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東京五輪まで1ヵ月余り。観客数上限1万人の案が浮上してきた。

◆政府のイベント観客1万人案を受けて、橋本聖子・五輪組織委会長も観客数上限を1万人とする方向で検討していると明らかにした。組織委と政府、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)代表者による5者協議で最終判断される。
緩和に聞こえるが、現状「収容人数の50%、5000人」よりも実質厳しい。まして、選手、関係者、スタッフらに隔離・検査・監視などに加え、守らなければ失格など”罰則”もつけた。
◆そんな中、体操金メダリスト・白井健三(24)が現役引退を発表。"ひねり王子"と言われ、6つの技に「シライ○○」とつけられたほど。内村航平(32)に憧れ背中を追ってきた。「(24歳)若すぎる、まだできる」の声に対し、「選手として未練は一つもない」と曇りのない眼できっぱり…久しぶりに、何とも清々しい引退会見だった。
そして、スポーツマン精神の素晴らしさを物語る言葉も残した。「競い合うスポーツですが、体操から認め合うことを学びました」。
◆選手と観客。背中を押してくれる、感動・勇気をもらう…スポーツの世界で表裏一体は変わらない。それでも、大会期間中に緊急事態宣言だけでなく中止も辞さない勇気こそだ。日本語にいい言葉もある「潔く」。政局のため、中途半端な対応をすれば近代オリンピックに汚点を残す。世界に、そう思わせない結果を望む。
人類を問う 2020東京
<2021.6.18 S>
令和2年の「出生率」が1・34で、5年連続で低下した(厚生労働省の人口動態統計)。生まれた子供の数(出生数)は前年より2万4407人減少し、明治32年の統計開始以来最少の84万832人。2年連続で90万人を下回った。

ピークは第1次ベビーブームの昭和24年の269万6638人、少子化に歯止めがかからない。
◆政府が掲げる「希望出生率1・8」、程遠い現実。都道府県の高い順で見ると、沖縄1・86、島根1・69、宮崎1・68。低い順ではやはり東京1・13、北海道と宮城が1・21だった。
また婚姻件数は、元年こそ「令和婚」いわれ7年ぶりに増えた。微かな期待を持たせたが、コロナ禍の2年は、52万5490組と前年比7万3517組の大幅減、戦後最少となった。
◆戦後驚異的に経済的、技術的に発展した日本。だが世界の”大国”への発展とともに、出生率は減少した。
男女ともに自由に生きていくための選択肢が増えた。それはいい。だがそれに伴い、子供をつくり育てるための条件も増えた。皮肉なジレンマか…誰もが産み育てやすい社会とは言い難い。
◆少子高齢社会を打破するには、地方創生しかない。全国政令都市を拠点に第2、第3の“首都圏"をつくる。働く場所の拡充、社会機能や企業、人口移動を行うことだ。いい加減、東京一極集中を止めるべき時だ。
それこそが現代に求められる政治力の一つなのに、一向に進まない。人口減少が止まらないなら、小さいなりに幸福を感じられる国のかたち…それもまた政治の使命だ。
幸とは 未来に
<2021.6.14 S>