツが叩いたものかもしれません。推測ですが。


2. The One (unreleased)
仮とは言え、前々作のMagnum OpusでThe Only Oneでなる曲をリリースしたのにこの曲名...。Alchemyのインタビューで「世に発表された曲名と同じなんて気にしない」と言っていたことは事実で、あまつさえ自身のディスコグラフィ内でも気にしないとは...。まあValhallaとInto Valhallaの例もありますし、AlchemyでもHanger 18で押し切ろうとしていました(結局Hanger 18 Area 51に改名)。とっくに分かっていたことですが、もう少し拘ってもよいのではと勿体無く感じてしまいます。

で、これは完全に未発表。明るめのハードロックという感じ。


3. Playing With Fire (unreleased)
完全未発表その2。曲のBPMはこそ違いますがリフはRelentless収録のBlindedでそのまま流用。ネット説明によればインギー自らが叩いたドラムかもしれないと記載がありましたが、なぜそう判断されたのかは不明。ああ、冒頭に小さくワンツースリーフォーとカウントする声が入っているからか。叩いたとしたら、恐らくマッツ氏と思われます。

リフ以外あんまり光るモノは無い。


4. Heathens From The North
これは完成版とあまり変わりません。ソロが少し違うくらい。あいや、これは本人に言わせれば「毎回違うんだから、当たり前だ!」ですね。


5. End Of My Rope
出だしからかなりユルイ。逆にインギー的には新しいテンポかもしれません。早いタイミングから始まるサビメロは、こっちの方がデモバージョンが好きかも。完成版の2回目のサビをこっちと差し替えてくれたら更に印象的になった気もしなくない。


6. Pearls And Swines
Casting Pearls Before Swineの原曲。出だしのドラミングとAメロが異なる。ボーカルの録音レベルがちょっと大きいためか、マッツが生き生きしている印象を受けます。キーボードは基本的にギターとユニゾン。マッツ氏センスが光ります。


7. Sacrifice
ドラムが跳ねる(と言っていいのかは不明)箇所が無い。終盤のフィルの畳み掛けも入っていないので、そこはコージーアレンジということですね。ギターソロで遅めのMy Resurrectionソロ前キメが出てきます。ワイルドな曲調に合わない。


8. Like An Angel
冒頭のキーボードメロが微妙に違いますが、完成版もデモもどっちも良い。マッツの歌い始めの脱力具合が更に増しています。サビは低音メロが大きく、逆にこれがいい感じ。なぜか完成版よりも歌メロに工夫が見られます。どうしてこれをそのまま反映してくれなかったのインギー...。


9. Another Time
World on fireやIn the Name of Godのようにサビから入ります。すっごい粘っこい歌い方で苦笑ですが、それ以降曲中のサビは普通でした。ソロ前の決めフレーズが無く、インプロヴァイズ志向が強めのソロに。あとフェードアウト時マッツのファルセットはありますが、オラウソン氏のキーボードソロが入っていません。

この曲は完成版の方に軍配が上がります。オラウソン氏のエンディングソロが無いとダメ!


10. Only The Strong
Aメロの遊びフレーズが無いのが大きな違いで、完成版よりシリアスと言えます。そこもコージーの助言ですかね。従来サビメロ高音で伸ばす部分を下げて歌ってあるのが敢えて挙げる違いか。収録時間が2分程長い。

相変わらずカッケーリフ。


○Disc 2

1. Unbelievable (unreleased)
完全未発表その3。アルバムに少なかった中東系ミドルチューン。デモですが歌メロがかなりしっかりしていて、サビはブライト。きちんとアレンジして作り込めば凄く良くなりそうな予感がします!いっそのことアルバムのラストに持ってきても構成として面白かった。ボツにされたのが惜しい。


2. My Resurrection
ソロと終わり方以外はほぼ完成した形になっています。つまりSacrificeで使っていた同じフレーズはどなたかの暖かい助言により排除されたのだと考えられます。助言してくれた方、ありがとうございます。1番驚愕したのがサビ裏のドラムフレーズはインギーの考えだった事実!

デモではサビに声を重ねていたのに、完成版では一本になっています。そっちのがシンプルでいい。適材適所が効いています。


3. Blues - Tomorrow (unreleased)
完全未発表その4。ブルージーというよりジャージーな雰囲気で、マッツも多少違った声色を使っています。アルバムの作風がドライな正統派メタルに近かったため、この曲を外したのは好判断かと個人的には思います。

オラウソン氏はこんなプレーも出来るのか!と小さな発見もありました。改めて惜しい方を亡くした...(涙)


4. Poison In My Veins
なんか呻き声みたいなものがイントロに入っています!完成版ではカットされていますが、この声があった方がインパクトはデカかった!最後のサビに絡み付くギターが入り、これは完成版にも残しておいて欲しかった。


5. Paradox (unreleased)
AlcatrazzのKree Nakoorieチックなキーボード...。まあ違うメロディとしましょう。てかキーボードかなり目立ちます。やはりオラウソン氏のソングライティング力は抜群で、インギーミュージックの大きな中核を担っていたことは間違いないでしょう。オラウソン氏が抜けた後のAttack!を聴けばよくわかります。

この曲自体は、キーボード以外はあまり聴き処は無いインストです。


6. Turkish - Aragon
War to end all warsのボートラTreasure From Eastの原曲ですが、もうこれをそのまま収録したのではないかと疑いたくなるレベル。


7. Vivaldi
Air on Themeですね。あまり変わらない。というか、このテイクを短く編集して収録したレベルの出来。


8. Alone In Paradise
ジェフスコットソートが歌っているデモということで並々ならぬ期待があったわけですが...まあ想像していた2倍くらい音が悪く、途中でブツブツ切れ、またアレンジや旋律含め完成品とあまり変わりがないため、ありがた味が無いですな。違う点として、メインリフがギター一本で弾けるアレンジになっていることですかね。ぶっちゃけ1番楽しみにしていただけに、肩透かし(涙)

私の予想では、Seventh Signのアウトテイク。Mike Vesseraがマイアミに行った際に、先にジェフとジョーリンが歌を入れていたことを考えても間違いないでしょう。Marching out時のアウトテイクとは...流石に考え辛いかと。


9. Braveheart (instrumental)
インスト。ゲイリームーアのフレーズを大胆に借用したらしいです。歌をのっけるのにとても難しそうですが、見事やってのけたマッツ氏はとても優れた歌メロメーカーですね。同様の理由でAnother Timeの歌メロもこれまで誰も作れず、マッツ氏が来るまでお蔵入り状態。マッツ氏の功績は凄いですね。


10. Short Riff (intro only)
聴いたことないリフなので、恐らくまだ使われていないものだと思われます。


【マトメ】
かーなり楽しめました。

これをきっかけにもっと色々なデモが出回らないかと願い始めてしまいました(汗)なんなら公式に発売してくれれば、多少高めでも買いますよインギー様。100曲くらいまとめてリリースしてくれたら、2〜3万は覚悟します!


あと今回はっきりしたことがあります。

いや、正確にはとっくの昔に明確になっていたことですが、再確認としてここに記します。インギーさんは良いと思ったアイデアはきちんとストックしてあるということ。常にアイデアが浮かんでくると言っていた割には、案外現実的です。

ということはですよ、もうただ好き放題めちゃくちゃに弾き始めたRelentless以降も、良いものを作ろうとした意思がきちんと見えてきてしまったわけです。適当とか手抜きとか言ってごめんなさい。いや、それはそれで事実か。


【今後】
デモとは言え、War to end all wars以降(Attack!以外)の音源より遥かに音質が良いため、海賊盤のハンデを全然感じませんでした。

他にも聴きたくてたまらなくなるようなライブ音源が沢山あったし、こりゃまた神に願っちゃうかもしれませんね!寝ている間に無意識に願っちゃったりとか。

この一件で歯止めが効かなくなりそうな自分がいます(汗)


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◾️誰かコイツを止めてくれ