だいぶ前に。

主人が、犬の散歩で危うく意識を失いかけて死にそうになって…まだ日が浅かった日。

夕方の犬の散歩から帰宅したら…

いつもある主人の姿がない。

玄関からすぐ見える、換気扇下でタバコを吸う主人の姿が無い。




やけに静まりかえる部屋。





違和感がある。




主人と私と犬一匹の家族。


もしお風呂に入ってるなら、携帯のYouTubeの声が聞こえてくるはず。



それすら聞こえない。



はやる気持ちを押さえて、家の中に入った。

緊張が高まる。





脱衣所に主人の服があった。

でも、浴室から音が一切無い…。

ゆっくり…

浴室の扉を静かに開けた…




なんかさ
ホラー映画みたいに開けちゃった(笑)チューチューチュー




…。


てか、主人また意識無いし…


湯船に浸かったまま目を閉じて脱力感満開。
(むしろ、少し浮いてる…)



まさか…死んでる?

また、心臓がドクンドクンしてきた…。




すぐさま主人を湯船から出したかった。

酒飲みながらのノボセが怖かったから。





でも、男性1人持ち上げれるわけがない。


冷静にならな…と

すぐさま、湯船のセンを抜いた。





「寒い!寒い!お前何すんねん!」





あ、主人生き…起きた。

仕事で疲れてまた寝ていたらしい。

栓を抜いた事を怒りながら、また湯を足していた。

…でたでた。

この酔っ払い目がパンチ!パンチ!パンチ!




ついでに
アルコール摂取した体内の栓も抜いたろかイラッイラッイラッ


本気でそう思ったから喉まで出かかった。


でも喧嘩にはしたくないから。



静かにお風呂の扉を閉めた。





いつ、何時も私をハラハラさせる主人。

今日も元気に生きてます。









つい最近、身内の不幸があった。


そして、その二週間も経たないうちに

主人が…目の前で息を引き取ったかの様な疑似体験をしてしまった。


・夕方〜夜にかけて、「外の気温がかなり低い」中を、私と一緒に散歩に出かけた。
・仕事でかなりの疲労(※長距離の運転)。
・お酒をかなり飲んでいた。
・前日からの睡眠不足。


主人はこれらの悪条件を見事パーフェクトにこなしていた。

だから家に居たら良かったのに…

私が犬の散歩行くとき、「俺も行きたい!」と言ってついてきた。






30分ほど歩いたところで、

私が犬🐕のトイレ処理をしている間に
(※主人は酔ってる為、リードは私がしっかり持ってる。)

主人は原っぱで大の字になって寝てた。

今日の仕事は…なかなかメンタルやられる地域に行ったせいか、

酔いがかなり回り、疲労感も半端無い。

私は急いで犬のトイレ処理を素早く済ませて、主人を起こした。







…。







ん?ニコ







あれ?ニコニコニコ













顔に…

血の気が全く無い…












「起きて!(主人の名前)!(主人の名前)!
ちょっと!起きて!!!」










唇が真っ白になってた。

顔も(気温が低いせいもあり)かなり冷たくなっている。

数日前に、病死した身内の(人が亡くなる)姿にあまりにも似ていた。






トドメをさされたかの様に

鼻からの呼吸が無い…












きゅ…救急車呼ばな!っ

こんな時ようにと(主人の身に何かあった時)、携と調べてたから大丈夫やっ!

と自分をとにかく落ちつかせた。


犬も連れてるから、まず誰かヘルプで来て欲しい…。
親に連絡せな!

…いやいや…

親(※実家とは歩いて15分の距離)呼んでも、車が無いから時間かかるし説明してる時間あるなら救急車呼ぶ方が先決やな!


救急車来ても、犬がおるからどないもできひん…








叩き起こす(生き返らす)しかないな…







私の脳内の、冷静な判断が即座に下され。


ほっぺたを思い切り叩きまくりながら、

思い切り揺さぶる事を連続繰り返すと…

主人は生きかえった目を覚ました。










目の前で大切な人が死ぬかもしれない…という体験をした。


主人より、私の方がドキドキして死ぬかと思った。








意識を取り戻した主人。

犬🐕の散歩中やったので、寒さもあり引き返す事にした。




本人いわく、意識を失っていたらしい。





何事も無かったかの様に歩く主人。

何事も無かったかの様に、

主人の体調や気分を確認し、大丈夫と分かるといつもの様に振る舞う私。






帰宅して、

昨日の鍋をした残り汁で雑炊作って食べた。

主人の得意な優しい味の雑炊。






泣くのをこらえた。









あったかい…

主人の作ってくれた雑炊…




生きてる証拠…







「俺、死にたいねん…」

と、言われる事があれだけ辛かったのに。

そんな…

たかが、「言葉だけな事」として、

そんなセリフなんざ鼻くそに思えた日だった。







目の前で

呼吸が薄れていき、

唇が白くなり、顔に血の気がなくなる姿の方がよっぽどリアルで怖かった…。












また、ひとつ強くなれた。










ガンパレ       ワタシ。