一月に二回武道館に行くことになるとは。



初Mr.Bigです。
人気全盛の頃はBURRN誌でライブレポよく読んでいました。再結成後なので当時より当然注目度は下がります。それでも武道館で出来るというのは、やはり並ではないステータスを感じさせます。

かつてギターのポール・ギルバートさんがソロをやるため脱退し、Richie Kotzen氏を加入させていた時期もありましたが、現在は

Eric Martin 以下エリック氏
Paul Gilbert 以下ポール氏
Billy Sheen 以下ビリー氏
Pat Torpey 以下パット氏

の四人に戻っています。

どうせならRichie Kotzen入れてエリックとツインボーカル体制にすればバンドとしての格がワンランク以上上がるし面白いかったんですが、ここはオリジナルメンバーに拘った模様です。EUROPEもキー・マルセロとのツインギターで復活ライブもやっているのに、本格復活した際にはジョン・ノーラムだけになっていたことを想起させます。

それかエリックさんが自分より歌が上手いギタリストがいることにフラストレーションを感じてしまったか...。考えてもわかりません。

ドリムシと比較しても仕方ありませんが、会場には女性が結構多い上、ドリムシよりもバンドT着ている方が少ない。コアなメタルファンだけでなく、ライトなファン層や一般人が多いことがよくわかります。さすがミスター・ビッグ。ドリムシよりも遥かに一般性を備えています。

しかしドリムシは9割5分の客入りなのに対し、満員とは言い難い空席の塊が上部席に見られます。

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まあ人気という点では全盛期はとうの昔なんで、むしろ此処まで埋まったことに嬉しくなります。

そこで友人勝手に熱く語り始めました。

「実はね、今日さいたまスーパーアリーナでBABYMETALがあるんだよ。2DAYSだよ、凄くない?満員もいいところ。今BABYMETALはヨーロッパに拠点を移していてね。もはや今回のライブは「来日公演」といっていいレベルの人気だよ!ライブ会場じゃ海外の客が自国の旗を掲げて参戦してるんだって。20ヶ国以上は旗の種類があるって、凄くない?わざわざ日本に観に来てるんだよ。このライブ会場にはBABYMETALに行けなかったから来た人もいると思う。あの隅見て!上の方お客いないじゃん。ざっと見積もって700~800人は空いてる。BABYMETALは抽選に外れた位の人気なのにさ...。逆にBABYMETALに客が吸収されて減ったような感じもするね。うん、間違い無い。」

...一気に捲し立てられました。
どんだけ好きなんですか!ベイビーメタルの抽選に外れたから来た人って、自分のことじゃねーかよ!なんて野暮なツッコミはしません。が、ベイビーメタルに吸収されてしまったミスタービッグのファンがいることも見逃せない事実かと。


気を取り直して、一曲目はなんだろうと議論を交わす。

Daddy, Brother, Lover, Little Boyに決まってると断言する友人。私は虚を付き新譜からやって会場がポカーンとなるのも一興かと思います。ちなみに私は解散前の6thアルバム「Actual Size」までしか聴いたことはありません。再結成後の作品からやられるとマズイ...。

何かの間違いでDEEP PURPLEのカバーBurnから始まらないでしょうか。皆知ってるし、いいアイデアだと思うんだけどな。

ネタバレなんで行間空けます。
もうよく覚えてないので、端折ってる部分もありますがお許しを。
















【雑感】
予想通りダディブラザーでスタート。
盛り上がり凄い!ドリムシと違って二階席を含めオーディエンスがほとんど立って見ています。これぞまさにザ・ライブ。

てか普通にドラム叩いてますね、パット氏。随分見た目が変わったけど全く問題無く叩けてるじゃないですか!パーキンソン病って治るんですね。ハゲちゃうほどのリハビリを重ねたんですか。並大抵の努力でなかったことが伺えます。エリック氏、歳取っておばさん化しています。

続いて知らない曲。新作から?知らなくても何となくノレるのが凄い。さらに再度知らない曲。再結成後の曲二連発?だとしたらかなりの冒険心です。この曲カッケーな。

ここいらでなんと本物のパットがステージに降臨!なんてこった。今壇上で叩いているのは別の人だったんです。どうりで見たことない顔なはずだ。事前情報ゼロで臨むとこんな勘違いをしてしまうんですね。え?しない?...すみません...。

パット氏は小さいミニセットドラムを叩いたりタンバリンを叩いたりとなんか可愛らしい。

そこから3rd辺りの曲を演奏しますが、パットは立ちっぱなしで平気なんですかねと心配になります。さらに曲の終わりにドラムキットに腰掛けます!

えっ、出来るんですか?

と思ったらJust Take My Heart...。この曲にこの演出は反則ですよ。相乗効果で涙腺崩壊しそうに...。いかんいかん。

休憩なためかパットは一旦退きます。Take Cover。これもアルバムで聴いても普通程度でしたが、ライブ補正はドーピングに近い。続いて名盤Lean Into Itの曲。今更ですがどれもこれもキャッチーでみんなで歌えるように出来てます。

そっから知らない曲。
これも新作?新作の曲多いな。なんかよく覚えてないけど、どの曲もライブ補正以下略。


ポールのギターソロ開始です。この人の振る舞いや工夫を見ていると、前に観たGENERATION AXEに出たら超マッチしそう。

途中で設置型の小さなギターを弾き始め、少しだけインギーエッセンスを混ぜた速弾きを披露。弾いたフレーズを録音して流すシステムを使って遊んでいました。知らない人からしたら「えっ、今までのギターは全部当て振りだったの?」と勘違いされるかもしれない危険なパフォーマンス。

ギターソロが終わり1stから地味な感じのが演奏されます。地味でもキャッチーって曲作りの妙というヤツですかね。

ステージ中央にパット含めた皆さん集合し、こりゃTo Be with Youくるかぁ〜?とまさかのWild one。カバーとは言え二番煎じ感を否めない雰囲気に当時はハイハイと流していたものの、ライブ補正はオソロシヤ...。サポートドラマーさんだけステージで離れてドラム叩いてます。ちょっと可哀想。

ベースソロが始まるもあんまり面白くなく、少し眠くなってすらきた頃にAddicted To That Rushのベースが!最後のシャウトをエリックがしなかったのは個人的に少し冷めましたが、これは鉄板なんで問題無かったです。


ここでパットの動画が流れます。ドラムをやりたいと告げたのは父親ではなく継父であるとか、少し複雑そうな家庭事情を匂わせております。

「俺の長所は諦めが悪いところだ」と載せつつ、2012年にパーキンソン病と診断された旨が...。反則的なほどに悲しい気持ちになります。

動画から全く勿体ぶらずTo Be with Youへ。ベースとドラムのフル演奏で軽いバンドバージョンと化しています。まあ、感動ですよ...。

しんみりの後はColorado Bulldog。演奏されるとは思いませんでした。なんせあんまり良い印象ないんですよ、ダディの焼き直し感があるんで。普段ならあーハイハイかもしれませんが、今はこのハッチャケテンションが妙に心地良く文句無し。

この曲の最後に荒めのシャウトが出て少し安心しました。まだまだイケるぜ56歳。

本編最後の曲はよくわかりませんでしたが、何か釣られて感動しました。いやー良いバンドだ!


アンコールではパートチェンジで、
ボーカル→パット
ギター →ビリー
ギター →マット(サポートさん)
ベース →エリック
ドラム →ポール

パットさんボーカルで目立ちまくりです。が、ここで私が驚いたのはポールです!

こんなにドラム叩ける人なの!?驚きです。遠くから見えるその風貌も相まり、もしかしたらドリムシのオーディション出てたマルコ・ミネマンと入れ替わってんじゃね?疑惑を一瞬抱く。まあ、んなわけないんですがね。あとマットさんが足細すぎてバスドラ強く踏んだら砕け散りそうで心配になります。

パートチェンジも終わり、ラスト曲。これも新作の曲のようです。スタートからステージの横にチラッと居たビニールで出来た象が運ばれてきました。新作のジャケットの象を模しているのですね。

これまたメンバーにぞんざいな扱いを受けて居ます。別にこの演出要らなかった。


最後に中央に5人で集まり終演。

このままパットには頑張ってライブやアルバムに参加してほしいです。マットさんに正式加入してもらって

VOCAL→エリック
GUITAR→ポール
BASS→ビリー
DRUM→マット
PERCUSSION→パット

でいいじゃないですか。そこに

GUITAR,VOCAL→コッツェン
が加わって7人になれば更に肉声部隊は強力になりますよ。コーラスてよりクワイアに近いくらいポールとビリーの歌いまくりにコッツェンが加わればもっと凄くなること間違いなし!


次回は大物と合わせた日程は止めるべきですね。日本の某ロックデュオも作品リリースをAKBと被せないように調整しているくらいです。次こそ超満員、期待して居ます!

01.Daddy, Brother, Lover, Little Boy
02.American Beauty
03.Undertow
04.Alive And Kickin'
05.Temperamental
06.Just Take My Heart
07.Take Cover
08.Green-Tinted Sixties Mind
09.Everybody Needs a Little Trouble
10.Price You Gotta Pay
[Guitar Solo(Paul Gilbert)]
[Medley:Never Say Never 〜 CDFF-Lucky This Time 〜 Mr.Gone]
11.Open Your Eyes
12.Forever And Back
13.Wild World 〜 Promise Her The Moon 〜 Damn I'm In Love Again(Acoustic)
14.Rock & Roll Over
15.Around The World
[Bass Solo(Billy Sheehan)]
16.Addicted To That Rush
17.To Be With You
18.Colorado Bulldog
19.1992
(Encore)
En1.We're American Band(Grand Funk Railroadカバー)
En2.Defying Gravity