最近、緊急避妊法に関しての質問を受けることが度々ありますので、簡単にご説明いたしましょう。
 その前にまず、これはあくまで「着床を妨げる方法」であって、着床をしてしまったものを「おろす」方法ではないということを理解しておいて下さい。つまり、尿検査で妊娠が判明してしまった、あるいは病院で妊娠していると診断されてしまったあとに「薬を使って緊急におろす」ための方法ではない、ということを、理解しておいて下さい。

 さて、では緊急避妊法について説明いたしましょう。

 EC(Emergency Contraception) 、ECP(EC Pill)、モーニングアフターピルなどとも呼ばれますが、現在最も効果があるとして使用されている方法は、カナダのYuzpe, MD が考案した方法(Yuzpe法)です。YuzpeはEE(エチニルエストラジオール)0.05mgとLNG(レボノルゲストレル)0.25mgを含む経口避妊薬 を性交後72時間以内に2錠、さらにその12時間後に2錠を服用することにより90%以上の避妊効果が得られる、と報告しています。薬剤としてはPC4(EE0.05mg+LNG0.5mg)、Ovran(EE0.05mg+LNG0.25mg)、Preven(EE0.05mg+LNG0.25mg)などがありますが、いずれも日本では認可されていません。プリベンはインターネットでも入手可能ですが服用はあくまで自己責任となります。
 日本国内で経口避妊薬として使用されている薬を代用することは可能で、中用量ピル(ドオルトン、プラノバール、ソフィアAなど)なら72時間以内に2錠&その12時間後に2錠を、低用量ピルなら第2世代の3相性のもの(リビアン、トリキュラー、アンジュなど)で第3相のものを4錠&その12時間後に4錠を、それぞれ服用することで代用することができます。いずれもきちんと医師の処方の元に服用する必要があります。

 有用性については、 避妊率98%という報告から70%という報告までばらつきがあるものの、「最も妊娠しやすい時期に避妊をせずに性交した場合」の信頼できるデータは、Brinston大学のTrussell教授が報告している75%という数字かと思います。

 緊急避妊 におけるピルの作用機序は明らかではありませんが、主に着床を阻害することによるものであると考えられています。通常、受精は排卵直後に卵管内で起こり、その約1週間後に子宮内へ到達して子宮内膜に着床するため、受精から着床までの間にピルを服用することによって子宮内膜が受精卵を迎え入れることができない状態を作り出すものだと考えると良いでしょう。ですから、最初にお話ししたように、すでに着床して妊娠反応が出てしまっている状態から中絶することを目的としたものではないのです。
 なお、排卵期前に服用した場合には、その周期の排卵を止めたり遅らせたりする可能性がある、との報告があるため、Yuzpe法を実行したあとも次の生理が来るまではまだ妊娠する可能性が残っていること、服用後には不正出血を起こしたりすることがあることは念頭に入れておくべきでしょう。
 また、服用後の生理が来る時期については、おおむね早めに来るものと思って良く、英国John Guillebaud博士の報告では、予定日に生理が来たのが22%、1週間以内もしくは1週間以上早く来たのが62%、2~6日遅れたのが16%だったということです。

 副作用としては、最も多いのが悪心.嘔吐です。この他、頻度としてはかなり少ないものとなりますが、乳房痛、めまい、頭痛、不正出血などが見られることがあるようです。悪心.嘔吐はかなり強く出る人もあるようですが、通常はそれによって効果が減ずることはなく、また24時間ほどで消失するのがほとんどであるようです。

 性交後緊急避妊法は、その有用性は確かに認められており安全性についても現在のところでは問題ないと考えられています。しかし、服用する薬はピルであり、服用量も通常の数倍の量を短期間に服用することになるわけですから、ピルに対する正しい知識を持った上で、あくまで一時的な避妊だけを目的として服用することが望ましいものです。また、日本ではまだ認可された方法ではなく、したがって医師によってはこの方法を嫌ったり知らなかったりすることもあるため処方してくれない場合もあり、このことも考慮に入れておかなければなりません。
 本来はこういう方法が必要ないようにきちんと避妊を考えておくべきであることを、この方法を知った上でもう一度考え直してみて欲しいと思います。

更年期障害の症状が出始める時期は、一般的に女性の閉経前後の10年程度の期間といわれています。閉経の平均的な年齢が50歳前後と言われているため、40代半ばから50代半ばの方が最も多いといわれますが、始める時期は体質や体調などによって変わってくるようです。

早い方は30代から始まってしまう方も見えるようです。離婚や仕事のストレスなどの環境的な要因によっても、時期が早まってしまう事もあるようです。更年期障害 の兆候として、最も多いのが月経異常です。月経周期が早まったり、遅れがちになったり、間隔がばらばらになったり、月経の持続日数も2~3日のときもあれば、2週間も続くケースもあったりと、月経量は減る人もいれば、増える人もいるようです。

40代半ば担って、月経異常が続いたら、その他の更年期障害の症状が無いか気をつけてみましょう。ただ、子宮ガンによる不正出血や子宮筋腫・甲状腺や下垂体の病気による月経の異常の場合もありますので、区別がつかないようなら、医師の受診を受ける事をお勧めします。

20代~30代で月経が止まり、更年期障害 の症状が観られる場合は、通常より早い時期に閉経してしまう早発閉経によって、一般的な年齢より早く更年期障害の症状があわられる「若年性更年期障害」と診断されます。

女性特有の病気のように思われがちですが、男性にも更年期障害の症状が現れることがあります。その時期は40代~60代、ストレスを溜め込んでしまう方に多く発症してしまうようです。現在の状況では男性の更年期障害はあまり認知されていないため、周りの方の理解を得るのに苦労しそうです。

最近は20~30代の若い女性にも生理不順になったり、生理が止まってしまったりと更年期障害と似たような症状を訴える人が増えています。そんな症状に心当たりのある人は「もう更年期障害 になっちゃったの?!」と不安に思っているかもしれませんね。このような症状は若年性更年期障害とよばれています。

1年以上生理のない状態が続くと、医学的には閉経と見なされます。さらに43歳以下の年齢で閉経することを「早発閉経」といい、半年以上ない場合の状態を「続発性無月経」といいます。なかには本当に20~30代の若い年齢で閉経してしまう人もいますが、その割合はごく小さなものです。いずれにせよ、生理不順や無月経の原因はストレス、食生活の乱れ、ダイエットのしすぎなどが考えられます。

無月経はあまり長いあいだほうっておくと、治らなくなる場合があります。そうならないためにも早めに受診してくださいね。血液検査をすると早発閉経なのか、それともホルモンバランスの乱れなどによるものなのかがわかります。症状に見合った治療を受けましょう。もちろん病院での治療だけではなく、生活習慣も見直す必要があります。規則正しい健康的な生活は体調をもとに戻してくれますよ!