グリーンクォーツほど無機物でありながら有機物としての存在感を感じさせる石は他にあまり見当たらないように思います。まず何より感じるのはその生命力です。この石が手元にやって来ると、なにか生後三ヶ月のワンコを家族に迎え入れたような気分になってきます。

 

この石を持てば、現状がいかに人生のどん底で光が見えないように感じたとしても、物事が展開・刷新されていくこと、自分が変わってくことが信じられるように思われるでしょう。それは慢性的な病気や、やめられないネガティブな思考パターンだったとしても新しい現実、変わっていく自分を素直に受け入れ、前進していくことが出来るような勇気が湧いてきます。それはいまのいままで人生を恨んで泣いていたはずが、いつの間にか泣き笑いになっている自分に気づくかのようです。

 

そのもとにあるのは「強い生命力がもたらす楽観」です。

 

いつも元気はつらつで、風邪も引かないし、一日中走り回っていても疲れない――そんな人生の春のような波動を持つこの石は多少の困難さなどはじき飛ばしてしまうかのようです。若く生きようとする生命はいかに強く抑えつけられようと、雑草のように芽吹いてきます。

 

その働きは、マインド的であれ、身体的であれ、感情的であれ、あらゆるレベルにおける古いパターンがもう不要なものであることを判らせるものです。それは脱皮してさらなる成長をする生き物のようにそこから新しいステージでの成長と学びを産みます。

 

グリーンクォーツのワンコは、見ていて飽きるということがなく、クスクス笑いを続けて、いつの間にか時間が経つのも忘れていることもあるでしょう。気が付けば、気分は明るく、喜びに充ち、これまでなににそれほど固執していたのか、何を不安に思っていたのかとばかばかしくなることもあるでしょう。鬱、心の痛み、感情の乱れがどんどん無くなっていくということです。マインドを総動員して考えていた批判と倍返しの策略がどうでもよくなっています。

 

強力な生命力に触れたとき、物の色が鮮明になり、時間の密度が増すことを感じたことがある人は多いと思います。この石を持てば、頭で考えていたこととは比べものにならないほどハートの中心から物事を捉え始めるものと思います。起きる物事には総てマイナスの側面と同じだけのプラスの側面があることも解り始めます。それは起きる物事をより広い視野で、直線的な時間という感覚も超えて、十全に体感するということです。そしてもう一歩進めて、我々の経験というものはそれを経験すること自体に意味があるということにも気づきます。

 

こうした元気のダイナモのようなグリーンクォーツの特質は我々の肉体的な回復ばかりではなく、「精神のホメオスタシス」ともいうべきものをしっかりと整えてくれるというべきでしょう。いま現在、感情のアンバランスがあって病気という現実を維持しているのであれば、その基となっている感情に確実に気づくことを助けてくれるものと思います。「感情へのしがみつき」という極端な状態から何を手放せば良いのかということに気づき、穏やかにニュートラルに戻ることを始めます。やがてはその感情と一緒にあるエネルギーも解放してくれことでしょう。

 

「しがみつき」ということで言えば、人や環境に対するしがみつきも同様です。グリーンクォーツは人生の変化に取り組む際にもとても役立ちます。古いエネルギー――地位、人間関係、人、仕事、集団、場所、感情、信念、思考パターン等――は我々が新しいものを受け入れる余地を奪うものです。手放すということはとても困難な作業です。しかし、執着を続け、新しいものを受け入れることがなければ人生そのものは停滞します。グリーンクォーツは変化していくこと、成長していくことを容易に受け入れるように働きかけます。

 

そういう意味で、グリーンクォーツは自分の世界に失望している人、無気力な人、生きる気力を失っている人、鬱の人などにとてもすぐれた効果を発揮します。また、お身体が弱っている方、免疫系に問題のある方、心臓を中心とした循環器系に問題のある方にもお奨めします。また、生命力を補う必要があったり、発育に問題のあるお子様にも良いかと存じます。

精神的な面においては過去の古い関係性を手放して、成長を希む方、そして喜びとともに生きることを切望している方にもお奨めしたいと思います。

 

 

カーサクリスタルとしてのグリーンクォーツ

グリーンクォーツは私にとってはとても思い出深い石です。ジョアンさん(エンチダージ)が私にくれた最初の石がグリーンクォーツでした。ジョアンさんの息子さんでブックストアの店長のカルロスさんが私に渡してくれました。カレントルームという瞑想室に設置されていた、二十八キロもある巨大なもので、どうやって日本に持って帰るか、スーツケースを傍らに半日思案したのが懐かしく思い返されます。私のオーラカラーがグリーンということもあるかと思いますが、それ以上にこの石が当時の私には必要だったのでしょうし、この石の素晴らしさは後からどんどん解っていったように思います。

 

カーサクリスタルとしてのグリーンクォーツはエンチダージの霊性向上に係る考え方がそのまま物質化したような石のように見えます。まず、これを持つことで弱っている人に生命力としてエネルギーを流し始めるのが判ります。それは「地のエネルギー」であり、その方のグラウンディング力を強めて、自然との一体感と支えられているという安心感をもたらします。失われていたエネルギーのチャージも行われます。

 

そして不思議なことにカーサクリスタルとしてのグリーンクォーツにはその一つ一つに持つ人を癒やしてくれる「ディーヴァ(自然霊)」がいます。カーサクリスタルは「それを持つ人があらかじめ決まっている」ということは、これまでずっと言われ続けていることですが、そういう意味では、その人が地球での最初の頃の転生において自然霊としての転生があり、より親和性の高い人の元にたどり着くのではないかと思います。そして自分の肉体が自然の元素で成り立っているのを強く意識し、守られているという安心感も増していくものと思います。

 

この「ディーヴァ」についてはイタズラ好きのディーヴァもいますが、もともと天使の系列であり、カーサクリスタルとしてのディーヴァは持つ人に最適なサポートをする存在です。その人が忘れかけていたり、見失ってしまっている自然との調和の感覚を思い起こさせることで人はマインドに頼りすぎている生活を見直すことを促されるものと思います。

 

また、ディーヴァは肉体意識に働きかけます。肉体の声をより明敏に理解させられることによって、自分の身体が何を欲しているのか、何を望んでいないのかが判ってきます。ストレスをため込んでいたり、水分やある種の栄養素が足りなかったりすることも判ってきますし、デトックスを必要としていることも判るようになります。そしていま必要な事をやることになります。

 

カーサクリスタルとしてのグリーンクォーツが手元に来たならば、旧知の親友を歓迎してください。そして分析せずにその石の働くままに一緒にいてください。石はその人に必要な事を総てやってくれるものと思います。

 

 

With De-light 森 貴浩