いざ宮崎!(後編)
前回、ついに宮崎の地へと降り立ったゆずまめ。
その日はお母しゃんの実家にお泊り。
旅の疲れからか、到着してすぐに眠ってしまったゆずまめでしたが……。
* * *
ピィ、ピィ
\ 朝ですよー /
※↑はジョウビタキのオス。
渡り鳥なので本当は夏にはいません。
ふわあああ……
よく眠ったワンねえ。
あれ?
お父しゃんとお母しゃんがいないワン。
そうか、新しいおうちの鍵を貰いに行ってるワンね。
大丈夫大丈夫。
僕はいい子だから、ちゃんとお留守番できるワン。
ゴン、ゴン!(物音)
ジョバババババ(水音)
\ な、なんだワン!? /
後ろからやべー気配を感じるワン!
こ、怖いけど、
ゆっくり振り返ってみるワン……
\ もぉぉ~~ /
わあああっ!
怪物がいるワン!
大きいワン! そして黒いワン!
ツノまで生えてるワン!
は、早く逃げないと、こっちに来るかもしれないワン!
* * *
心配せんでもいいが。
あれは牛やわ。
あっ、ゴマセンパイ!
あ、あれが牛なのかワン?
牛はホッカイドーって所とかにいると思ってたワン。
宮崎のお母しゃんのおうちにもいたのかワン!?
和牛の本籍地、宮崎
牛には大きく分けて二種類あるとよ。
乳牛と肉牛やわ。
乳牛は北海道の独壇場やけど、肉牛の生産は九州が本場やじ。
宮崎は、肉牛の子牛生産数では鹿児島についで全国2位やわ。
(宮崎106,600頭、鹿児島124,600頭、北海道76,100頭
出典:畜産統計調査 確報 令和3年畜産統計肉用牛(令和3年2月1日現在) )
牛さんのお肉は美味しいワンねえ。
僕、1歳のお誕生日に一回だけ、もらったことがあるワン!
すっごく美味しいローストビーフだったワン!
……あれれ。
でも、お肉が美味しい牛さんのふるさとは、
「松坂、神戸、米沢」だってテレビが言ってた気がするワン?
宮崎は入っていなかったような気がするワン。
それには秘密がある。
実は、肉牛が出荷されるまでには、
「繁殖」と「肥育」という二段階のステップがあるとよ。
まず、宮崎や鹿児島の「繁殖農家」が自分のところの母牛に子牛を産ませて、
10か月くらい母牛と一緒に育てる。
たくましく育てられた子牛は、親元を離れて、
松坂や神戸、米沢などに買い取られて、そこで出荷まで育てられるっちゃが。
お母しゃんの実家は、
この「繁殖農家」なんじゃが。
ちなみに、宮崎で「肥育」までされた牛もおるよ。
それが生まれも育ちも宮崎、その名も「宮崎牛」やわ。
いわば、選び抜かれて親元に残った本家筋の牛やっちゃかい。
味も絶品よ。
(ワシは食べたことないっちゃけど)
つまり、おいしい牛さん達のふるさとは、
宮崎かもしれないということなんだワンねえ。
僕も宮崎の牛さんを食べたいワン!
2歳のお誕生日にはおねだりしてみるワン!
……ん?
人の足音がするワン。
お父しゃんお母しゃん帰ってきたみたいだワン!
いよいよ新しいおうちに行くワンねえ!
楽しみだワン!
* * *
宮崎で宮崎牛を食べる。
当面の生きる目的を見つけたゆずまめ。
ゴキゲンで車に乗るのでした。









