どうも、貧困メタラー枯林です。
この度なんと、お慕いし始めてからほぼ20年近く経つイタリアのバンド「SECRET SPHERE」のライブに行く機会に恵まれました!
金曜日東京!
土曜愛知!
日曜大阪!
有給を使い切ったも同然の私には愛知しか残されていません!
しかも名盤「A TIME NEVER COME」の再現ですって!?こんな嬉しい話ないですね!
SECRET SPHEREについて雑に説明すると、「2ndの出来が良くて日本でも成功しそうになりながらも、3rdで路線変更しズッコケて尻窄み気味に萎んでいったバンド」です…かね。
超絶A級ボーカリストMichele Luppiが表向き上自身のソロを優先して脱退し、オリジナルシンガーのヘナチョコボーカリストRoberto Ramon Messinaが復帰してから約3年。
もしMicheleがボーカリストなら
「うーん、どうしようかな。もう来日も無いかもしれないので行っておきましょうかね。」
もしRobertoがボーカリストなら
「...行きます!」
といった感じです。結果は同じでも過程が違う。
このバンドは「ボーカルは上手ければいい」なんて価値観を木っ端微塵に打ち砕いてくれたバンドですからね。適材適所という言葉を実に分かり易く私に示してくれました。
そして来日前にスタジオライブの動画を上げてくれました。
...思ったより全然歌えている!
私の1番聴きたいのはファンを絶望させた3rd収録の「Rain」。この動画でも演奏されています。
セトリを知らず臨む派なので、同じだと思われる東京のセトリを事前に確認せずにライブに臨みました。
CLUB 3 STARS IMAIKE
初めて来ましたが...3バンドでこの規模なんですね。キャパ200らしいです。
私の身内のインディーズバンドがやっている会場規模とあまり変わらないんですね。
またメタルが日本で流行らないもんかのう...。
「お目当てのバンドは?」
「え!?SECRET SPHERE」
これは...完全に日本のインディーズバンドの対バン方式ではありませんか。全然知りませんでしたよ、日本でのマイナーメタルアーティストの事情を。
Helloween、Dream Theater、Mr. BIGやFair Warningのようなメタル界においてメジャーなアーティストのライブに行ったことが無いことに今更気付く私...。
客層はやはりメタル全盛時代を体験した年代の方々が多い風に見えました。これが日本のメタル事情なんですね。若者を呼び込むには果たしてどうすれば良いのでしょうか?日本アニメの主題歌を担当する位しか思い浮かばない。
男女比は9.5:0.5ってところですか。女性がむしろ0.5居たことに驚きです。
しかも近くにいた女性が12月12日に東京で行われたCRYPTOPSYの話をしていて、改めて凄い空間だと再認識しましたね。
ライブが始まった途端に後ろから押しつぶされることもなく、すごくピースフルなスタート。
【以下、雑感】
ILLUSION FORCE
聴いたこと無いバンド名でした。
私の通っているジムのトレーナーに似たボーカリストさんが全編ファルセット調に歌います。キンキン過ぎて早くも耳鳴りが…。ブラストを交えたメロスピというかパワーメタルで、非常に好みのバンドでした。
中国?韓国?の方がボーカリストで、ベースはアメリカの方みたいな多国籍っぽいですね。イントロで使われていたSEの世界観が中国っぽい。
上手のギタリストが李康敏みたいな長髪で扇風機ヘドバンしていたのが印象的でした。MCで日本語喋ったので逆に驚きました。に、日本の方だったんですか...てな風に。
上手のコーラスマイクが音を拾っていなかったようなので、本来はもっと厚みのあるハーモニーが聴けたのかもしれませんね。
家に帰って音源を聞いてみたんですが、このバンド英詞だったんですね!?中国語か韓国語的な感じかと思っていました…。失礼。
○MV:GLORIOUS MARCH
SERENITY
バンド名は知っていましたが、音楽は未聴。
オーストラリアのバンドで、メンバーがギター下手以外の方以外みんな分厚いボディをしていました。てか全員ガタイが凄いです。
神秘的なSEに、楽曲中に下ネタアクションをするボーカリストのおちゃらけた性格のギャップがあります。その割にステージ手すりに片足をかける際、オーディエンスが手すりにかけていた上着をちゃんと横にどかしてから足を掛けて前のめりになっていました。
メインボーカルの方は非常に個性的な歌声。
他にも下手のギターさんと変な絡みや、寡黙な上手ギターさんの髪を鬘に見立てたアクションは笑った。下手ギターさん歌も歌う。ツインボーカルに近いようなものもありました。
楽曲は一ヵ所はみんなで歌えるようなキャッチーさがあり、所謂2番からはもう普通にノることが出来る即効性があります。はっきり言って音楽的にはSecret Sphereよりも洗練されたメジャー感があると思いました。
ステージングも見栄えが良くプロフェッショナルそのもの。バンド自体のキャリアも22年くらいあるようですし、どうしてこの規模の日本公演なのか…。明らかにもっと凄いオーラを感じるのに。
日本のメタル事情を本気で憂いてしまいそうになります。
良いパフォーマンスを超間近で見させてもらえたので、音源も(中古で)見つけ次第早急にゲットします。
○MV:Ritter Tod und Teufel (Knightfall)
SECRET SPHERE
本日、唯一キーボードが生音。
メンバーの方々、全員目の辺りに黒いアイシャドウみたいの入れてます。ポスターよく観たらみんなメイクしていましたね。全然気付かなかった。
J'S SERENADE、
BLACKEND HEARTBEAT
これは新譜の曲?
シンフォニックなコーラスがキッチリある。ちゃんと予習しておけば良かったよちくしょう。せめて新譜位は買えばよかった。
「イタリアは日本からとても遠い。俺達はなぜ日本にいるんだ?」的なコミカルなMCをしていました。3バンドのMCで一番簡単にヒアリングができましたね。母国語じゃないからでしょうか。
てかRobertoよー見たら裸足。
Legend
名盤の実質1曲目なの個人的にはテンション爆上がりなのですが、他のオーディエンスの方々も同じなら幸いです。
Aldo Lonobileもタッピングでちょっと音出てなかったご愛嬌も含めて個人的には及第点を超えています。Robertoはギターソロのネオクラ風繰り返しフレーズをオーディエンスに歌わせる演出で間を保たせます。
メタルライブのソロは結構長いことが多いので、悪くない配慮かと。
Under The Flag Of Mary Read
これらジワジワくる歌メロが大好きなんですが、ちょっとライブで盛り上がるかは未知数だと思っていました。
クワイアが入る部分があるので、ここはみんなで歌えますね。歌っている人いたかは不明です。てかスピーカーがほぼ真横なのでオーディエンスの声がよく聴こえない。
The Brave
コイツも超名曲なワケですが、オープニングのキーボードソロは原曲音源流しかい!
でも走り始めてからのソロは生演奏なのでまあいいか。ギターに埋もれていてよく聴こえなかったけど(苦笑)
「Freedom!!」のコーラス前にはRobertoがご丁寧に指でカウントをしてくれたので完璧だったと思います。
最後の「Cry no more~」は合唱…していたと信じたいです。私は大声で歌っていました。
Emotions
短めのアダルティックなインタールードなんですが、音源を流してここまで露骨に休憩&次曲の準備に使っていたのはちょっとウケました。
Oblivion
この楽曲アルバム中でもかなり上位に入るくらい好きです。サビメロは結構合唱要素高いと思っています。
Robertoのファルセットはマイクが拾えていなかったのが残念です。そもそも出て無かった?
それを補完するかのようにAldo Lonobileが原曲より長くソロを弾く演出が追加されました。この方は技巧派ではありませんが、エモーショナルなギターを弾くので全然退屈はしません。
Lady Of Silence
「一緒に歌てくれ」的なことを言っていた…覚えがあります。確かにとても一緒に歌いやすい楽曲。みんな歌ってくれていたら(知っていてくれたら)嬉しいんですが。
掛け合い的なことをやっていて、多分成功していたと思う。どうでしょうね。成功していた嬉しいんですけど。
Dr. Faustus
「アルバム最後の曲だ」のMCからスタート。もしかして曲順変えてきてる?「A Time Never Come」の再現って謳い文句はありましたが、完全再現っていうわけではないんですね。
如何にもラストな楽曲ですが、急な感覚なのでなんか突然終わっちゃった感じ。
今日は終わりと言い出したRobertoを制するAldo。一度全員捌けます。
Recall of the Valkyrie
物凄く短いコールの後、アンコールがスタート。
「1997年にリリースした1stの楽曲だ!」
このバンドのライブを観たことがある方はもうこの時点で察していたのかもしれませんが、私は1stで一番好きなAge of Wizardsを期待。
残念ながらその次の楽曲Recall of the Valkyrieがスタート。明るい疾走で皆でも歌える楽曲なので、まあ演奏するならこっちの方が相応しいのは間違いないでしょう。
ライブ補正もあってか私は非常にノッていたし叫んでいました。1stのこの楽曲、会場の皆さんもノッていたら嬉しいですね。
終演後、前の方までやってきてくれて拳を合わせてくれました。こういう姿勢を見せられるともっと多くの人達に聴かれて、愛されて欲しいと切に願わざるを得ません...。
○MV:J'S SERENADE
【まとめ】
海外のメタルアーティストはそもそもあまりライブ経験のないケースもあり、見た目があまり良く無いことが多々あります。
ところが予想に反してかなりのライブ慣れが感じられました。
Robertoはスタジオ盤では弱弱しくも細くてナイーブな歌声が持ち味なので、ライブでは元DragonForceのZP Theatのように埋もれて全然聴こえないのではと考えていました。
これが予想に反してかなり声が出ていて、ライブならではの瞬発力によるパワー感はスタジオ版を超えてすらいるように聴こえました。
このツアーの目玉であった「A Time Never Come」もアレンジが再録バージョンではないのは素晴らしい判断ですね。というか再録バージョンは聴くには聴いたんですがほとんど覚えていないのが現状。
ILLUSION FORCE、SERENITYも優れたパフォーマンスをしてくれたと思いますし、個人的には凄く満足です。観る人によってはSERENITYの方が良かったと思う方もいることでしょう。
それだけに、やはりもう少し大きな箱で多くのオーディエンスに囲まれるようにしてあげたいですね。こればかりは私個人の力ではどうしようもない話ですけど。
んでライブ後に見たセトリサイトにて。
前日の東京では「A Time Never Come」の完全再現してんじゃん…。愛知公演で楽曲削り過ぎじゃないですか?他の曲も含めて5曲も削った?
勘弁してくださいよ。どうしてそんなことしちゃったんですか?
せめてHAMELINとかやって欲しかったです。個人的にはThe Mistery Of Loveも好きなんですよ…盛り上がるかは置いておき。
あと写真撮っていいのか分からなかったので撮りませんでした。けど普通に写真どころか動画撮ってる人もいましたね。外タレはユルい。
【今後】
メタルを若者に浸透させる方法は無いもんですかなぁ。
うーん。
YOASOBI、米津玄師さん、ADOさん辺りがメタルを歌い始めれば流行るかもしれませんね。ADOさんは是非グロウルでメロデス辺りをお願いします。米津玄師さんとかメロスピやろうと思えばやれそうな気がします!
まあ、ねぇよな!
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