「あなたが、だれかの夢になる。」


宝塚音楽学校の生徒募集ポスター。

彩風咲奈さんが単独で映られていたポスターに書いてあるコピーです。


集合写真のはよく見ますが、彩風さんのときは1人写りのポスターでした。

ポスターを目にした当時、この人は期待の人なんだなと思ったのをよく覚えています。


首席で入団された彩風さん。

当初から役付きは良かったですが、なかなか殻を破れなかった印象があり、控えめでおとなしめだなというイメージでした。


早霧せいなさんが組み替えで雪組に来られて、

「もっと、はみ出して!」と言っていたのが印象的ですが、早霧さん、よくぞ言ってくれた。

その後、さまざまな役を経て、

気がつけば、彩風さんも立派なトップさんになっていました。


ようやく良い感じになってきて、充実してきたなと思ったら、もう退団ですもんね。切ないもんです。


さて、今回はドラマティック・リサイタルということで、これまでの懐かしの作品からの歌やダンスが盛り込まれた内容。

入団されてから、新人時代に抱えていた悩みなども振り返ります。


ミスター・ブルームというスターの一代記を書くために、インタビューをしながら振り返っていくいうストーリー仕立てとなっています。

インタビューする記者でありながら、ミスター・ブルームの大ファンで、自らも舞台人を目指したこともあるという記者の役は華世京さん。彩風さんと一緒に歌ったり踊ったりします。


緞帳の両サイドは、お花が咲いたようなライト。

キレイです。


いちばん最初に、スクリーンにバーンと、例のポスターが映し出されて、幕が開くと、立派なスターになられた彩風さんが歌います。

幕開きの、この場面、この歌の歌詞がまたじぃんと来る内容です。

いきなり泣ける展開。



初舞台は、星組公演『さくら』『シークレット・ハンター』。

初舞台生ラインダンスの衣裳が暗いところで光るもので、熱帯魚みたいな。

途中で大きな魚が襲ってきて、みんなで撃退するというストーリー仕立てなラインダンスでしたね。

これも再現していただけます。

彩風さんはミスター・ブルームとして終盤の足上げに参加されます。


それから、『シークレット・ハンター』の主題歌「Eres mi amorー大切な人ー』を歌って。



ピエロ役のついた『君を愛してるーJe t'aime』より「サーカス魂」の歌。


『カラマーゾフの兄弟』より「青春の終わりに」の歌。


何をやっても楽しかった時代を振り返ります。



それから、新人公演の初主演の頃。


雪組『ロジェ』より「復讐こそが癒し」、

『ソルフェリーノの夜明け』より「ソルフェリーノの夜明け」。

緑色パーカーを着た若かりしミスター・ブルームが、新公で主役がついたものの

「歌が難しくて…(T ^ T)」

自分はぜんぜんダメだと悩む場面。


そこに救いの手を差し伸べたのが、振付のビジット先生(諏訪さき)。

ミスター・ブルームが立ち上がる勇気を与えてくれます。


ビジット先生って誰だ?

振付の先生なのか、それとも、組み替えで雪組に来られた方々?(ビジット→visit?)

当時の雪組は、組み替えで来たトップさんばかりなんですよね。

彩風さんのときの雪組トップさんは、水夏希さん、音月桂さん、壮一帆さん、早霧せいなさん、望海風斗さん。

このなかで、純粋な雪組育ちは音月さんだけなので、数々の組み替えで来られた方の影響を受けたってことかな?


そこから、彩風さんが新公主演を務められたロミジュリの「世界の王」、『JIN-仁ー』より「My Life Your Life」を歌います。


もう、ロミジュリと仁は音月さんのお披露目とサヨナラ公演でしたから、この2曲で私の涙腺は崩壊ヽ(;▽;)いろんな想いが駆け巡りましたょ。


ほんと、彩風さん、立派になられて(涙)



その後、バウホールや外箱など、さまざまな公演に主演。

主演さくの舞台写真やポスターのパネルが出て、若手男役さんたちが、それぞれの公演の扮装をされて、彩風さんが歌を歌っていきます。

ファンにとっては嬉しい場面構成ではないでしょうか。


→続く