20151024

最近本読んでない。

活字が頭に全く入ってこない。日本語の読み取りが不可能になったかの如く、自宅警備員に必要な宅内資料を読んでも右から左…。

若者の活字離れが大分前から指摘されていますが、初老の活字離れというこれからの警備盛りを完全に放棄したような己の人生に対するやる気の無さを痛感する日々です。

諸事情により結構な量の本が積まれている状態ですが、とにかく本が進まない。苦しいんです。読んでいるのが。

そこで「好きな内容か興味のある内容のものなら読めるだろう」という安易な考えによりAmazonで『洗脳 地獄の12年からの生還』注文。要は再び本を読めるようになるリハビリの一環として購入。それがなければBook Offで100円になるまで待つつもりでした。ごめんなさい。金スマ見逃したのも痛かった。

わざわざブログで作った「本」カテゴリの一発目にこんな色んな意味で凄い本を選んだかいうと、この前Toshl(Toshi)のソロ曲を久しぶりに聴いて軽く拍子抜けしてしまったから。8ギガと容量の少ないIpodの中に他の曲を消してまで入れたのにつまらなかった。その際ついでにHide(hide)のソロ曲も混入。

この頃ゴリゴリのヘヴィロックばかり聴いていて飽き気味になったのでポップスを聴きたくなったのかもしれません。私は音楽の趣味がコロコロとローテーションします。そのうちまたヘヴィロック/ヘヴィメタル/ハードロックに回帰することでしょう。

曲を入れ替え「これで暇な通勤時間を有意義に変えることが出来るはず」と早速次の日の朝Toshlの1stアルバム『made in HEAVEN』を久しぶりに聴いてみました。すると10分で飽きて気がつけばHideに変わっていました。Hurry go roundでしんみり。Toshlの音楽は昔結構好きだったはずなのに...。いや、今でも好きなはず…。でも気がついたらHideが流れている…。なんなんだろこの現象。趣味の問題か?それともクオリティか?3rdの『Grace』辺りだとかなり聴けます。それ以降は好きな曲はあるけどアルバム単位では聴かないかな。やっぱり3rdが最高傑作...というかそれくらいしか聴けない。


ここでToshlについて少し紹介すると、X Japanのシンガーであり、辛いことがあり、つけこまれて洗脳されて自己破産してしまった悲運の人。見た目にコンプレックスがあり、特にアゴが出ていることがとても気にしてます。見た目のコンプレックスは私自身もブサメンであることから、非常に共感できます。同じく低身長なのも共感できます。

「Toshl 洗脳」でググると、すっかり洗脳シンガーというイメージが世間に浸透していることがわかります。実際色々やらかしてますが、本来の自分とはほど遠い状態の自分が起こしてしまったことなので気の毒と言えるかもしれません。



洗脳。

恐ろしいです。
てかもう言葉が恐ろしい。漢字なんて「脳を洗う」ですよ?瞼を閉じると剥き出しの脳ミソにホースで消毒液を形が崩れるくらいぶっかける映像が勝手に浮かんできます…。一見何の偏見も無しにこの漢字を見るとリフレッシュ的な意味でも捉えられそうな言葉ですが、もうオウム真理教やホームオブハートの影響で世間では「洗脳=おかしくなる」です。

ちなみに全然関係ありませんが、私Toshlの大ファンです。写真集とか持っています。Book Offにて100円で売っていたので衝動購入し、弟にあげたものの一度も開かれず実家のどこかに眠っています。Toshlが洗脳真っ最中の時分にもホームページもちょくちょく見ていたりします。当時洗脳された彼がテレビでおかしなことを言っていたのも見ています。アルバムもメジャー作品は全部持っていますし、8cmCDシングルも全部持っています。そしてToshlを洗脳していた張本人・MASAYAがプロデュースした作品も何個か持っています。なんという熱狂的ファン。

え、ファンならこの本は発売日に買えよって?

…すみません。
以下ネタバレです。





















【内容と感想】
Toshlは有名になったことにより多くの利益を生むことが出来る金づるとして見られることが多くなってしまった。長兄や母がToshlを利用して金を稼ごうとしていることで、「金は人を変えてしまう」という現実に直面する。そこで守谷香という後の妻とロックオペラ『ハムレット』で競演する。(守谷香はWankuと名乗りToshlとライブで競演している。魅惑のウィスパーボイスと謳っているが、好きな方には申し訳ないがとても歌と呼べる代物ではないと思う。てか要らない。ちなみに競演ライブDVDはBookOffで500円購入)

守谷香は心の弱ったToshlにあの手この手でセミナーに参加させ、結婚し、X Japanも辞めさせた。セミナーでは何時間も罵倒され暴力を受けていたらしい。

もうこの辺りの文章は読んでいて辛い。教祖MASAYA含めた守谷香は完全に狂っているとしか思えない。Toshl本人がこれはおかしいと半分気付きながら逃げ出さなかったのは、ブラック企業に勤めて体を壊してしまう社会人的な感覚なのであろうか…。

個人的に衝撃の事実としてはあのX Japan Last Liveの日まで午前中は罵倒と暴力を受けていたらしい。もう今までと違った目でしかあのLive DVDを見れなくなってしまいそうである。

その後次兄とも仲違いし何もかも失なわされて地方営業へ。

それでも稼げちゃうToshlにますます調子に乗るMASAYAと守谷香。化け物アゴ男と罵り金を稼いだらすぐに回収していく。よくこんな生活で生きていられたものである。


※「あごのせいにすんなよ」より

もう色々恐い。後ろで流れてる音楽も恐い。幸せそうに語っているのも恐い。
当時見た時衝撃でした。

さらにホームオブハートにて児童虐待事件が発覚。その広告塔だったToshl のイメージダウンも計り知れなかった。友人が「Toshlは洗脳されて児童虐待。完全に終わったね」と言っていたことを今でも鮮明に覚えている。確かにファンの私ですらもう落ちるところまで落ちたな…と複雑な気持ちに…。本には「僕には永遠にとりかえしのつかない『洗脳男』という最悪のレッテルを貼られることとなった」という一文があった。世間のイメージが洗脳という言葉に対して確実にマイナスである以上、まさにその通りである。特にToshl本人に何の興味も無い人からしたら致命的。


そんな中まさかのX Japan再結成。

それも結局MASAYAが3億という金をチラつかされてあっさりと許可したというお話。IVのプロモを撮影した時も絶賛洗脳中だったとは…。時期的に考えて当然といえば当然だが、当時限定版ライブDVD(Returnsだったか青い夜白い夜だったか忘れた)のオマケでIVのプロモが付いていて嬉々として100回くらい聴いたり見たりした身としてはなんか複雑。

再結成の3days東京ドーム。
私は初日に行ったが、待ち時間が長すぎてYoshikiの失神芸による茶番で強制終了して悲しくなった。ネットには「東京ドームの公開リハーサル」なんて上手いことが書いてあった。

ただメンバーはHideの映像と音に合せて演奏する必要があり、難易度の高いことやっていたことはよくわかる。Toshlの声はヨレヨレ。なのに開始と当時に「The last song」のサビメロが出てきた時は感動してしまった。何だかんだでこのバンドが好きだ!版権のため?金のため?それでもいいと思えた私が居た。

その後逃亡失敗したり、色々あってMASAYAと守谷香の手から逃れ、様々な方々にかくまってもらったらしい。歌を止めようとも思ったらしい。借金も膨らみ自己破産。それでも裁判も行い前に進み、MASAYAと守谷香に見事白旗を上げさせた。最後にかくまってもらったおじいさんに挨拶しに行って終幕。


こんな小説みたいな話があるんだ。
事実は小説より奇なり。

【総評】
想像以上にぶっちゃけていました…。MASAYAと守谷香はこれ読んだらどう思うんだ?このアゴ男が!って思うのか、それともToshlに謝りたいとかいうのか?まず前者だと思いますが、本当に前者だったらもう完全に人間じゃないですね。今すぐ死○でほしいと心から願います。

本人が一番辛いのはわかっていますし、それに巻き込まれた多くの方々もとても気の毒。本当に人生無駄なことに時間を使ってしまいましたね。あんなに素晴らしい声を持っていたのに、実に勿体無かったです。歌手としても、あの無駄な時間が無ければもっと多くの作品を世に残すことが出来たろうに。ちょうど全盛期くらいに洗脳。この前MステでX Japanの演奏を見ましたが、世間の高評価とは裏腹に私はToshlの声が細すぎて悲しくなりました。単純に年齢もあるだろうし、レコーディングによる酷使もあるでしょうが、もう昔のように歌えなくなっちゃったんだろうな…(涙)1997年に解散せずずっと活動を続けていられたらもっともっと多くの名曲が生まれていた可能性があると思うと残念過ぎる…。

もう今年で50歳。X Japanの新譜も出る出るといって結局出ず、来年の3月に出ると言われていましたが2015年10月の段階で全くプロモーションや宣伝がされていないことを考えると、まず延期になるのでは?まあもう出るまで待とうホトトギスです。X JapanはHunter×Hunterみたいなもので連載された時に読む、リリースされた時に聴く。まだJadeのスタジオ版とBorn to be freeとThe Scarlet love songを頑張って聴いていません。もうDahliaみたいなシングルの寄せ集めでもいいや。HeroのX Japan Versionは収録されるのでしょうか?

とりあえず、今度結婚することがあっても、もっとまともな人と結婚出来る事を祈っております(正直Toshlからは何となく依存グセのようなものが感じられます)。でも結婚ってバクチだって言うし、蓋を開けてみないとわからないことってたくさんあるか。

この感想は書き始めたのがもう1週間くらい前です。ここ最近Toshlずっと聴いていたおかげか1stから5thまでまた馴染んできました。MASAYAプロデュース時代も本格的に集めてみますか。あんまり聴く気しませんが、Book Offで100円だったら考えます…。

…辺見マリが洗脳されたと出演した「しくじり先生」に出ないかな…。いくら失ったか額の勝負になってきそうです。

※私は宗教自体を否定するつもりは全くありません。周りの人が何を信じようと、他人に迷惑を掛けない限りは知人・友人として普通に付き合います。その人がそれを信じて救われているならいいじゃないですか。他人に迷惑を掛けなければ。



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最近TOSHI(Toshl)にハマっている方を見て触発されて感想を作ってみた。
 

●01.made in Heaven (1992)
made in heaven

X Japanのメンバーで1番初めにソロ活動を開始。X Japanでは創作の場をあまり与えられないためか、あるいは金銭的な理由かは定かではありません。簡易的な翼を背中に付けたTOSHIのジャケット…。自由になりたいと思っていたのかなと、今ではちょっと思っています。

TOSHIソロの始まりを告げるインスト①、デビューシングル。音の隙間が多い落ち着いたバラードです。ギターソロがシンプルですがドラマティック。シングルはhide氏がツインギターで弾いています②、イントロからしてファニー。だんだん盛り上がっていくブリッジがいいですね。このアルバムでベストトラックに挙がることも多い③、時代を感じる唯一ファスト気味な楽曲。アニソンチックな歌謡曲ですが歌詞が恥ずかしい④、全編通して基本的にいい。ソロ前の歌メロが一番耳に残る⑤、ちょっと印象が薄いですが、しっとりとしているのにサビでは結構開けた感じになる⑥、Celebration、Jokerに通じたアメリカンなパーティチューン。陽気な雰囲気がライブ映えしそうな⑦、ここまでTOSHIの露骨なファルセットって珍しい。後半に置かれただけあって良い曲です⑧、シングル②の英語バージョンで締め⑨と、基本楽曲は提供してもらっているためカラフルな作品となっています。④を除いてミディアム~スローテンポな作り。TOSHIの歌声が好きなファンの方は重宝したのではないでしょうか。音楽性はX Japanとは全然被っていませんけど。タイトルにLoveが多いのは、それがTOSHIの本質なのかもしれません。

この作品で作曲者として産声を上げたTOSHI。実は作曲に関してはもっと早くからやっていた話もあります。X Japanのアルバム作成の時、既に作曲を始めていたとか。提供した楽曲を1つも採用されず落胆したエピソードがあります。提供したものが採用されるレベルに到っていなかったか、そもそもTOSHIが作る楽曲自体HR/HMの範疇に無くお門違いだったか、今となっては真相は闇の中です(個人的には両方かと思われ)。

また本当か嘘か分かりませんが、このアルバムをYOSHIKI氏に聴かせたところ「眠くなる!」とCDを叩き割られた話もあります。個人の感性次第ですが、当時のYOSHIKI氏には退屈だったかもしれませんね。

【My Top 3 Tune】
・Welcome to my destiny
・Misty love
・Beyond The Time

60 /100点
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●02.Mission (1994)
mission.jpg

前作でTOSHIの落ち着いた世界観がファンに対して提示されました。TOSHI本人は実はそこまでロックとかメタルな人じゃないのかもしれない…なんて思う方も多かったと思います。そこからいきなりHR/HM成分を含んだ作品がリリースされます。X Japan以外でハードな楽曲を歌うTOSHIが聴きたかったファンもいると思うので、これは歓迎されたのではないでしょうか。Gacktバンドの藤村幸宏やLoudnessの二井原実も楽曲作成に参加。かなり豪華な布陣で作成された作品。

ド、ドラムが菅沼孝三さんって…。ギターの藤村幸宏さんのテクといい、X Japanより高次元な演奏と強靭な楽曲にちょっと力負けしているTOSHIが印象的な①、情熱的なナンバー。ロック的とも言える②、なかなかのバラード。演奏が結構凝っていますね③、TOSHIがハードな楽曲をねぇ~。こんなのもやろうと思えばやれるんですね。耳に残る歌メロしている④、ヘヴィだ。ただ日本語で歌っているせいかちょっとアニソンっぽい。ギターソロの超速弾き⑤、静かなバラードに突如入ってくるギターソロにちょっと笑っちゃったり。バラードなのにピロピロする⑥、ロックではなくポップス。TOSHIの声質がとてもよく生きたクリスマスソングシングル⑦、突如南国チックなギターとパーカッション。このアルバムに入れちゃうセンスが凄いな⑧、バブリーなロックンロール。前作にも同系列の楽曲があったので、TOSHIは意外にこういうの好きなのかもしないですね⑨、バラード。といってもロックバラードな趣。かなり熱い。「この俺にも紅の色が褪せはじめた この丘を降りよう」なんて確信犯的な一節でファンを戸惑わせた⑩、ここでヨーロッパ的なエッセンスを封入したバラード。アコギのソロも素敵。良い締めだ⑪と、HR/HM成分が混入された点が1stとは違っています。露骨にHR/HM路線なのが①④⑤ですが、アメリカンなのでX Japanとは別方向です。こんな楽曲が自分でも出来ることを全部ボツにした方に見せつけたかったのかは定かではありません。シビアに言うなら典型的なHR/HMだと気持~ち声が負けてしまっている感がありますね…。まあ細目で高いのがTOSHIなんで、個性が生きていればいいんじゃないですかね。高音が辛そうに聞こえることもありますが。

この一ヶ月後にX Japanは「Rusty Nail」をリリースします。①を意識したかのようなタイトルです。もしや対抗して…なんて考えていた時期もありました。あるいは逆か?いやX Japanの楽曲制作スピードを考えたらとても間に合わないです。偶然でしょう。

作詞作曲に関しては作詞は1曲を除いてTOSHI、作曲は4曲だけですが編曲には7曲関与しています。ブックレットにあったように「コンポーザーとしてのTOSHI」が収められた1作と言えるでしょう!

【My Top 3 Tune】
・CHASE OF TIMES
・Always
・Moonstone

58 /100点
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●03.Grace (1995)
grace.jpg

前作でHR/HMもソロで扱い始めたTOSHI。次なる方向性は何処へ?答えはポップス~アコースティックな路線へ。明確にX Japanと違うことやっているTOSHI。とてもいい試みですね。

この頃か少し前から、「TOSHIは普通の人」なんてワードがHIDEとYOSHIKIの口から出てきました。自然体で表現したのがこの作品なのかなと。

ゆず的なアコースティックでとても元気。Carry onのワードを見ると某バンドを思い出す①、クリーンアルペジオからまさに新しい地平線っぽい。サックスソロも楽曲に合いすぎ!名曲②、アルバム中若干毛色が違います。ベースソロから打ち込みビート、若干歪めたギター。シリアスなシングルトラック③、非常に落ち着いています。アダルトと言えるかもしれん④、キラーチューンなメロディライン。そこそこ売れた楽曲らしいです。確かに売れると思いますねこれなら⑤、歌メロが非常に魅力的。特にサビのメロディラインが美味しい⑥、タイトル通りアコースティック。しっとりがテーマですかね。こういうのが本当は好きなのかも⑦、アメリカンな雰囲気はありませんが、それに通じるパーティ系。こういうの必ずありますよね⑧、個人的に好き。シンセと歌のみ。ボーカルのメロディラインもTOSHIが作ったのなら大したものだと思います⑨、これもホライズン感半端ないイントロ。歌メロもいいですが、間奏とシンセがいい⑩、TOSHIのソロ楽曲の最高傑作。完成形と言ってもいいです。特に最後のゴスペル的なパートは最高⑪、締めはボーカルとシンセのみ。余計なものが無いのでより一層歌声が堪能できる。サビのハイトーン部分がファルセット成分多め⑫と、彼のディスコグラフィーの中では1番出来が良い作品だと思います。

TOSHIの音楽バックボーンは忘れてしまいましたが、TOSHIが本来やりたかった方向はこれだと思われます。前作のHR/HM成分多めの方向性は、果たして望んでいたのか、なんとなくやってみただけなのか...。HR/HMはX Japanでやればいいですしね。なんて過去のことに対して楽観的に言ってみる。

上手く両立して洗脳問題なんて起こらず1997年以降も続いていたらと心底思います。

【My Top 3 Tune】
・さよならの季節に…
・Dear My Friends
・Beautiful Harmony

67 /100点
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●04.碧い宇宙の旅人 (1997)
碧い宇宙の旅人

前作では飾り気の少ないポップス路線が上手くハマっていました。なのでTOSHI自身も考えたんじゃないですかね。このまま進むか、ちょっとまた別の方向に進むか。

が、この頃既に宗教集団の毒牙にかかり始めていたTOSHI。聖なるものを作るためヒーリング系へ進みます。このアルバムにはCelestia(森谷香)が4曲も作詞で関わっているだけでなく、アルバム全体がガイアだとか地球がどうとか明らかにTOSHI本来の歌いたいものから離れたテーマに包まれています。当時からTOSHIの様子がおかしいと感じていた人はどれほどいたのか。まだ見抜いていた方は多くは無かったと思われます。

前奏からもうヒーリング全開。楽曲としては雰囲気モノに近い①、TOSHI作詞作曲。アルバムを象徴するような優雅な楽曲。歌メロがかなりしっかりしていて、次作ではアレンジされ直して別バージョンで収録されています②、これもTOSHI作詞作曲の名曲。変な宗教団体の入れ知恵なくても1人の力でこの路線で十分やっていけたんじゃないですかね?終盤のギターの絡みや子供のコーラスと作り込まれた③、NHKのドキュメンタリーで使われそうな民族チックなメロディを笛で奏でます。この曲は低音~中音メインで、高音は使わなくても良かったと思います④、都会的な雰囲気へ。ドラムとパーカッションが共存しているのがいい⑤、夜中に星空を見ているような雰囲気出てます!星々が楽しそうに踊っているような⑥、ミスチルの花と比べて「TOSHIのこのHANAってなんだこれは...。ミスチルの真似か!?」的なことを言っていた友人がいたのもいい思い出。シンプルで素朴で、普通に良い楽曲じゃないですか⑦、丸々アコースティック。逆に異色な感じがしてしまう⑧、シングルとはかなり雰囲気が異なり、民族エッセンスを盛り込んだパーティバージョン。良いですねーシングル買い損しないし⑨、宗教関係無かったら、これも新しい魅力として十分な楽曲ですね。これも笛が素晴らしい⑩、これもTOSHI作詞作曲。X Japanの派手さとは違ったドラマ性を作り出しています。シングルの方はほぼ1テイクらしく、アルバムもStudio Live Versionなので1テイクだと思われ。序盤でカウント入っているし。こんだけきちんと歌えるのにX Japanではなぜそんなに編集されるのか分からん⑪、HANAのピアノ演奏と歌。最後はシンセで静かに終わる⑫と、洗脳云々抜きにして十分に良い作品なんですよね、コレ。若干拭切れない宗教性も感じ取れますが、ヒーリングミュージックに寄った作風できちんと良作に仕上げています。TOSHIもコンポーザーとして実力を付けてきているのが手に取るようによく分かります。

音楽と関係ありませんが、ブックレットも凝っています。アートワークも神秘的で好み。

※ソースは不明ですが、結構昔にWikipediaで一時期「洗脳中も一部の公演でHANAを歌ったことがある」の一文がありました。

【My Top 3 Tune】
・Birthday Eve
・天使のメヌエット
・Morning Glory

64 /100点
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●05.Canary (1998)
canary.jpg

タイトルがどういう扱いなのか分かりませんが「壊れた世界でカナリアは歌う」という一言が付いています。サブタイトル?

前作リリース後、ほどなくしてToshiはX Japanを脱退。本格的な洗脳を受けていくことになります。内容は「洗脳」を読んで下さい。

葉加瀬太郎とのコラボ作品ですが、このブログではとりあえずToshiのソロとして扱います。正式名称は「TOSHI with 葉加瀬太郎&His Super Band」。

この頃のToshiは人間的にどうだったんでしょうね?周囲や葉加瀬太郎氏もおかしなことを吹き込まれていたりしないのか。「コイツやべーヤツだな」なんて思われていたのかなと。歌詞とか書き換えたと洗脳の本に載っていたので、危ない奴と見られてはいた気がする...。

タイトルトラック。スポークンソングの側面を持っています。語りがちょっと怖い。オープニングに入ってくる効果音も曲に合っていて異質な①、なんていうか、退廃的?Toshiの気怠そうな歌い方も今までに無い感じ。ラジオパートのジャージーな演奏の疾走感すごい②、民族色の強い曲。思い切った曲調で、この引き出しを葉加瀬太郎氏が持っていたのなら豊富なバックボーンに驚きます③、パーカッションとピアノがメインから始まり、途中からバンドが入ってサンバな感じ。ビックなコーラスとホイッスルで終了。これはいい!④、凄くしめやか。燃え尽きたようなボーカルがホンワカした感じで昇天後の曲って感じ⑤、この作品の中では比較的まだエネルギーを感じるシングル。ヴァイオリンソロが同じフレーズを繰り返すだけですがカッコイイ⑥、唯一BPMの速い曲。打ち込みっぽいですが、一応ドラマーさん居ますよね?歌メロとバイオリンメロが優雅で印象的⑦、暗く静かな前奏はメッチャいいんですが、歌がなんか、普通に歌ってるのに歌詞のせいで泣き叫ぶような感じに聞こえる。暗い⑧、前作に収録されていた曲のハードロックバージョンみたいの。初めて聴いた時なぜかLuna Seaが思い浮かんだんですが、今聴くと全然違いました。葉加瀬太郎氏も原曲は良いと感じてくれたのかも。後半の楽器隊の暴れっぷりが素敵⑨、サビに行く前の盛り上がっていく部分の高揚感は大好きですが、サビがあっさり過ぎ⑩、メジャーへの別れを告げているのかYOSHIKIへの別れを告げているのか、分かりませんがタイトルにあるように別れの歌。ただ感謝が込められた歌なので、憎しみでない分気が楽ではありますが...⑪と、まず気になったのが、TOSHIの元気が無い。単純にボーカルの録音レベルが小さいのもありますが、これは葉加瀬太郎氏の意向なのでしょうか?儚げで弱々しい。

作風はプロデュースが葉加瀬太郎氏なだけあって一風変わったアルバムになっています。クラシック色がほぼ無いのが意外です。葉加瀬太郎氏は仕事はともかく音楽趣味はそんなにクラシックな人じゃ無いのかもと感じたり。

洗脳前のメジャー5作品が全て違う方向性なのは狙ってやった事なのかは分かりませんが、実に面白い結果になりました。洗脳中は完全に封印されていましたが、脱MASAYAしてからはまた披露されるようになって一安心です。現在は脱YOSHIKIしてのびのび活動しているようなので、そろそろ武士ジャパンではなく純然たるソロの6thが出ないかなと思っています。

【My Top 3 Tune】
・楽園は君と居る場所
・Birthday Eve
・さようなら

63 /100点
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洗脳後の音源は割愛。



いくつか持ってるんですけどね。



当たり前ですがこれらの音源に関して感想作ってる方はいなそうなんで​、気が向いたらやるかもしれません。