今までひなたは夫の母から、「女の子」と言われたり「女の子として」扱われることで強いストレスを感じてきていました。
でも、ひなたは気を遣ってそのことを夫に伝えられずにいました。ひなたにとっては嫌いな祖母でも、ひなたの父親にとってはその祖母は母親であると思っていたからです。
私がそれなりには義母にひなたのことを言ったことがあったのですが、基本的に義母は人の話を聞かないし聞いても忘れます。義父義母ともに、よくいる田舎のがんこ爺婆と言えます。それは、夫にたいしてはさらに顕著で、夫が論理的に話してもとりあえず頭ごなしに否定したり怒鳴り散らすので、夫も実家の両親を苦手としています。
それで、ひなたの性別のことについても、「今言っても分からないと思う」と言っていました。
しかし、今回はとうとう、ひなたがお盆が近づくことをとても嫌がってストレスになっていると思ったので、夫に、
「ひなたは気を遣って言えないだけで、かなり限界だと思う。この間も義実家からの帰宅後、ご飯ほとんど食べなかったし、義実家の話でチックが出ている。それにひなたが義実家を毛嫌いし続けても困るのでは?」
と夫に話し、ひなたにも、
「パパからじいちゃんばあちゃんに伝えてもらうように頼んでおいで、大体の説明はしているから大丈夫」と言い、話をさせました。夫は、ひなたの頼みに「分かった」と言いました。
そして先日、夫は別件で実家に行くときに、義母にひなたの性別のことを話し、帰ってきてそのことを私達に報告しました。
その内容は、
ひなたが学校で、女の子と言われると泣いたりキレたりするので、「学校が」スクールカウンセラーとひなたを話させ、その結果、「学校が」病院に行くようにすすめた。それで大学病院に行ったら、「生まれつきのものなので否定せずに見守っていて下さい」と「言われた」、と伝えたら何も言われなかったとのことでした。
「学校が」と書いたところは、実際は私や夫が気付いたり行動したことですが、義母にとっては、夫や私の言うことは私達がアラフィフだろうが何だろうが「ただのガキのたわごと」でしかないので、全く信用されません。しかし、世間体や人様、特に権威ある人の言ったことは信用する傾向です。それでこういう伝え方をするしかありませんでした。
夫は今後も機会をみておいおい伝えていくと言っています。
そんなわけでひとまず、ひなたの目の前の苦痛は和らぎました。