もう春ですね。
とっくの昔から春です。
先週末に六義園に行ったら、桜は五分咲きでした。今週の水曜日に満開だったそうです。てやんでー。素晴らしい庭園でしたが、やはり桜がもうちょい欲しかった。
年度が変わり自宅警備も多忙を極め微妙なテンションな私なのですが、なんとほんまでっかTVにて衝撃の朗報が舞い込んできました。
ズバリ、
『花粉症で神経細胞が刺激され記憶力アップ』
するそうですよ!!ほんとかよ!?
毎年2月位から過度の花粉症に苦しまされる私の脳ミソは実は1年で一番絶好調な時期だったのです。さらにくしゃみには筋トレ効果があり。花粉症は神からの試練ではなく、贈り物でした。
Magicaよ…、今年は大野智CMのアレグラを服用してそこそこ快適に過ごしちゃったよ。放送を見た次の日早速アレグロを飲まずに自宅警備したものの、花粉が減っているためか余り鼻水も出ません。来年こそは鼻水駄々漏らしのくしゃみ連発で知的なマッチョを目指そうと思います。
あれ、でも去年は薬とか飲んでないのに、大してパフォーマンスに向上が見られなかったな。そもそも毎年春になっても普段と変わらないです。まさかアップしてもあの程度だったのか…。
地力の問題か!?
…確かに私の戦闘力が2倍になるのと孫悟空の戦闘力が2倍になるのとではわけが違いますな。そっか、はぁ…。アレグラ飲み続けたら記憶喪失になるかもしれません。
結局憂鬱な春です…。
そんな日本人の倦怠感を見計らってかこんな美味しい企画が催されることを知りました。
Generation Axe!
・Steve Vai (以下ヴァイ)
・Zakk Wylde (以下ザック)
・Yngwie P Malmsteen(以下インギー)
・Nuno Bettencourt(以下ヌーノ)
・Tosin Abasi(以下トシン)
※敬称略
なんてこった!メタルのギターヒーローが集結じゃないですか!わかる人にはわかるこの豪華さ。一名わからない方が居ますが、若手さんなのでしょう。
私の目的はヴァイとインギー。
近年のインギーライブは彼の独演会に成り果てているため、ある意味こんな企画にピッタリです。ヴァイも2005年のReal Illusions: Reflections以降の作品を追っていません。聴いてすらいない。それこそ10年以上…。
ヌーノはついこの間Freddie Mercury追悼コンサートBlu-rayで見た。動くザックは初めてです。トシンは今回このポスターで存在を知りました。
平日の木と金に都内で開催です。
平日夜なんて、サラリーマン泣かせやん。
私も自宅警備を18時に抜けてダッシュ!
その際の言い訳が「歯医者に行く」でした。
余談ですがもう歯医者一年以上通ってます。
もう行きたくない…。
移動中のBGMはインギーのLive in Korea。DVDの音だけをスポイルして無理矢理IPODで聴いてます。やっぱりインギーにはバンドライブやってほしいな。インギーがピロピロ一人で独演会やってるの見て皆本当に楽しいのかな?疑問です。
友人がグッズを買っていたのでホールでオニギリ食べながら待機。恐らくトシンさんが一番バッターなので、遅れても別によくね?今思うと失礼な考えで待ってました。
なんとか19時までに場内に入りました。
かなり後方に陣取ります。前で見たいけど、すでに自宅警備でお疲れ様気味なので大人しくする。
19時キッカリにスタート。
なんといきなり五人で登場し聴いたことない曲を演奏してます。なにこれ!いきなり出し惜しみせず全開じゃないですか、この曲カッケー雰囲気ですよ!遅れなくて良かったわ!
ステージの左からヌーノ、ザック、ヴァイ、インギー、トシン。何とかレンジャー的な様相に嫌が応にもテンションが上がります。この時点でこのライブに来て成功を確信しました。
トシン以外捌ける。
やはりトシンがトップバッターね。
【個々の感想】
①トシン アベシ
アンビエントチックギターからいきなりヘヴィになったり、ドリームシアター的なプログレッシブ要素もあり、音も曲もかなり個性的でした。
エッジが無いのに重い低音はどうやって弾いているの!?遠い上に前に居る人がカメラで動画撮ってるからよく見えない。
少し脱線しますが、私はライブ中写真はほとんど撮らず、動画に関しては録ったことありません。理由は誰かが録ってヨツベ辺りにあげるから自分が録らなくてもいいや思考に到ったからです。写真もBurrnに綺麗なのが載るだろうし、無理にちっこいの撮らなくてもねぇ。目玉と記憶に焼き付けるのだ!
ベースのチョッパーみたいに弾いてるのか…?独特だわ。動画見るとパケット通信使いすぎて制限かかるからマン喫にでも行ったら見てみよ。
トシンがヌーノをコール。最後の曲を一緒に演奏しました。最後の曲を二人で演奏するのか。こりゃ面白い試みです。
②ヌーノ ベッテンコート
知ってましたが、ヌーノは歌います。完全にインスト祭りではないことがわかり少し安心。それだけじゃなくちゃんと観客を意識したステージングをしていて、楽しんでもらいたいのがビシバシ伝わってきます。
途中でExtremeのMore than wordsをやりかけて止める。焦らすわ…。陽気な人だ。Extremeのサウンドそのまんまな感じの人ですね。
ただ一番私に響いたのはアコギと打ち込み(?)だけで演奏したインスト。改めてこの人がメチャウマだと再確認しました。
ザックを呼び二人で演奏。ヌーノの陽気さを掻き消すかのような哀愁を爆発させます(笑)さっきとカラー違いすぎ。
③ザック ワイルド
もう見た目からして本当にワイルド。
BLACK Sabbathの曲を演奏!オジーを彷彿とさせる歌い方でした。よく似せるよう練習したのかもしれません。不覚にも曲名忘れてしまった…。勉強し直しです。
しッかしギターソロが長い!
ひたすらピロピロ。緩急もあまり付けずにとにかくピロピロ。曲全体よりも長くピロピロ。やり過ぎなくらいにピロピロ…。
この一定のスピードピッキングが妙は眠気を誘う。まさに弾き倒し。私は頭の中でどこかに吹っ飛んでしまいそうな意識をしっかり掴むことに奮闘していました。昔インギーのギターソロタイムで寝たことがありますが、あっちは緩急や変化がある分まだマシに思えてきた。
スゲーぜザック!インギーのギターソロが良く思えそうになるその一心不乱な姿!
彼はエンターテイナーではなく無骨な職人ギタリストなのです。俺は弾くことしか出来ないんだ!と魂の叫びが聞こえてきそうです。
ここまで全力でぶつかってこられたら、こっちも応えるしかありません!
いくらでもこい!
俺は眠らないぞ!
やっとヴァイを呼びます。
えっ?インギーがトリなの?
二人で演奏は無しか。
④スティーブ ヴァイ
もう表情や挙動一つ一つ取っても常に変化します。奇想天外な振る舞いはやはり抜けています。ベクトルは全く違いますが、ショウとしてはヌーノと同じレベルで楽しめるものです。
リズム隊無くしちゃって一人でショウてきちゃいそうな佇まいには舌を巻きます。ザックとは良くも悪くも正反対かな(苦笑)
2000年前後のモダンヘヴィネスバンド並みのゴリゴリの曲…てかフレーズもあったり、効果音を弾いてみたり、掛け声をギターで表現してみたり。相変わらず発想が奇抜です。そういえば昔豚の鳴き声をギターで表現した曲もありました。まさに変人(誉めてます)もう曲なのかパフォーマンスなのかよくわかりません。Libertyやってくれたら嬉しいなんて甘いこと考えていてすみません。
超絶ギタリストというより、高次元の技量を持っているアーティストと言う方がピッタリの表現できているかもしれません。
短時間でインギーに交代。残念。
⑤イングヴェイ マルムスティーン
Spellboundからスタート。激速。Relentlessから屈指の捨て曲Into Valhalla。そっから何か色々やったけど、どれもこれも本来のBPMより速め。やっぱりインストばっかりか…。そこで新作World on fireからの歌モノSoldierを歌い出しておっ!と身構えたらバンドは入らずまた違う曲に変わった。
基本的に前の来日公演と同じ構成です。ただ前より手抜きになってる感じ。フレーズを弾いた雰囲気だけはちゃんと出す。FAR BEYOND THE SUNとかキメフレーズ以外のパートが全部手抜きに聴こえますよ~。うがー!
途中でクラシックギターを弾き始めます。ここでようやく心が揺れる。。エレキだとディストーションやエフェクターで誤魔化せますが、クラシックギターは技術が浮き彫りになりますな。インギー、やっぱ上手いねと一人言いっちゃったよ。
この辺りからもうドラムもベースも居ない。次のツアーではもうPAとあんただけでやってみればいいんじゃない?
Black starでヴァイと競演。
これが大きな目玉で、楽しみのひとつでした。ほとんど完璧にハモるヴァイが見事過ぎる!
【JAM】
もうクッタクタです。
そこからジャムが開始。
四人でピロピロ。
この人達全員合わせてこのステージだけでどれくらいピッキング・タッピングしてるんだろ。一万じゃ収まらない気がします。本当に元気なおじさん達です。インギーはヴァイがコールして出てきた。
Highway Starです。インギーがリードボーカル。こんな長いHighway Star聴いたことねーよ!半笑いしながら鑑賞。もうどのピロピロが誰のピロピロかわかりません。入り乱れカオス!
2時間位で終るかと思ってたけど、3時間超えてました。超ボリューム。疲れた…。
個々のパフォーマンスを言葉に表すとこうか。
Tosin Abasi
真面目系職人ステージ
Nuno
気さくなロックンロールステージ
Zack Wild
哀愁ある不器用なギタリストのステージ
Steve Vai
エンターテイメント性ある異質なステージ
Yngwie Malmsteen
自己陶酔型ナルシスティックステージ
この全員スタイルが違う個性派です。ヌーノとヴァイがちゃんとお客のこと考えて演奏してるのが伝わります。逆にザックとインギはもうやりたい放題。
私は大満足。おなかいっぱい。ピロピロ五人衆のスーパーパフォーマンスでした。足が痛い。