施設に入所する事も出来ず、途方に暮れておられる老夫婦が増えつつある日本
日本は他国への支援も大切ではありますが、
私はもう少し、国がご年配の方のご家庭への支援やご訪問を増やし、励ましてあげなければいけないのではないかと今回もつくづく思いました
医学気功院には、何組かのご年配のご夫婦が毎月揃って施術を受けにお越し下さっています
本日は、そのひと組のご夫婦についてお話致しますね
そのご夫婦は、約五年前から医学気功を受けにお越し下さってました
初めてご来院されました時は、ご主人様の手足は氷の様に冷たく、体温は35℃前後という事でした
私はこんなに低い体温の方の手を触った事が無く、本当に驚きました
そして、ご主人様はいつも寒い寒いと話されておられました
ご主人様の性格は、怒りっぽく威圧的と当時奥様は話されていました
歴史の本がお好きで、私は毎月歴史の本をご用意し、お待ち時間に読んで頂いていました
ご主人様は、始めは酷い難聴と頭皮は毛が抜けてツルツル状態でしたが、医学気功をお受けになり半年ほどした頃、体温は36℃に上がり、毛根が復活し耳も聴こえるようになられ、私達は大喜びしていました
あれから五年
ご主人様は86才となられた半年ほど前
奥様が、先生夫がおかしいの
ボーッとしていて本を読まない
と話されました
確かにご主人様はその日私が用意しました本を手に取られる事はありませんでした
更に食欲はあり、トイレも自分で行けますが外へ出ると道が分からなくなってるし、家の中で落ち着かないの
自宅にいるのに、家に帰ると言い出すの
先生どうしよう…
これからどうしようと、奥様は本当に悲しんで話されました
施術の途中でご主人様はトイレに行きたいと話されましたので、ビルの一階の男子トイレにお連れ致しました
私は中まで入れませんので、トイレの外でお待ちしていました
でも、十分経ってもお出にならないので男子トイレの中へ行きましたら
ご主人様は掃除道具入れのドアの前でずっと立って待っておられましたので、便器へご案内致しました
もう、ご自分がどこに居て何をするかお分かりになりません
あんなに言葉強く、何でも話され
勢いをお持ちだったご主人様がたった一年程ですっかり別人になられました
このご夫婦には実子はおられません
ご不安そうな奥様に、何かあったら直ぐに私が行きます
だから心配しないでね
そう励まし、食のアドバイスをし
お帰り頂きました
自分の力では何も出来ず
私は自分に対して悲しくなりました
認知症…
出来れば進行を止め、回復の道がわかれば、こんなに有難い事はないと思います
認知症の初期症状は、分かりやすいです
ですのでもしかしてと思われましたら、ご家族で相談され、温かく見守ってあげて下さい
当時のご主人様は、気難しい雰囲気を醸し出される