これは実話です
もう何十年も前になります
二十代の一人の女の子が いつもお顔に出来るニキビで悩んでおられました
他の人は綺麗なのに なぜ自分だけこんなに醜いのか
いつも鏡を見ては悩んでいました
ある日その女の子は 彼氏が運転する車で事故に遭い 両目が見えなくなりました
…
女の子はやがて傷も癒え 体も回復し リハビリ施設へ通う事となりました
女の子には ご年配の女性の指導員が付きます
テーブルの上にある物を取ろうとしましたが 目は見えません
その物を落としてしまい 急いで拾おうと屈んだ時、指導員は大変きつい口調で女の子にこう言いました
直ぐに屈んではダメでしょう
目が見えていた時と同じ行動をしてはいけません もし何か他の物があり 屈んだ時に あなたの顔に当たるかも知れないのよ
顔を怪我するかも知れないのよ 必ず手で確認し 大丈夫なら屈んでよろしい
…
女の子は
悩みがニキビだっただなんて… あの日に戻りたい ニキビなんて悩みじゃなかったそう思い 泣いてしまいました
…
私は以前 営業職の幹部研修で 大変厳しい研修を受けた事が有りました
そこでは 鏡に自分の姿を映し 直ぐに泣けというものや食事前に目隠しをされ 右手を右太股の下に挟み 左手でご飯を確か15分くらいで食べる
というものでした
食事前、担当の教官がこう話されました
いいか お前達
お前達は恵まれている
何故なら目が見えるからだ
それを当たり前に思ってはいけない
世の中には 目が見えない方もたくさんおられる
今日は 今の自分がどれだけ恵まれているか 両腕がある事が どれだけありがたいか 体験してくれ
はい スタート
その声を合図に 食事が開始されましたが 目が見えず 左手での食事は本当に難しく いかに今の自分が恵まれているかが身に染みて分かった体験をさせて頂きました
本当の悩みとは何か
深く考えた体験でした
