主人の左手首に大きなリスカの痕があります。



コレクションで集めた刃渡り、長めのナイフ。

彼は皮一枚で繋がる…程に手首を切りました。

返り血が目に入り、一気に寒気に襲われたそうです。

今までの生きてきた映像が頭の中ですごい速さで流れたと…。





彼の苦しみが

勢いよく流れていった血の様に溢れ出ました。

彼の心の傷は

左手首の傷と同じ消えません。



あまりにも傷の深さで、

特に親指、人差し指、ほとんど中指の3本は動きません。


彼は、命がある以上…不便になった左手を動くようにと普段から鍛えました。

わざと動かしたり、マッサージしたり。



私は

独身の時にその話を聞き、傷跡を見せてもらった時…号泣しました。


特別な事は出来ないかもしれないけど…
私がこのついた手首の傷や貴方の心の傷を守りたい。



心が痛くて痛くてたまらなかった…。