※微ネタバレ

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とっくの昔にしていますが今回は12/4に発売した最終巻28巻を踏まえてです。最終巻が発売されて嬉しいやら悲しいやら複雑な感情が入り乱れ、読む度に難しい心境に陥ります。

てかそもそも似たような記事を以前作っているので二番煎じなのですが、本当に終わってしまった喪失感は中々拭い去れませんので、どなたか良かったらお付き合い下さい。


こんだけ熱い王道少年漫画だったのに打ち切りという現実にね。どういった点が人気の障壁になったのか疑問で仕方ない。

キャラクターがフンドシってところくらいか。まあ、それが大きいのか(涙)あと大相撲編になると髪型による個性が出せなくなるのもビジュアル面でハンデになりますね。

2019年7月22日に完結後に27巻が発売されました。読み直してみると悲しいくらいに駆け足でした。週刊連載時に駆け足だなぁと感じていたくらいですから、単行本など言わずもがなです。

それとは裏腹に28巻は駆け足であることは変わりませんが、描くことはきちんと描き切れている印象を受けます。纏め方が「火ノ丸は横綱になれる器なのか?」に答えを出さない意味深な終わり方が逆に素晴らしい。その辺り、作者さんの「火ノ丸が横綱になるのは難しいけど、それを断言してしまうことへの葛藤」がダイレクトに伝わってくる締め方です。今後、変に続編とかやって答えを知ってしまうことが恐くすらなりました。


本編最後に書かれたメッセージからもそれが見受けられます。

「この第二部大相撲編は長い長い第一部高校生編のエピローグのようなもので...



火ノ丸相撲は横綱になれたのか、なれなかったとしてもそれが全てではないでしょうし、



ここから先は皆様の想像にお任せしたいと思います」


このメッセージ、最高の余韻をさらに助長します。

にしても高校生編のエピローグ?つまり川田先生には高校生編が火ノ丸相撲のメインであり、それ以降は後日談に過ぎないと仰られるわけですね?そんな御無体な、私は高校生編より断然大相撲編の方が好きなのに。

高校生編では「力の差は覆らない」といった無慈悲かつ常勝が描かれるシーンは少なくありませんでした。大相撲編は「力の差はあっても、時と場合によっては勝機が生まれる」ことがとても印象的で、どんな強い力士でも負ける時は負ける現実がきちんと描けたと思います(あまり大相撲詳しくないけど)。まあ15日間連続で戦い続けて全勝は普通に考えて至難の業。


そんな大切な火ノ丸相撲をキャプテン翼 ワールドユース編に例えてしまった罪深い私ですが、28巻を読んでよりその思いが強くなりました(苦笑)

ジャンプ+に載った(らしい)後日譚が収録されており、優勝後のパーティや結婚式の模様が描かれています。最後にさり気無く火ノ丸が前頭から小結への昇進と同部屋の冴ノ山の大関昇進が明記され、火ノ丸の行き先不安な相撲人生が一歩進んでいることに安堵したり。

川田先生お疲れ様でした。

また熱い作品をお願い致します。




...結局前に書いたのと大差ない記事になってしまった(汗)