1963年6月30日、我が心の師(2000年代まで)であるYngwie J Malmsteenが還暦を迎えました。

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インギのデビューは1983年、当時在籍していたAlcatrazzからの1st「No PALE From Rock 'n' Roll」でした。この作品は実は私と同い年。

この作品は当時有名だったGraham Bonnetのニューバンドとして待ち望まれていたわけですが、蓋を開けてみれば引き立て役のはずだったインギーにひっくり返った方が多かったとか。

後にピロピロと揶揄されてしまうインギーの速弾きにギターキッズは大きな衝撃を受けたそうです。

本名「Lars Johan Yngve Lannerbäck」。Lannerbäckは父親の姓で、両親はインギーが生まれてすぐに離婚。Malmsteenは母親の姓の英語読みから。如何にもナイトっぽい姓です。

私のインギデビュー作はFacing the animal1997でした。当時今のようにネットがなく、ギターを弾いていた知人から"世界最速的"な話を聴かされ興味が沸き、聴いてみて「最速って案外人間味あるスピードなのね」がファーストインプレッションでした。

むしろ楽曲の方が刺さり捲り、彼がメタルシーンで一躍有名にしたジャンル「ネオクラシカルヘヴィメタル」通称ネオクラで狂喜乱舞しました。

即座に過去のディスコグラフィーを揃え、初期2作なんて邦楽では考えられない音の悪さに「これ商品として流通している作品なのか!?」と度肝を抜かれました。

それからヘヴィメタルコーナーを頻繁に彷徨くようになり、「速弾き」や「ネオクラ」のキーワードが載った帯に釣られてImpellitteriとか亜流扱いされてしまったバンドも買い漁っていました。

サブスクなんて存在しない時代なので、お金が幾らあっても足りませんでしたね。


そんなインギも2000年以降から明らかに音楽に対し精彩を欠くようになり、2010年から情熱を失い、超低クオリティな駄作を連発...。

最低の音質、出来もしないのに自ら歌う、ドラムは打ち込み、ピロピロ手癖で構成された楽曲、見事に全方位から酷い。

「インギはピロピロしてさえいれば、曲なんてどうでもいい!」なんて方のみにマーケットを絞ってドメスティックな活動をしています。

過去の偉業が凄い分、かなり残念な存在となってしまいましたねぇ...。


恐らくもう彼が変わることは無いでしょう。

私も彼を追い続けるとは思いますが、今後はお金を掛けずにサブスクかYouTubeの違法アップロードされた音源でサラッと済まそうと思います。下手にお金を払ってしまったら、浪費してしまったお金に申し訳が立ちませんしね。

やり方を変えるか、昔のようにシンガーを起用してバンド編成でやるかして気合い入れないと。

そう思う方、思わない方、様々だと思いますが、KNOTFEST JAPAN 2023で感じた「若者の感性」からは完全にズレたやり方なので、今後インギが日本で盛り上がることはまず99.9%無いでしょう。奇跡が起きる可能性は0ではないので、0.1%だけ残しておきます。

それとシンプルに現代の日本内外問わず若手のレベルが超高く、正直インギーを聴き直す気すら失せ始めている自分がいます。確実に世代交代は進んでいるし、自分の感覚もアップデートされているからですかね...。嬉しいような寂しいような。

2年前に買った「Parabellum」以降、過去の作品も含め、今日まで1回もインギーを聴き直していません。

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大御所にとって真面目にやっていた過去の作品がアメリカで評価されず、テキトーにやっている現在の作品の方が評価されたと錯覚に陥るような流れになっているのも良くないですよね。


途中からとは言え貴方を追い続け、アーティストの栄枯衰退を目の当たりにすることができました。最後は彼自ら衰退を選択してしまったことが唯一の心残りです。

これからもYng-wayを貫き通して下さい!

お誕生日おめでとう御座います!

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以下作品感想文(別ページの加筆・修正バージョン) 未完
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1. Rising Force (1984)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba)
Jeff Scott Soto (Vo)
Markus Grosskopf (Ba)
Barriemore Barlow (Dr)
Jens Johansson (Kb)

【一言】
Graham Bonnetの結成したAlcatrazzを飛び出し、別のバンドに所属することも考えずソロ活動を開始。記念すべき1stアルバム。8曲中インストが6曲という彼らしさ満載の方向性です。いくらAlcatrazzの下地があるとはいえ、この構成は結構な冒険ですね。元々2ndのMarching Outを先に出すアイデアもあったくらい。

当時は斬新だったリフかもしれませんが、彼がその後に作り上げた類似リフ・手癖ピロピロのお陰ですっかりスペシャル感が薄れてしまった気がする①、ほぼ全てのライブで披露し、「飽き飽きだけど一生演奏し続ける」と公言している鉄板インスト②、これ以降のシンプルな歌モノではなく、構成が面白い③、個人的にキーボードが一番いい味だしていると思う④、ドラマティック。展開も凝っていて、インギ―が作ったインストの中でも突出した出来の⑤、あまり歌モノに注目されていないアルバムですが、結構良い歌メロしていると思います⑥、キーボードが入る以前のメロウなパート以外はちょっと微妙な⑦、Black Starのイントロアコギのクロージング⑧と、世間的には名盤とされる本作。元々歌モノが好きだからか私は実はそこまで推しませんが、1曲1曲とても個性的。

音質が良ければもっと印象変わったかもしれません。このアルバムを聴かせてもらったマルセルヤコブが「デモ音源?」と口にしたのも頷けます。

【MY TOP 3 TUNES】
・Far Beyond The Sun
・Icarus Dream Suite op.4
・As Above, So Below

62 /100点
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2. Marching Out (1985)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu)
Jeff Scott Soto (Vo)
Marcel Jacob (Ba)
Anders Johansson (Dr)
Jens Johansson (Kb)

【一言】
前作とは違い歌モノの比重が増しました。2曲だけのオマケ程度だったジェフの開花もあり、悶絶級の出来映え(本来の歌い方ではないらしいですが)。

楽曲的な作りではないイントロ①、「Nooooooooooooo!!」とアルバムの始まりを強烈に印象付けます。いい曲だとは想いますが、個人的にはそこまで好みではない②、今でもジェフは自分のバンドでこのアルバムの曲を歌ったりするそうです。サビメロになるとスローになる工夫があります。ライブで演奏してくれないかな。10年位前はたま~に演奏していた③、アコギから印象的なリフ。ダークで小気味よく走る佳曲。多分インギ―本人は覚えていないでしょうね。勿体ない④、ジェフの強靭な歌声がハマり過ぎているミドルの名曲。歌メロを使ったギターソロ、ジェフのハイトーンなど聴き処満載⑤、アグレッシブに始まり、ほぼギターの独奏に近いインスト。後半の展開なんて、現在の彼では100%思いつかないであろう⑥、楽曲位置的にキラーチューンを狙って配置されています。そしてその通りになっている⑦、哀愁があり、テンポ的にも聴き易い⑧、全部良いダークなミドルチューン。強いて文句をいうのならイントロが長すぎる⑨、ラスト前の盛り上がりを飾るに相応しい疾走曲⑩、イントロは凄まじくメタルを期待させますが、その後は割と静かなインスト⑪と、インギ―も凄いんですが、ジェフの熱唱も張り合うだけの熱量をもっています。

ベースはスウェーデンから呼び寄せたマルセル・ヤコブが弾いています。マルセルは今後、インギ―と犬猿の仲になったり、仲直りしたり、また喧嘩したりと色々忙しく生きていきます。

これも酷い音質。篭もりアルバムです。

【MY TOP 3 TUNES】
・Don't Let It End
・Anguish and Fear
・On the Run Again

75 /100点
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3. Trilogy (1986)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba)
Joe Lynn Turner (Vo)
Anders Johansson (Dr)
Jens Johansson (Kb)

【一言】
一般的にインギー全盛期とされています。ボーカルがマーク・ボールズというこれまた実力派のボーカリストが加入。加入した段階で既に髪の毛が怪しい感じです。

インギ―のアルバムとは思えないキーボードから始まる楽曲。主役が自分じゃないと気が済まない彼らしくないです。文句無しに名曲なんですが、歌詞は本人曰くフィクション。「俺には捨てられる気持ちが分からない!」と豪語していましたが数年後…①、印象的な1人ツインリードリフ。鬼気迫る感ある歌メロがなかなか。ラストのロングトーンが震える②、キャッチーですね。ちなみに不倫の歌③、泣きのインスト。とても良い④、終始抑え気味に歌います。ギターがあまり目立たず、完全に歌が主役の楽曲⑤、ロックンロール的なノリのリフをもったポップな曲調⑥、クサイ。マークが自分のバンドである「Ring of fire」でも演奏していました。歌メロよくできてますね~⑦、ダークでスロー。歌メロがいい。北欧的な冷たいシンセが入った⑧、多展開なインスト。このリフ…この時代ではセンセーショナルだったんでしょうね⑨と、ドラマチック度ではかなり上位に入る出来です。

嘘か誠か定かではありませんが、インギー曰くロシアで1400万枚(確か)売れたそうです。

インギーの実父がロシアで当時働いていて、「今ロシアで一番売れているロックアーティストだ」と仕事仲間からインギーのCDを渡されたとか。そんな漫画のような話があるのですね。

【MY TOP 3 TUNES】
・You Don't Remember, I'll Never Forget
・Fury
・Magic Mirror

73 /100点
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4. Odyssey (1988)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba)
Mark Boals (Vo)
Anders Johansson (Dr)
Jens Johansson (Kb)

Guest
Bob Daisley (Ba on #1,2,8,9)

【一言】
自分より格上の元Rainbowのボーカリスト、ジョー・リン・ターナが加入。当時の話ではジョーはインギーと同じレベルで音楽作製に関わることが出来ていたそうです。ジョーに対するリスペクトの念があったのかもしれませんね。リリース前までは。

バンド名にもなっている超名曲。全てのサビメロの歌い回しを変えるなんて発想、インギ―にあったとはとても思えません①、哀愁のミドルチューン。短い間だけですが、北欧っぽいパートあり。ジョーの歌声の説得力が凄い②、ジョーのアカペラから始まる如何にも当時のアメリカ受けしそうな楽曲。インギ―は「あの曲はゲイだよ!」なんて現代で発言したら炎上しそうな侮蔑をしていた背景には、この曲が売れたことよりもジョー単独で作詞作曲した楽曲だったからかもしれません③、基本アコースティックギターを使う本格バラード。ジョーとのマジック発揮しまくり④、短いながらリフがいいインスト⑤、前曲から続いているような3連アグレッシブな楽曲。当時リリースされたライブアルバムからは省かれていました。勿体無い。キーボードソロが良すぎ⑥、「デェージャブ」と押しの強いタイトルコール。ジョーの力あっての楽曲ですね。ジョー自身も日本ソロ公演で演奏した⑦、深夜の都会的アダルティックなイントロ。これもジョーのインギ―のマジックが成せる楽曲⑧、北欧的なキーボードから始まるのに産業ロックになります。恐らく楽曲の母体はジョーかと思われますが、インギ―のツボを押さえたギターも炸裂する⑨、ジョーのひっくり返る声が珍しいです。光よりも速くですね。流石に光と比べると分が悪いですが⑩、重いリフのインスト⑪、幻惑的なインスト。これまでの流れとは全然繋がりのない曲ですが、内容はかなり良いと思います⑫と、ジョーが「彼にとってベストの、俺にとってもベストかもしれないアルバム」と語っていた自信作。大半の歌メロを作ったものジョーだとか。インギーは後に「ジョーは関わっていない」と当時は発言をコロコロ変えていました。内容は素晴らしいです。

後にインギーは作成に深く関わらせたことを大きく後悔。それでアメリカで売れちゃったこともさらに複雑な心境に陥らせます。

最高傑作に上げる人も多いですし、アメリカでの最大のヒット作らしいです。

【MY TOP 3 TUNES】
・Rising Force
・Crystal Ball
・Now Is the Time

80 /100点
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5. Eclipse (1990)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu)
Göran Edman (Vo)
Svante Henryson (Ba)
Michael Von Knorring (Dr)
Mats Olausson (Kb)

【一言】
前作でアメリカ人であるジョーを加入させ内部抗争が生まれてしまった反省からか、皆スウェーデンの方でバンドを編成しました。

ボーカリストのヨラン・エドマン、長年イングヴェイの最高の作曲パートナーとなるマッツ・オラウソン、インギ―史上最高のベースプレイヤーと言われるスヴァンテ・ヘンリソン、インギ―に珍しく(唯一?)悪口を言われなかったマイケル・フォン・ノリングと名プレイヤーばかり。

ミドルテンポで派手なリフもありません。地味目に始まるのが苦手な人もいるみたいですが歌は如何にも北欧メタルな①、ジミヘンを意識したブルージーな曲。それもこのバンドが演奏すれば涼し気な北欧系の②、MVも作成された感動的バラード。イントロからして北国みたいな③、前作のRising Forceに匹敵する楽曲。サビメロが最後に繰り返す工夫が良い感じ。キーボードも効果的です④、インギ―がTimo Tolkkiにパクられた!と大騒ぎしていた楽曲。邪悪な感じの歌メロが癖になる⑤、サビで力んでしまうのがちょっと勿体ない気がする⑥、キーボードが活躍するし、悲しい感じのコーラスもいい⑦、ギターソロのフレーズが有名なんですが、個人的にかぶさっているマッツに耳が行ってしまいます⑧、、ギターメロディが素晴らしいのに、ライブでは「オーバーダビングし過ぎてアルバムと同じサウンドにならない」という理由で演奏されず。勿体無い⑨、3連系に下がっていく歌メロの最後に入るコーラスと、ライブで盛り上がる気はしませんが曲としては良く出来ています。キーボードもソロで活躍する⑩、タイトルトラックのインスト。リフがカッケー。途中で展開が変わります⑪と、アルバムスタートはエンジンが掛かり辛いかもしれませんが、③から一気にインギーワールドに帰還します。メンバーがメンバーだけに、北欧メタルまっしぐらの名作。

この時代のライブ音源聴いてみたいですね。ブートの存在を知らない頃に買ったビデオは持っているんですけどね。ヨランが歌ったRising Forceとか聴いてみたかった。当時のセトリをB!誌で見たことありますが、そもそもRising Force演奏していない可能性もあるんですよね。残念です。

【MY TOP 3 TUNES】
・Save Our Love
・Motherless Child
・Faultline

70 /100点
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6. Fire & Ice (1992)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu)
Göran Edman (Vo)
Svante Henryson (Ba, Cello)
Bo Werner (Dr)
Mats Olausson (Kb)

Guest
Michael Von Knorring (Dr on #8)
Lolo Lannerbäck (Flute on #4,6)
Ulf Forsberg (Violin)
Svein-Harald Martinsen (Violin)
Kalle Moraeus (Violin)
Per Bögberg (viola)

【一言】
ヨランの従順な姿勢が功を奏して(災いとなって)初めて同じボーカリストでアルバムが作られました。洋楽でオリコンチャート1位に輝いたことで有名。病気になってしまったドラマーだけ交替しています。後にこのドラマーはインギ―にボロクソにこき下ろされることになります。

ミステリアスで厳粛なインスト。キーボードが良い仕事していますね①、スロースターターな印象を前作以上に思わせる楽曲ですが、悪くない②、アカペラから始まるアメリカンなロック。「ジョーがいなくても出来るんだ!」というインギーの主張ですね。キャッチーだし、良い楽曲なんですがMVが地上波で掛かることは一度も無かった不運の楽曲③、それまでの楽曲は「冗談でした!」と言わんばかりに荘厳なイントロ。ギターとストリングス、更に姉のフルートでネオクラワールド全開な⑤、効果的にリズムが止まるスピードチューン。中盤にバッハが挟まります。これ以降インギ―のギターソロタイムに度々このパートだけ登場したりします⑥、ゆったりとした楽曲で、盛り上がりには欠けますが静の楽曲として機能していると思う⑦、緊張感あるインスト。唯一前作のドラマーが叩いています⑧、上昇していくピロピロ、なかなか聴かせるヨラン。タイトルトラックなのに初の歌モノです。地味目ながら好き⑨、後に使いまわされる名ギターリフが登場。インギ―のアップテンポ系では速め。ヨランが「冗談じゃない。こんな高いの歌えっこないぜ」というと、インギ―は「歌わなきゃダメだ」と歌わせた楽曲の一つだと思います⑩、インギ―バラードの中では目立たない方かもしれませんが、私は一番お気に入りのバラードです。フェードアウトですが最後の最後まで歌メロが作ってある⑪、曲順で損している気が鳴りません。ルーズなリフがいいです。メタルっぽさはあまりありませんが、キャッチーなポップス側の曲⑫、、とんでもない哀愁のインスト。なんと速弾きがありません⑬、危機感を煽るようなストリングが今にもラスボスが登場してきそうな⑭と、生ストリングスやこれまでと違った要素の導入など、色々挑戦した意欲作。「前作はオーバープロデュースだった」と反省し、オーバーダビングは極力控えてギター一本で演奏できるよう曲作りを行ったそうです。

世間評価はとても悪く、インギー史上最駄作と名高いです。確かにちょっと弱めの曲もありますし、曲数自体が14曲と当時のインギーとしては多くてまとまりに欠ける印象を受けます。ただ良い曲の方が多いです。速い曲を2曲に絞ったのも本作の特徴。

またジャケットは「メタルのクソジャケランキング」が開催されると、必ず上位に食い込む伝説のネタジャケ。

【MY TOP 3 TUNES】
・How Many Miles to Babylon
・Forever Is a Long Time
・I'm My Own Enemy

66 /100点
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7. The Seventh Sign (1994)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba)
Michael Vescera (Vo)
Mike Terrana (Dr)
Mats Olausson (Kb)

【一言】
レコーディング前はRonnie James Dio、Don Dokken、Tony Martinに声を掛けたと語っていましたが、誰も彼もが断ったそうです。唯一興味があると語っていたIan GillanはDeep Purple再結成に参加。

というわけで、それらのビックネームから若干落ちるアメリカ人のマイクが加入。Loudnessでフロントマンをしていたので、日本ではそれなりに名の知れた存在です。この時はとても仲良さげでしたよ、インギ―とマイクは。

速弾きからテラーナの重々しい疾走感が炸裂。マイクの鋼のようなハイトーンの疾走曲①、ジミヘン系。ルーズなギターとキャッチーなメロディが良い②、哀愁のミドルチューン。インギ―よりマイクのパフォーマンスのが優れている③、日本ではシングルカットされたバラード。2代目お嫁さんに捧げられた曲。素晴らしい曲なんですが、諸事情により無かったことになります④、正統派のメタルチューン。短いですが纏まっています。ドラムも凝っている⑤、インギー自身が超えることの出来ないバラードインスト。亡くなったお兄さんに向けた曲。6thの時点で出来上がっていたそうですが、作風に合わないと思って外したそうです。そういう判断が出来る人であったことに驚きつつ、もし6thのFire & Iceに入っていたら…何曲目に収録された?とても気になる⑥、タイトルトラック。クラシカルなイントロから地を這う疾走タイプ。マイクのハイトーンも爆発しています。ライブでも必勝曲⑦、ブルージー。しかも高品質。ライブでメンバーがコーラスを歌っているのが目に浮かびます⑧、サビにアリアをそのまま使ったバラード。ヴァースとサビメロの歌声が違うマイクに当時は驚きました。無論、名曲⑨、中東系スローチューン。テラーナのパワードラムとマイクの力強いボーカルが楽曲のレベルを底上げしています⑩、リフが最高過ぎる。ギターソロ後に一瞬ボーカルが力を抜いて歌う箇所があり、これがまた最高⑪、悲しいアコギインストで締め⑫、…の雰囲気をぶち壊すボーナストラック!インギ―自らご機嫌に歌います。こりゃインギ―自身の典型的な楽曲には合わん声だわ。楽曲自体は私は好きな⑬と、そりゃ最高傑作とも呼ばれます。どの曲もとても完成度が高い。

そして前作まで北欧メタルだったわけですが、本作はかなりヘヴィメタル色が強いです。私のフェイバリットシンガーの一人であるマイクの強靭な歌声が作風を変えていったのではと考えています。

余談ですが、ボーカルはマイクに決まる前にジェフ・スコット・ソートとジョー・リン・ターナーがインギーと懲りずにデモを録音していたそうです。ジョーも何だかんだで人気の低迷等で困っていたんだと思いますね。音質も迫力があり良音。ちなみに超絶ドラマーもマイク・テラーナはとても良い仕事していたのに、インギーと先妻がライブ中にケンカを始めたのを見かねてライブを繋げようとドラムソロをしてクビになりました。凄い話ですよね。

【MY TOP 3 TUNES】
・Brothers
・Seventh Sign
・Crash and Burn

82 /100点
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8. Magnum Opus (1995)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu)
Michael Vescera (Vo)
Barry Sparks (Ba)
Shane Gaalaas (Dr)
Mats Olausson (Kb)

【一言】
自称最高傑作。マイクとの二作目ですが、ジンクス通り『駄作』の一言で切り捨てられてしまいました。前作のツアーでマイクとの仲も順調に悪くなり、歌をレコーディングしている最中スタジオに居てほしくないとまで言い出しました。雰囲気悪い状態で作られた作品です。

リフは使い回しですが、歌メロ、間奏のギター、そして劇的なラストは良い。次の曲に最後重ねたのは完全なマイナス①、前回と同じ流れですが、マイクに覇気がなくテンションが上がりきらない②、ミステリアスで重々しいな雰囲気や歌メロは悪くない③、如何にも当時のシングル向け。爽やかな良曲④、サビはよくある感じですが、静かなヴァースが素晴らしい。マイクが主役ですね。最後に歌メロを弾くギターも◎⑤、盛り上がり方が前EPのラストトラックと同じ。これより歌モノが良かった⑥、ダークで盛り上がりに掛けますが、一ヵ所だけマイクの多重録音ボーカルが炸裂する⑦、アメリカンなロック。マイクはこういうのも歌えますよね。アメリカ人だから素養は持っていそう⑧、シタールイントロからダルめのスロー。1箇所だけアグレッシブになるので、そこがハイライト⑨、素敵過ぎるリフにヴァースの歌メロの殺傷力が半端ない。その分サビがやや一本調子に感じられますが、ヴァースがメロディアスな分これで良いと思う。多分マイクの歌メロの⑩、当時の2代目嫁に送ったインストバラード。嫁の名前そのまま付けちゃうなんて情熱的です。離婚後はタイトルを縮めて「Dawn」となりました。内容は劇的というより、しんみりした哀愁路線。良いです⑪、ボートラ。原曲がクラシックなのでインギー本人が作るより構成がきちんとしている(苦笑)荒いギタープレイだけはマイナス⑫と、マイクの声に覇気がない・リズムギターが片方からしか聴こえない・音質に迫力が無いと悪い点が目につきます。ぶっちゃけ⑩が無かったら数回聴いてお蔵入りだったと思います。名前負けですが、後に発表されていく作品が増えるにつれて徐々に評価が上がっていく作品でもあります。

すっかりインギーと険悪になってしまったマイクは、前作でインタビュアーに「インギーの英語力はどうなのか?」と問われ、「彼はアメリカ人だよ」なんて返していましたが、本作で同じ問いをされた時「そう、そこが問題なんだ。こんな英文は無い」なんて意見を180度チェンジ。

あろうことかインギーの先妻を寝取るというインパクト抜群の不祥事を起こします(これに関しては真偽は定かではありませんが)。

ちなみにジャケは当時の写真ではなく、昔(確か6thのFire & Ice前後)のものです。


【MY TOP 3 TUNES】
・The Only One
・I'd Die Without You
・Fire in the Sky

55 /100点
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9. Inspiration (1996)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Vo on #4)

Guest
Jeff Scott Soto (Vo on #1,3,6)
Joe Lynn Turner (Vo on #2,8,11)
Mark Boals (Vo on #5,7,9,10)
Marcel Jacob (Ba on #1)
Anders Johansson (Dr)
David Rosenthal (Kb on #1,3,10)
Mats Olausson (Kb on #2,6)
Jens Johansson (Kb on #5,8)

【一言】
ここではナンバリングとさせていただきます。インギ―の愛した音楽家達のカバーアルバム。否、インスピレーションアルバム。

インギーお得意のネオクラシカル・ヘヴィメタルは一旦封印して、インギーの好きなアーティスト達の曲がインギーに使い捨てられた人達によって再現されるという少々複雑な人間模様で成り立つ作品。

メロディアスなロック。サビとヴァースのテンションの落差がいい①、改めて思うんですが、まさにRitchieなリフ。歌メロもリフありきな感じ。ジョーも合っています②、モノマネで売っていたらしいジェフの素晴らしい歌唱が堪能できます。後半ハモリが入るのも入れて欲しかった③、インギー歌。エフェクター掛けた上に声のボリュームが小さいですね。自信の無さが出てる。Angel in Heatは堂々としていたのに...④、凛々しいマーク。楽曲自体もなかなかカッコいい⑤、これまた素晴らしいジェフのボーカルのブルースソング。インギーのギターも相乗効果的に良い。最後アップテンポになってそのまま終わるのもインギーらしい⑥、特徴的なコーラスの⑦、ジョーがいい歌を聴かせてくれるのでまだいいですが、楽曲的にはあまり面白くないかもしれません。後にまたカバーされる⑧、軽快なドラミングに縦横無尽のピロピロ。マークの高音と引っ掛かる部分が多い⑨、イェンスの先鋭的なキーボードから入って驚く。マークのドラマチックな歌も凄い。けど歌に戻らず延々とギターソロするのは...⑩、Trial By Fire: Live In Leningradのラストに収録されていたジミヘンのカバーを、まさかのスタジオ音源として収録⑪と、普段のインギーが作るようなメタルメタルした楽曲は敢えて外した選曲ですが、ライナーノーツにもあるようにRitchie関係が半分。

マイク・ヴェセーラとヨラン・エドマンは不参加。ヨランは「マイアミまでの航空券と宿泊代、3000ドルの参加費」を要求したところ、インギーが「恩知らずが!」とブチキレて話が立ち消えになりました。

【MY TOP 3 TUNES】
・Carry On Wayward Son
・Gates of Babylon
・Mistreated

51 /100点
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10. Facing the Animal (1997)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba)
Mats Levén (Vo)
Barry Dunaway (Ba on #2,3,5,7,8,9,10,11)
Cozy Powell (Dr)
Mats Olausson (Kb)

【一言】
実は私のインギーデビュー作。有名ドラマーであるコージー・パウエルの遺作でもあります。オーケストラとの協奏をする予定が大分先になり、空いた時間を使って作られた作品ですね。

アイリッシュ系リフが珍しい。歌メロはリフを引き立て役に徹しています。コージーのフィルに押され気味なインギー①、タイトルトラック。重いリフが超良い。何気にこの頃の低音化の波を盛り込んだのかと勘繰るヘヴィチューン②、珍しく変拍子を使っています。リフもキーボードメイン。どことなくマシーナリーなヴァースから悲し気なサビメロの③、メロディアスなリフに畳み掛ける歌メロ。これもワイルドな感じでアルバムタイトルっぽい④、3代目嫁に捧げる素晴らしいバラード。ギターフレーズ、歌メロ、どれも良い。サビの声を重ねた演出はレヴィンのアイデア⑤、自身の復活を歌っている楽曲。コージーのドラムがメロディアスですが、フレーズ自体はインギー作⑥、レヴィン曰く「リフだけで、誰も歌メロが乗せられなかった」らしいです。人気曲ですが、歌メロはレヴィン製。エンディングのファルセットやキーボードソロが新鮮な⑦、8thにあったタイトルを流用。スローで一風変わった歌メロが良いし、ソロも良い⑧、讃美歌のようなコーラスとタイトルを表すようなリフの感動的だこと。Heaven Tonightよりこっちをライブでやって下さい⑨、派手さは無いですが、切ないメロディライン。デモだとサビの始まりが速く、最後のサビにそれを混ぜても面白そうだと感じた⑩、リフが良いです。ヴァースのギターフレーズもインギーらしくない。合唱出来そうなサビの⑪、冒頭の速弾きと間奏はなかなか。歌メロは個人的に好きですが、そうで無い人が多かった⑫、ヴィバルディのカバー⑬、ボートラ。開始時にドラムがソロっぽく叩かれます。徐々に上がっていくサビメロが好き⑭と、「意図的にギターを抑えた」とインギー自身が語るように、非常に良いバランスのバンド作品に仕上がっています。あくまで歌モノ。歌メロも大半以上を新ボーカルのマッツ・レヴィンが作成したこともあり、色の違った良い出来。正直捨て曲らしきものは見当たりません。

私がこのアルバムに対して思い入れがとても強く、全アルバムの中で一番好きです。ただ完成度はやはり最高傑作のSeventh Signに一歩譲る。珍しく音質が良いのも◎。ちなみに⑨は7thのアウトトラックと思われます。マッツ曰く「ジェフが歌っているデモがあったから相当古い曲」と言っていました。マッツは多分2ndの頃のものと勘違いしたのだと思います。

【MY TOP 3 TUNES】
・Like an Angel – For April
・Another Time
・Alone in Paradise

81 /100点
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11. Electric Guitar Millenium (1998)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu)

Guest
Czech Philharmonic (Orchestra)

【一言】
インギーの夢だったオーケストラとの競演作。これもここでは11thとカウントします。リードヴァイオリンをエレキギターに置き換えて本格的なクラシック作品を作っちゃいました。協奏曲の第一バイオリンをギターに置き換えて作られた超意欲作です。

正式名称が「Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra in E Flat Minor Op.1」。なげぇよってことで勝手に略しています。

それまでもHR/HMアーティストがオーケストラとの共演する例はありましたが、本作はメタルギタリストがクラシックの領域に踏み込もうとしたわけでして。

本作の一番の特徴は、クラシック作品であるためドラムが居ません。この少し前にスティーブ・ヴァイもオーケストラと競演していますが、インタビュアーがインギーにヴァイのコンサートにはリズム隊が居たことを伝えると「ふふふ、そうか」みたいなこと言っていたとか。うん、そこはかなりの矜持を持って行っていたんですね。私の記憶ではこの構想、実はとあるインタビュアーの発案だった気が…。

うーん、私の記憶も不確かだから自信ないです。

代表曲?のIcarus Dreamをセルフカバー。文句なしに良い①、いつもの手癖もオーケストラと交わって非常に魅力的に聴こえます②、これ昔、ワイドショーで国会議員の不祥事語られるシーンで1曲丸々後ろで流されていたのが懐かしい。コーラスも登場する③、ギターでぽろぽろ。派手過ぎない音色が彼らしくなくて素晴らしい④、裏でチェンバロ。更に荘厳なコーラス。途中チェンバロだけになり、展開が速くなる箇所が一番耳が行く⑤、再びエレキ。いつもフレーズにDemon Driverな⑥、これとか本当にバックのオーケストラアレンジまでインギ―がやったの?管楽器が素敵⑦、Brotherのメロディが泣ける⑧、Poison in your veinの溜めが登場。そこから泣きまくるギターへ。終わり方が劇的⑩、個人的に一番意外な曲調とメロディ。普通にクラシックっぽいです。こういうのをもっとやって欲しかったですね⑪、Fire and Iceの上昇フレーズが登場するシメ。短いながら存在感は凄い⑫と、なかなか世界的に見てもユニークなことをしています。

恐らく似たような事をやったアーティストはいないと思われます。なんせオーケストラとギターだけで構成された作品です。メタルではなく、あくまでクラシック。まあ、他に知らないだけなんですけどね。

既存アルバムのフレーズが出てきますが、それは意図的にやったとインタビューでは答えています。てことは他のバンド作品でも意図的にやってるんでしょうかね。

なお第二弾を「作らなきゃ気が済まない!」なんて熱く語っていたわけですが、2023年現在まだ実行には到っていません。

まあこんなの頻繁にやるなんてシンドイでしょう。

デモのキーボードバージョンをマッツ・オラウソンと作成したそうなので、マッツのインプットもあったんじゃね?と勘繰りたくもなります。デイブ・ロゼンタールもアシスタントしたことになっていますが、「俺がやったんだ」みたいな発言して一瞬でインギーと犬猿の仲になったとか。

【MY TOP 3 TUNES】
・Fugue
・Allegro
・Presto Vivace

65 /100点
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12. Alchemy (1999)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu)
Mark Boals (Vo)
Barry Dunaway (Ba)
John Macaluso (Dr)
Mats Olausson (Kb)

【一言】
ジャケットまんまな12th。ギターアルバム。とにかく「ジョースタンプみたいな奴らを黙らせる」ために過剰に弾きまくっています。それでも一応曲を壊さない程度では留められているので安心してください。

ボーカルはなんとマーク・ボールズが復帰。

いきなりフルスロットルのピロピロ。ただ出癖に終わらない構成力があり、きちんと楽曲として成立していると思います(この頃は)①、グレゴリオ聖歌からマークのボーカル解禁!自身の限界に挑戦する歌メロや、後半ピロピロで終わる新しいやり方も組み込まれた②、アルバムジャケットを思わせるライトニングピロピロ。静と動のミドルチューン。動のパートは無感情で面白みに欠けますが、静のパートでは一転エモーショナルに③、これまでの流れからちょっと地味目なスローチューン。ただしスピリチュアル雰囲気は嫌いではない④、インギーディスコグラフィではかなり速め。長めのピロピロがちゃんと構成されているのは好印象⑤、ブルースを全面に押し出したインスト。これがまた良い出来。アルバムのテーマに合っているかは不明⑥、Seventh Signタイプの血を這う疾走系。インギーのデス声モドキから神聖なキーボードとマークのボーカルが絶品。何故か2サビ前にブリッジが2回ある⑦、個人的に好きな曲。サビメロが数字を数えつつ下がっていくのがセンスあると思う。この曲も2サビ前にブリッジ、そしてサビも2回。最終ブリッジ、サビ共に1回なのに⑧、このギターアルバムで唯一歌の比重が高く感じます。ギターソロにヘンテコな箇所があるので逆に覚えてしまいます。イントロのSEは宇宙船が地球に降りてきた際に録音したそうです(嘘)⑨、「ブックレットに歌詞が載せ切れるか心配だった」という中東系。マークのシリアスなボーカルが印象的⑩、三部作の序章。インギ―曰く最難度のピロピロ。難易度が高いのかもしれませんが、=良さではない⑪、三部作の間。前曲がピロピロだったのに対し、アコギでエモーショナルにキメてくれます。1番"曲"としての価値があると思う⑫、三部作の終曲。一部のピロピロを更に速めに弾いてからのドラムソロっぽい展開。インギーがドラマーが目立つ事を許した事実に驚愕な⑬と、せっかく歴代最高のマッチングと語られるマーク・ボールズが復帰したのに、13曲中5曲がインストで少し残念に思った方もいらっしゃるかもしれません。⑪~⑬を1曲扱いにして、もう1〜2曲歌モノを増やして欲しかったです。

また音質は他の流通している作品に比べると悪いかもしれませんが、インギー作品の中では良い。

他人にベースを弾かせた最後の作品。

【MY TOP 3 TUNES】
・Leonardo
・Wield My Sword
・Legion of the Damned

64 /100点
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13. War to end all wars (2000)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba)
Mark Boals (Vo)
John Macaluso (Dr)
Mats Olausson (Kb)

【一言】
ジャケットに自分以外の写真を使った点は英断だと思います。それまでのジャケと比べると普通に良い。自分の写真を使ったジャケもネタとしては◎。

この作品の大きな特徴として、2000年に発売された音源とは思えないような極悪音質。この酷さはデス・ブラックメタルに迫ります。それ故に内容云々以前に音で心折れてしまうリスナーさんが続出しました。私も初めは「この音質には何か狙いがあるんだ。意味があるんだ」と自分に言い聞かせて聴きこんでいくと、前作以上に充実した楽曲郡であることに気付きました。これで前作レベルの音質だったらアグレッシブでカッコよかったろうに。

最初のノイズはインギーがマーシャルに向かって叫んでいる声だそうです。リフ、間奏のパガニーニ含め如何にもネオクラっぽい。パガニーニはキーボードも活躍していていいね。歌メロ弱いけど①、シングル。シタールを交えたアグレッシブな中東系曲。ソロは聴いたことある感じですが纏まっています②、ビックコーラスを携えたネオクラロック。なぜかインギーも一部分歌っています。サビ前のブリッジは歌メロが見事な他、ドラムがかなりメロディアスに叩かれています③、See you in hell。歌メロが弱い分、そっちに軍配が上がります④、本アルバムのリーダートラック。キーボードの活躍がまさにマスカレードパーティ的センス!マークのメロディもいいし、そうなるとインギーも良く聞こえてくるから不思議⑤、インギ―のベースが主体のインスト⑥、愛息に送るバラード。良い出来ですし、エンディングのベースソロも超エモーショナル。ライブではベーシストに活躍の場を譲るのかなぁ~なんて思っていましたが、インギ―がギターで弾いちゃっていました…。どこまでも俺、俺、俺!な人⑦、この曲、この音質じゃなければインギ―の代表曲になり得たような気がしなくもないです。ツインリードや大仰な歌メロ、割とまとまったギターソロ。そしてラストサビと同時に始まる独立した旋律を奏でるギター…。本当に勿体無い…⑧、次曲に繋がる短めのインスト。キーボードが上手い具合にオーケストラっぽい雰囲気を出すことに成功しています⑨、前曲を含めると疾走2連発。ブリッジのメロディが素敵。不協和音的なファンキーなソロも面白い⑩、エジプト?っぽい、ちょっと砂っぽいイメージの楽曲。インギ―がやる中東系ソングの中でも出来がいい方だと思います⑪、テク魅せ曲かと思いきや、割と個性的なインスト⑫、タイトルトラック。リフがこれまた中東系で疾走。個人的には結構好きです。後半のコーラスマシーンと共に続く長いソロはどんどん緊張感が高まっていくようで好き⑬と、音質は最悪ですが内容は悪いものではありません。むしろ良作。

インギ―が頻繁に言っているバロックンロールって言葉は、実はこのアルバムが一番フィットしている気がします。コーラスも多重録音してクワイア調になっていますし。何度も言いますが、本当に音質で損をした作品です。

ベースのバリー・ダナウェイはインギーのツアー参加要請を断り、散々罵詈雑言を吐かれた後解雇されました。

ちなみに音の悪さには何の意図もありませんでした。資金の問題で「エンジニアでもなんでもないとんでもないヤツを使うしかなかった」と後に明かしています。いつかリマスターしたい気持ちがあるそうです。それなら他の作品もやって下さい。

【MY TOP 3 TUNES】
・Masquerade
・Miracle of Life
・The Wizard

67 /100点
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14. Attack!! (2002)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Vo on #10)
Doogie White (Vo)
Patrick Johansson (Dr)
Derek Sherinian (Kb)

【一言】
ボーカルとキーボードに大物に変えた14th。ジャケットに拘りが無いのかわかりませんが、自分の写真を載せないのは彼の美的感覚が磨かれたとは言えないでしょうか?まあ彼自身の酷いジャケもネタとしては最高なんですがね。

得意のピロピロから始まるミドルチューン。盛り上がりに欠ける歌メロが逆に映える気がしてくる①、やたら速く聴こえるのはパトリックのツーバスのおかげか。サビがタイトルコールだけってのはねぇ...。惜しい感じの②、リフとツーバスが連動しているようで面白い③お馴染みのフレーズをキラーリフであるかのように使い回す神経!凄ぜインギー④、まさかのFire and Iceの上昇フレーズを使い回し。タイトルコールだけのサビは酷い。けどそれ以外のパートは悪く無い⑤、バロックン・ロールらしいです。よくあるフレーズですけど、出癖感無いのは曲としての完成度高いからか⑥、位置的に良い仕切り直しになります。聴かせるリフ。やや地味ですが歌メロも良い⑦、複雑なリフ。Marcel Jacobへの新曲。「狂犬!」って、どんだけ嫌いなの。Marcelも酷いけど。デレクのソロが入ります。主役になれる瞬間その1⑧、珍しいサビのアカペラスタート。結構良い曲なんですが、収録されているアルバムが悪かったか⑨、インギー自ら歌う駄曲⑩、泣きのインスト。フレーズ自体はかなり良いと思います。本作にはバラードがないので、唯一の癒し系⑪、Seventh Sign型地を這う疾走。神々の祭典的な描写がなされています。サビが最後下がっていくのが良いんですよね。出来が良いためかリフやソロまで個性的に聴こえてしまうマジックがあると思います。最後は祝宴の終わりを花火で締める演出まで含めて完璧⑫、デレクが主役になれる瞬間その2。You don't remember~っぽいキーボードリフからスタート。劣化コピーではなく、楽曲自体ちゃんと作ってあるので悪くない⑬、Motherless Childなリフと歌メロが出てきちゃいます。ドゥギーのボーカル掛け合いがドラマティック。楽曲の終わり方が大好きです。「ドゥギーが二人必要だから出来ない」と演奏しなかったのは惜しかったですね。ドゥギーとインギーの掛け合い、またはオーディエンスと歌えば盛り上がったろうに⑭、アリアそのまま。速弾きしないインギ―⑮と、メンバーを一新した作品ですが、これが凶寄りの結果となってしまった印象です。歌とギターのバランスが良いバンド重視作なのは素晴らしいことですが、楽曲が淡くで殺傷能力が低めのもの多し。

新ボーカルのドゥギーは決して能力値としては低いわけではないですが、声質が淡くパンチ効いてない。全15曲の長丁場で、体が初めて反応したのは⑫Valhallaだけ。他にもいくつか良曲はあるものの、過去の作品と比較しちゃうとねぇ...。⑬⑭もセルフカバー的なネタ切れも出てきます。

長年の作曲パートナーであったキーボードのマッツを切ったのは大きな痛手に…。勿論本人はそう感じるはずもなく、いつも通り最高傑作と豪語。

でもこのアルバムまでは光る曲があったと思います。それ以降は…。

【MY TOP 3 TUNES】
・Rise Up
・Valhalla
・Iron Clad

49 /100点
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15. Unleash the Fury (2005)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Vo on #3,9)
Doogie White (Vo)
Patrick Johansson (Dr)
Joakim Svalberg (Kb)

【一言】
ジャケットがやっつけすぎます。アルバムタイトルは飛行機で一般女性客に水を掛けれた際に「お前はオレの怒りを解き放った!」なんて思わず口にしちゃったのがキッカケ。

18曲もあり、この時点で疲れちゃいます。が、ライナーにある「Seventh signに迫る傑作」という言葉に期待した方も少なくないのでは?

Judas PriestのPainkillerっぽいリフ。メロディの薄い歌メロですが、「Fire!」の荒々しい発声がカッコいい①、淡々としたサビですが、ヴァースがいい②、サビだけインギーのデスボイスモドキが炸裂します③、Final Curtainのメロディを使ったイントロからなかなかのミドルチューン。歌メロは良いですし、Invasionの言い方が変わってていい④、リフはいつものですが、歌メロが格式高い気がします。一番の聴き処は2回目のサビ前に入る「In this Final Hour」の箇所⑤、ベースで作られた曲。リフもベース。インギ―のスタジオに出ると言われた幽霊についての歌われたものです。リズミックで意外性のある楽曲ですが、流れを変えるのに成功しています⑥、フェラーリの曲。間奏はDemon Driverを思わせるというかそのまま⑦、クラシックカバー⑧、インギ―歌。全然うまくは無いんですが、楽曲が良いせいかインギ―の歌が受け入れられてしまった瞬間でした。次作ではまたダメになるけど⑨、Like an angelとBrotherを混ぜたインスト⑩、曲自体は微妙ですが、ソロが惜しい。しつこいクラシカルフレーズのオミット希望⑪、敢えて怠い感じに演奏しているのだと思います。悪魔と飲んでいるわけですからね⑫、パンチが効いていないインストですが、雰囲気自体はそこまで悪くない⑬、後半の疾走。ソロで終わるのが予想外⑭、ジリジリと進む歌メロに面白みがないのが正直なところ⑮、本アルバムで間違いなくドラマティックな歌メロ。ヴァースの裏声も工夫があります。リフも悪くない⑯、吹き荒ぶ風の中で見捨てられた教会の鐘が鳴り、嵐がバスドラと共にやってくる演出が最高です。歌メロもクワイア気味に進行し、珍しくギターソロもいい感じ。流石タイトルトラック⑰、クラシックカバー⑱と、出来上がった曲を手当たり次第ぶち込んで、余った収録時間にクラッシックカバーをねじ込んだ感じ。

インストは全部削除して14曲、⑪⑯辺りを削除し12曲にし、これで作りこめば大分変わる匂いがプンプンします。優雅さとかネオクラシカルを1回くらい捨て、もっと硬質化した方向性に振り切っちゃった方が個性的になって良かったです。たまにはそういうアルバムも良いじゃないですか。ダメ?

ジャケットは、こんな酷いのにするな自分の写真を使えば良かったと思います。そして楽曲の内容よりも、質より量に頼ろうとした思考の変化が少し引っ掛かりました。

【MY TOP 3 TUNES】
・Cherokee Warrior
・Russian Roulette
・Unleash the Fury

36 /100点
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16. Perpetual Flame (2008)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Vo on #10)
Tim "Ripper" Owens (Vo)
Patrick Johansson (Dr)
Derek Sherinian (Kb)

【一言】
今までの作品が帆船なら本作は原子力潜水艦らしいです。なんて言ってますが、いつものインギーワールド。ドゥギーは「このアルバムに相応しくない」とクビになり、まさかまさかの元ジューダスプリーストのティム・リッパー・オウェンズが加入。

哀愁あるイントロからForever is long time系リフ。歌メロは格式高くドラマチック。もっと派手にクワイアにして欲しかった①、I'll See the light tonightを意識したリフ。中身も悪くないですが、タイトル連呼系がちょっと...②、よくあるリフのヘヴィチューン。歌メロがキッチリ出来ているし、この曲はリッパーの声を機械処理していないので荒々しさが楽曲の破壊力を上げています。2回目のサビにだけギター重ねるのセンスは素晴らしい③、如何にもヒット狙いましたソング。自身達も「古い」と言っていますが、かつてのシングル向けな良い曲だと思います④、日本盤で削られた楽曲。熱を帯びつつ敢えて平坦気味に進む良曲なわけでして。なぜこれを捨てた...⑤、ヘヴィチューンその2。気迫を感じる長いエンディングギターソロが聴ける⑥、なんか1トラック目と変わり映えのしないリフ。ただこちらには哀愁を感じるのが個性かもしれません⑦、インスト。そこまで悪くありませんが、歌モノにして欲しかった⑧、前曲がスローになった感じのインスト。歌モノに以下略⑨、インギーが歌い唸ります。ブルージーテイストなバラード。ギターパートが長いんですが、気合い入れているためかなかなか良いです。終盤の展開は素晴らしい⑩、中東系ヘヴィチューン。タイトルと曲順を合わせるためにこの位置なんですかね。結構厳しい⑪、バラードインスト。悪くはないんですが、コレ系だとBrotherとどうしても比較してしまうし、やはり超えるのは難しいかと痛感する⑫と、クオリティはさて置き、きちんと作り込んだ努力はよ〜く伝わってくる作品ですね。

インギーの作品は大体ラスト手前に「最後のもうひと盛り上がり」と言わんばかりにアップテンポな楽曲が配置されていますが、本作はそれがありません。なので⑨⑩⑪⑫とスローが続き、正直後半かなりダレます。⑪は間奏でちょっと走りますが、それでテンションをひっくり返すのは無理があり過ぎでした。とはいえある意味マンネリ回避な構成ともいえますので、結果はともかく姿勢は良いと思います。

方々で散々言われているように過去の曲を歌いこなせていないし、この新譜を聴くと相性が悪い。大味で豪快な歌声が持ち味であるティムの声を、機械で弄りまくって整えようとしています。なのでティムがボーカルである必要自体全然無い。

日本盤には⑤が未収録。初回限定版のDVDは…観る必要なし。

【MY TOP 3 TUNES】
・Death Dealer
・Live to Fight (Another Day)
・Four Horsemen (Of the Apocalypse)

44 /100点
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17. Relentless (2010)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Kb, Vo on #4)
Tim "Ripper" Owens (Vo)
Patrick Johansson (Dr)
Nick Marino (Kb)

【一言】
前作のアウトテイク集17th。シンガーのリッパ―は「このアルバムのことは知らない」と語っており、前作のアウトテイクを演奏を取り直してリリースされた模様。

歌モノのアウトテイクが少なかったせいか、インスト、歌モノが同じ数だけ収録されていました。ブックレットを確認すると歌詞の数が少なく、聴く前から嫌な予感しかしませんでした。

キーボードで始まるから「おっ!いつもと変えてきた?」と思わせておいていつものピロピロ①、民族系のドラムから無機質なメロディ歌が乗る②、洗練されているかは置いておき、クサいメロディが最高のインスト。何気にギターとドラムのパターンを細かく変えてるアレンジが入っています。バケツ叩いてるみたいなスネア音ですけど③、Queenっぽく始まりますが、インギー自らのボーカルが酷い。前作の奇跡はなんだったのか。バラード枠と思われる④、手癖ピロピロからのインスト。まだちゃんと形にはなっています⑤、これまた民族系の音から始まる要塞系ヘヴィチューン。リッパーの悲鳴が聴けます。機械的に下がっていく歌メロがなかなか良い。本作の歌モノで1番好きな⑥、インストバラード⑦、やや停滞感ありますが、キャッチーな歌メロの⑧、何回同じフレーズ使えば気が済むんでしょうね⑨、歌詞が前作のブックレットに印刷されていた楽曲。軽快なリフは良いですが、元のメロディが全然予想が付かないリッパーの歌メロはご愛嬌。Vengeanceのキメがソロに入っています。オミットして...⑩、、クラシックカバー。不要⑪、一風変わったミドルチューン。勇壮なサビメロが美味しいんですが、このメロディなら2回繰り返して欲しかった⑫、取っておき的な位置にありますが、歌メロがアッサリしすぎ。リフは10thのアウトトラックから⑬、長いインスト。いつもここまでくると集中力が続かず流し聴きばかりでしたが、きちんと聴くとサビに当たるメロディが意外に悪くなかったです。ゴメンなさい⑭と、前作の兄弟作と言えば聞こえが良い気もしますがクオリティは低いです。アウトトラックでもいい曲なら構わないのですが、本物の没曲はやはりそれなりの理由があるわけですね。

その完成度の低さを誤魔化すかのようにとにかくやりたい放題弾きまくっている印象を受けます。なお、海外盤にはボーナストラックが付いています。ガーン。

最後に無駄企画「兄弟作Perpetual FlameとRelentless」を纒めて名盤にしてみる!赤字がPerpetual、青字がRelentless。

#01 Death Dealer
#02 Damnation Game
#03 Shot Across the Bow
#04 Red Devil
#05 Live to Fight (another Day)
#06 Caged Animal
#07 Four Horsemen (of the Apocalypse)
#08 Tide of Desire
#09 Be Careful What You Wish for
#10 Enemy Within
#11 Axe to Grind
#12 Blinded
#13 Magic City

ボーナストラック
#14 Magic City (Yngwie version)

①~④でぶっ飛ばし、⑤⑥で聴かせ、⑦~⑨で再度攻め、⑩でまた踏み留まり、⑪⑫で締めに掛かり、⑬で有終の美を飾ると言う構成です。

この際ボーカルも別の方をアサインして欲しいですね。もう少し器用に歌いまわせる方がインギ―ミュージックには向いていると思います。リッパ―はちょっと大味なので。

それでも、やっぱり微妙。

【MY TOP 3 TUNES】
・Shot Across the Bow
・Enemy Within
・Tide of Desire

16 /100点
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18. Spellbound (2012)

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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Dr, Kb, Vo)

【一言】
とうとう全てのメンバーを切り作成されたわけですが、それでもいい作品が作れるのなら文句は言いません。結果的に散々文句を言うことになったんですけどね。

速いピロピロ。ライブではサビに当たる部分を弾く際は、ピロンピロン弾いてるフレーズより抒情的な方にして欲しかった①、面白い部分もあるが、基本は手癖ピロピロ②、インギーの歌。ブルースなのでまだ聴けます③、伸びも華もない声にメロディ自体が少ない④、イントロは打ち込みバイオリン。大作ですが、面白みに欠ける⑤、2本のギターでデュエット⑥、アコギからピロピロ⑦、タイトル通り「精神を毒された歌」っぽい⑧全編ピロピロ。これ曲なんですか?⑨、う~ん、Alchemyの劣化Blueのが良い⑩、クラシックカバー。不要⑪、ピロピロ⑫、サビに当たる部分は「温めていた」だけあってしっかりしてますが、それ以外はピロピロ⑬と、かなり自己満足で構成された作品となっています。

ドラムは打ち込み。歌も3曲歌ってます。「すべての楽器を俺がプレイしている」なんて豪語していますが、バイオリンは打ち込み。というかギターとベース以外は全て打ち込みかと思われます。

何故こんなことになってしまったのか...。

もう弾き語りすれば?ライブも一人で出来るし。

【MY TOP 3 TUNES】
・Spellbound
・Let Sleeping Dogs Lie
・Repent

8 /100点
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19. World on Fire (2016)
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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Kb, Vo)
Mark Ellis (Dr)

【一言】
自己満足の極み。
こちらを参照

【MY TOP 3 TUNES】
・World on Fire
・Top Down, Foot Down
・Soldier

7 /100点
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20. Blue Lightning (2019)
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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Kb, Vo)
Lawrence Lannerbach (Dr)

【一言】
Inspirationはまだ序章に過ぎなかった。
こちらを参照

【MY TOP 3 TUNES】
・Blue Jean Blues
・Sun’s Up Top’s Down
・Forever Man

22 /100点
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21. Parabellum (2021)
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メンツ
Yngwie Malmsteen (Gu, Ba, Kb, Vo)
Lawrence Lannerbach (Dr)

【一言】
諦めの境地が多少救いになるかもしれない。
こちらを参照

【MY TOP 3 TUNES】
・Relentless Fury
・Eternal Bliss
・(Fight) The Good Fight

13 /100点
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以下過去記事
第十三回:Joey Jordison 追悼
第十二回:田村正和 追悼
第十一回:Edward Van Halen 追悼
第十回:Andre Matos 追悼
第九回:Chester Bennington 追悼
第八回:hide 15回忌
第七回:Ronnie James Dio 追悼
第六回:ももいろクローバーZ
第五回:Dead by April
第四回:河村隆一
第三回:X JAPAN
第二回:アニメタル USA
第一回:Dir en grey