②「グラン・トリノ」 | 『**映画とフラワーエッセンス**』

『**映画とフラワーエッセンス**』

映画のレビューと登場人物に合わせたフラワーエッセンスをセレクト。

【作品情報】
2008年制作 アメリカ映画
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ニック・シェンク
出演 ウォルト・コワルスキー/クリント・イーストウッド
    タオ・ヴァンロー/ビー・バン
    スー・ロー/アーニー・ハー

【ストーリー】

長年連れ添った妻を亡くしたウォルト(クリント・イーストウッド)は、お葬式の席で二人の息子や孫たちの態度に辟易する。
ウォルトが家族から疎まれる理由は、頑固で偏屈な老人になっていたから。
朝鮮戦争の帰還兵である彼 は、戦場で人を殺した重い記憶から逃れられず、愛犬以外には心を開けなくなっていた。

ひ とり暮らしを続ける彼の自宅の隣に住むモン族の息子タオ(ビー・バン)が、彼の大切にしている72年産の名車、グラン・トリノを盗もうとした事がきっかけで、徐々に交流をしていくようになるのだが、タオは不良グループにつきまとわれていた。。
 

画像はMovieWalkerより


※ここからは映画を観てからお読みくださいネタバレ注意!!


【映画で選ぶフラワーエッセンス】

主人公のウォルトは、厳格で気むずかし屋の古い人間。日本のお父さんにも多いタイプですね。
想像するに、仕事一筋のお父さんだったんじゃないかな。
奥さんが亡くなってからは、一人暮らしになり
隣家に暮らすモン族の家族の事を、いつも批判的に見ています。

「オレの芝生に一歩も入るな」と怒鳴りつけたり、
お礼のご馳走やお花に文句を言ったり、
息子の仕事内容を批判したり


物事の否定的な側面ばかりを見てしまいます。

そんなウォルトに必要なエッセンスはビーチ

常に周囲の人の行動や仕草に目がいき、批判的になる人に
他人の欠点や悪い面ばかり目につき、皮肉ったり苛立つ
他人に対して寛容になれず協調性に欠ける


そして、ウォルトを表す重要な要素
3年の朝鮮戦争によって経験した残酷な戦争体験に対するトラウマ

“死ぬまで忘れられない、一生頭に焼き付いているおぞましい記憶だ”

このような過去に受けた忘れる事ができない深い心の傷にはスターオブベツレヘム
アメリカ軍の兵士などが帰還した後も苦しめられる心の病、PTSD(外傷性ストレス障害)などにも使われているようです。


ウォルトの場合、他にも頑固で厳格な性格に、ロックウォーターがあるといいかもしれません。

 

 



次に、お隣に住む、モン族の少年タオは
どことなく覇気がなく、口数が少ない男の子。

何が得意なのかもわからず
このままでは嫌と思いながらも、将来がまだ見えないでいます。


そして、不良グループに盗難を強要されたり、
母や姉にも口答えができない。


そんなタオに必要なエッセンスは、セントーリー
 
クローバーシャイで温和親切でお人好し故にノーと言えない
クローバー家族や周りの人に従って、意思とは反対の事を押し切られてしまう
クローバー自分より強い人にいじめられたり、利用されたりする事がある

 

 
他には、本当にやりたい事を見つけ、進んで行けるように、ワイルドオートをオススメします。

 

 
ここからは。。
 
ひなたの気ままに映画感想コーナー音譜
 

辛口です(笑)

一般的にはかなり高評価な作品ですが、演出面で気になるところが目について、
ちょっと荒削りな印象が・・・

作品全体の伝えたい事はとてもいいだけに、もう少し丁寧に仕上がっているともっと内容に集中できたかな、と

とはいえ、ラストはとても心に残り、考えさせられます。

日本もこれから、アメリカが抱える問題に似たような事が増えていきそうで心配です。
血が繋がっていなくても、導いてくれる大人との出会いがあればまだ救われますが
そういう意味では、この映画のメッセージはとっても意味があるもの。

暴力や怒りは満たされない心の裏返しとよく言われますよね
むしろ、不良グループの子たちにフラワーエッセンスが必要なのかも
食事もジャンクでお砂糖たっぷりの炭酸ばかり飲んでたりして、とか(笑)
色々想像してしまいました