私が小さいと時は鍵っ子でした 幼稚園でいじめられ泣いて帰っても 家にはだれもいません 広い家に一人でいるのが怖くて 二階の押し入れの中に潜り込んでじっとしていました
すると ピシッと天井で木が割れる音がしてトントントンと誰かが階段を昇ってくる足音がします
誰かが帰って来てくれたと思い 押し入れの戸をそっと開けて覗くと だれもいない
でも またじっと丸まっていると トントントンと階段を昇る足音
お化けだ と直感しましたが 不思議と怖くなく 安心感が漂いました
いつも 不思議な足音は私が一人の時 聞こえました
私の祖母は 私が生まれてから３ヶ月で病気で亡くなりました
病気だった為 私を抱くこともなく 見ることもなく 写真だけでしか顔を知らなかったそうです
やっと女の子が生まれたと聞き祖母は 病院で大変喜んでくれていたそうです
足音はおばあちゃんだったのかなぁと
最近思うようになりました
足音のお陰で 押し入れの中にいても寂しくありませんでした
一目でも会いたい。その想いはずっとあります
おばあちゃんは私に小さな着物を縫ってくれていました
まだ見ぬ孫
でも女の子とわからなかった時代に
かわいい桃色の着物を縫っていてくれてました
ひと針ひと針 綺麗に縫ってあります
私にいつか孫が出来たら着せてあげようと思います
(^‐^)