私や私の父は、ものすごく遅伸びタイプでした。

私は高校で、私の父は高校を卒業してから身長が伸びたという。


私の場合は、中学まで月のものがなかったということで、友達に、

「あんた本当は男なんじゃない?見た目で分からなくても身体の中は男とか、そういう人いるんだよ。あんたは男にも興味ないみたいだし。」

「ああ、そういう人いるね。」

「そうじゃなくて、本当に心配しているんだから、病院に行ったら?」


私の方は、性別とかどっちでもいいしと全く気にしてなかったことと、世間の一般的な恋愛に興味がなかったのでした。


さらに、父親のことがあったから成長が遅いとも知っていたのでした。それでも、当時のまだ背が低い頃にはすごく悩みました。今はまさに平均身長なものの、中学入学時は139.9cmしかなかったからです。


しかし、私の父はさらにそれに輪をかけた遅伸びで、中学入学時に129.9cm、高校入学時に142cm、高校卒業時に157cm、卒業後に13cm伸びて170cmになるという極度の遅伸びタイプでした。すごく小さい身長が、ものすごく遅い思春期のために18歳以降も伸び続けて普通の身長になるというものでした。


父に、それはさすがに悩んだよね?と聞いたことがあるのですが、

「頭が良かったから」とか、「女の子にも可愛いって言われていたし」と答えていました。自己肯定感が高かったようです。ただ、

「1つよく覚えていることが」

と話してくれたエピソードがあります。


父が高校の時のこと。

社会の時間に手混ぜしていたらしく、先生が、

「おまえはなんか!小学生みたいにして!」と言ったので、

「おまえは中学生みたいじゃないか!」と小柄な社会の先生に父が言い返したところ、思い切り顔を拳で殴られたそうです。

その瞬間、

「人権無視!先生が先に言って先に手を出しました!」と皆が口々に声をあげてくれたそうでした。

団塊世代。体罰も普通にあった頃、その頃から人権という言葉は意識されてきていたんだと思いました。


さて、そんな風に遅伸びタイプだった私と父ですが、ひなたの方は夫に似ていて、現時点で背は高い方です。後は思春期がいつ来るかですが、遅いといいなと思っています。都合よく、思春期の遅さだけが私に似るなんてことはないかもしれませんが。


今後の通院で性別不合が認められて、思春期早発症に使われるリュープリンで二次性徴を抑制したところで、そこまで高くなるわけではないようなので、性別で悩んでさらに身長で悩んで欲しくないし、二次性徴が来るのも不安です。


去年の一時期、なぜか早発乳房のようになった時に、「膨らんできたら血だらけになっても切り取る!」と言ったり、やたら気にして荒れたので、もう本当に。


大体、早発乳房というともっと幼少の頃になるか、もしくは8歳でなったら戻らずに思春期に突入するのが通常。他の例では、身体が男子の人だと思春期になることがあるそうで。ひなたの場合どれも当てはまらず。体型にも変化なくずっと痩せ型。本当に不思議です。


願えば思春期が来ないなんて都合のいい、ありえないことをつい考えてしまいます。