8月の小児心臓外来〔9歳8ヶ月〕 | 日々是成長☆フォンタン娘と甘ったれ兄さん☆

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重症先天性心疾患(純型肺動脈閉鎖症)でフォンタン術後11年目、運動制限ありまくりな小学生の娘と、マザコン気味で甘ったれな高校生の息子。そんな兄妹の日々の記録☆

<2021/08/02 mon ☀☔>


今日は3ヶ月に一度の小児心臓外来。


朝は父ちゃんの出勤時間に合わせて出動。


これだと早めに着いてしまうので、ラウンジでコンビニスイーツタイム。


今日はエコーの日なんだけど、エコーは主治医がやるから早く行ったところで早くやってもらえるわけじゃないのでね。


11時診察予約なので、10時になってから始動。


🍀本日のメニュー🍀
・計測
・心エコー
・診察


待合室もそこそこ混んでて、夏休みだから小児の患者も多く見掛けたので、長丁場を覚悟。


年1回でいいならそりゃ夏休みを選ぶよな。


いいなぁ、年1。


年4回が大変というわけではなく、単に年1回でいい心臓が羨ましい。


計測に呼ばれるまで20分。


今日の計測担当は、娘ちゃんが生まれた当時は産院に勤めていて、母ちゃんの担当で緊急帝王切開の手術にも入ってくれて、そのまま娘ちゃんの緊急搬送に付き添ってくれた看護師さん。


その後転職されて、医療センターの小児心臓の外来にいるのだ。


「お姉さんの顔になりましたね」と言われて照れる娘ちゃん。


SpO2:94%
心拍:118前後
体重:23.6kg
身長:124.3cm


体重がここ一年まったく増えていないのだが。


増えてないどころか減っている。


夏だから?


近況報告として、今は夏休みだけど休みになる前は学校から帰ってくると顔面蒼白で、自宅アパートの階段もヒィヒィ言いながら上っていて、毎日二時間の昼寝をしないとそのあと何もできない、という話をした。


学校そのものは楽しいけど疲れる、体育はほとんど見学してる、も追加で。


「楽しいから無意識に頑張っちゃうんだろうね」と看護師さん。


次はエコーだけど、今日は小児も混んでてかなり押してるから、だいぶお待たせするかもと説明を受ける。


ここからエコーまで1時間。


こんなに待つの久々だわ。


エコー嫌いな娘ちゃんには地獄の待ち時間。


ゲームして、母ちゃんに八つ当たりして、気晴らしに歩き回って、ゲームして、母ちゃんに八つ当たりして待つ。


やっと呼ばれてエコー。


「あ~もうやだ。あ~もうエコーやだ」と愚痴りながらエコー室に入る娘ちゃんに、「そんなにエコーいやなの?」と主治医も苦笑い。


今日は押されて痛いよりくすぐったい方が強かったようで、必死に笑いを堪えていた。


愚痴った成果かいつもより短めに終わった気がする。


お次はそれほど待たずに主治医の診察。


エコーの結果は良くも悪くも変化なし。


問題なしは変わらず問題なく、問題ありは変わらず問題あり。


問題ありが変化なく問題ありならば、娘ちゃんの中では問題なし。


計測の看護師さんが入力してくれてた「学校後は顔面蒼白」とか「アパートの階段上れず」とか「毎日二時間昼寝」などを見ながら少し話を。


「フォンタンの子が疲れやすいのはまあしょうがないことだから、無理せず休み休みでね」と主治医。


「運動をすると静脈圧が上がるから、フォンタンの長期的予後に影響が出るんじゃないかということがわかってきて、今はフォンタンの子に疲れるほどの運動は推奨しなくなってきてるんだよね」と。


えっ、フォンタンに適度な運動は良いことなのでは?


以下は主治医の話を私なりに解釈した要約。


運動をまったくするなということじゃなく、健康を保つための適度な運動はもちろん大切。


だけど疲れるほどの運動は静脈圧が上がってフォンタン循環では心臓そのものというより他の臓器への負荷が蓄積しやすくなるから、フォンタン術後を問題なくできるだけ長く保ち続けるためには、疲れるほどの運動はしない方がよいと言われ始めてる。


カテーテル検査時の数値はあくまで鎮静下での数値なので、日常生活や運動時などでは常にもっと高い静脈圧で過ごしてることになる。


フォンタン循環では静脈圧が高いことによる影響が蓄積して遠隔期に様々な合併症が起こるわけで、疲れるほどの運動をすることでさらに静脈圧を上げてしまい、フォンタン術後症候群の発症を早めてしまうのではないかということ。


フォンタン術後患者の年齢が上がっていくことで、長期的なデータが取れるようになって、徐々にフォンタン術後の傾向も変わっていってる。


今はいいかもしれないが、長期的予後への影響は否めない。


だから以前ほどフォンタン患者の運動は推奨されなくなってきてる。


さっきも言ったけどまったくしないのはそれはそれで良くないが、毎日そんなに疲れて帰ってくるようなら体育などは無理に参加しなくても良い。


何よりも疲れないことが今の状態をできるだけ長く保つためには重要で、娘ちゃんにとっては学校に行くことそのものが適度な運動の範囲になるから。


…だそうな。


なんか、C区分でよかったと思ったよ。


フォンタン術後症候群はフォンタン循環の特性として静脈圧が高いことによって引き起こされるわけで、運動をすることで静脈圧が上がるということは、結果としてそれを促進するということ。


個人差があることだけど、フォンタン術後症候群の発症を可能な限り遅らせるためにも、疲れるほどの運動はしない方がよい。


素人なりにそう解釈するとなんか納得。


体育は小4にもなると内容的にも能力的にも制限的にも娘ちゃんにできることはあまりなくて、ほとんど見学していたり先生の手伝いをしたりで参加していないと言うと、「できることはした方がいいけど、無理して頑張ってまで参加しなくてもいい」と。


体力が落ちているのは自主休校を勝手にしていたせいもあって、学校に通えてる間は制限内での体育はきちんと参加させて体力向上をはかるべきなのかなと考えてはいたので、ある意味吹っ切れた。


必要なし❗


今も大事だけど、長期的予後も大事。


学校に通ってるだけで充分頑張ってる。


薬に変化はなく、次の外来も3ヶ月後。


会計まで含めて12時過ぎには終わったから、まあ夏休みならこんなもんでしょ。


娘ちゃん、お疲れさまでした。