長男家父長制の家で

弟は我が家の資源を独り占めしていたと思う

私は成人式の振袖は当たり前のように無しだったけれど、弟は高校から慶應に行っていた


今や貧困ビジネス盛んな東京の片隅の、崩れそうな古くて小さい一軒家出身の慶應ボーイ

弟をなんとしてでも慶應へ、大学からは入れないから高校から、それは母の意地だったと思う

バカにされ続けた父の実家への意地だ


そんな弟も、あの両親のごまかしはぐらかし育児の被害者なのだと思うことがある


それは弟が、恵まれない女性と結婚したから

貧しく子沢山の家庭の出身で、学はなく軽い身体障害があり、遺伝性の疾患をもつ女性と


それをどうこう言うつもりはないけれど

今や弟はその妻の境遇と似通った家庭を作り上げている

2DKの狭い集合住宅に子供が3人

その妻は母親と同じように40代前半で脳梗塞を発症した

子どもたちは、上2人は発達に見える…


弟は両親に大切に育てられたはずなのに

なんであんな結婚生活なのだろう


あの暮らしが自分に相応しいと思っている

彼もきっと自尊心は低い